美しい夕焼けの姿は、地球上で最も撮影されてきた被写体のひとつといえるでしょう。もちろんそれだけの魅力があるからですが、人気がありすぎて、写真における「決まり文句」になってしまっている観もあります。
だから、自分にしか撮れないような、「オリジナルな夕日の写真」を撮るのは至難のワザ。今回は、夕日をプロみたいに撮影する5つのコツを紹介します。
後ろを振り返る
人間は前を向く生き物です。生物学的にも、私たちの眼や足は前方を向いており、後ろを振り返ることはあまりありません。しかし、本当にすばらしいものは後ろにあることも多いのです。夕暮れ時もそのひとつ。夕日そのものは前方にありますが、後ろを振り返れば、雲が美しく輝いているかもしれません。そしてなによりも、面白い構図を得られます。
リーディングラインを利用する
「リーディングライン」は初耳ですか? 構図に関する用語で、見る人を写真に引き込むための要素のことです。下の写真を見てください。桟橋のラインと左側の岩が、見る人の視線を写真の中へと導いています。
もうひとつ、下の写真を見てください。浜辺のラインによって、視線が釣り人とボートへ導かれるのがわかるでしょう。
物語を探す
きれいな写真は、ただのきれいな写真です。そこからどんな物語が語れますか? 人々の関心を引き、考えたり質問したくなる写真が撮れないか周囲を探してみましょう。見る人を写真に引き込むことを考えてください。
シルエットを探す
夕暮れ時はシルエットを探すのに最適な時間帯です。眼と心をオープンにして、周りを見渡せば、思いがけない発見もあります。例えば、冬、すっかり落葉した樹木がすばらしいシルエットを作るのに気づくでしょう。
前景に何かを置く
世界で一番きれいな夕日に出合えたとしても、写真に写るものが夕日だけだとしたら、物足りなく感じるでしょう。前景に何かを置けば、バランスもよくなり、構図も面白くなります。
まとめると、魅力的な写真を撮るには、夕日をきれいに撮るだけでなく、見る人をいかに引き込むかを考えることが重要だということかもしれませんね。
5 Ways to Take Better Sunset Photos While Traveling | foXnoMad
Darin Rogers(原文/訳:伊藤貴之)