2013年6月17日に行われた「Evernote Devcup Workshop:世界に伝わる製品紹介ビデオの作り方」に参加してきました。その中で、Evernote日本法人会長の外村 仁氏が製品の良さが伝わるビデオを作る上で大事な考え方を4つ紹介していました。それはビデオという枠を超えて、プレゼンテーションや営業など「良さ」を伝えるとき全般に応用できるものでした。
そもそもEvernote Dev Cupって?
「Evernote Dev Cup」とはEvernote関連製品を作ることで競う、誰もが参加できるデベロッパー向けのコンテストです。入賞するとサンフランシスコ開催のカンファレンスへ招待され賞金を得ることができます。実際に『Evernote Food』のような有名アプリもEvernote Dev Cupから生まれています。
今回のワークショップは同コンテストの参加者へ製品紹介ビデオの作り方をレクチャーするものでした。どんなにいいアプリやサービスを開発しても、その魅力を伝えられなければ世界中の皆に知ってもらうことができません。様々なプレゼンテーションの方法の中でも「ビデオ」が特に効率的と海外では認知されているようです。
「良さ」を伝えるときの4つのポイント
1.ユーザーの抱えている問題を解決
製品紹介ビデオを作る上で大事なのはその製品が問題を解決してくれるものかストレートに表現することだそうです。製品のいいところだけをただ述べられても相手にはなかなか伝わりません。
相手が困っていること、求めていることは何なのかをしっかり考えて、そこに対して自身のアイデアをどう活用できるかを伝えるつもりでコミュニケーションをはかるようにしましょう。
2.問題解決に自分のアイデアを
いくら相手の問題を解決できるといっても、誰でもできることではあまり意味がありません。やはり「独自性」が大事です。独自の解決法に力点を置いて説明するようにしましょう。あなたにしか考えつかないアイデアを相手にぶつけてみるのです!
3.技術から発想しない
もしかするとあなたの伝えたいことには、最新の技術や手法が使われているかもしれません。ひらめいた側からすると、そういった部分を説明したいのはやまやまでしょう。しかし、話を聞く相手にとっての関心は「問題」そのものにあります。技術利用ではなく問題解決を意識してコミュニケーションをとるのもよいでしょう。
4.誰もが使う場面を想像できる
あなたのアイデアは壮大すぎてなかなか他の人に理解してもらいづらいものかもしれません。最初から世界を変えようとしないのが大事です。もちろん大きなことを考えることも重要です。しかし、コミュニケーションを図るときにはそのアイデアから生まれるものが身の回りのレベルでどれだけ役立つものかを考えてみましょう。
Web向けビデオ制作のプロ、モバーシャル株式会社の川合氏による技術的な解説などもあったコミュニケーションはなかなか難しいものです。相手に何かを伝えたくても、自身が思ったとおりに伝わらなかったり、感覚を共有できなかったりします。この4つの考え方をプレゼンテーションや、上司との会話などにぜひ役に立ててみてください。
また冒頭でも述べましたが、ビデオを使ってのプレゼンテーションはその情報量の多さから効率的なプレゼンテーション方法として海外で認識されています。言葉が通じなくても、「再生」ボタンひとつて空気感は伝わるもの。
スタートアップ企業はこぞってユニークな動画を作っています。今回のワークショップや、海外での時流を受けて、日本のアプリやサービス開発者の中からも面白いビデオが生まれたらいいなと思いました。
(五十嵐弘彦)