ToDoリストこそが、日々の生産性のカギを握っています。

ライフハッカーでは、これまでも数多くのタスク管理アプリ、生産性を上げる方法、ありとあらゆるライフハッックをご紹介してきましたが、おそらくまだToDoリストがゴチャゴチャと整理されていない人もいるでしょう。

今回は初心に返って、実際に仕事がきちんとはかどるToDoリストの基本原則をお教えしましょう。これまで生産性を上げる方法を大量に紹介してきましたが、あまりにも増え過ぎたのかもしれません。効率のよいToDoリストを作るためにかける時間の方が、実際に仕事をする時間よりも長い、という矛盾した状況も生まれています。これは自分のことだなと心当たりのある人は、今回のToDoリスト管理の基本をしっかりと押さえてください。

ToDoリストなんて実は仕事の妨げでしかない、時間の無駄だと言う人もいます。一方で、自分のやるべきことくらい全部覚えられるはずだと言う人もいます。

僕たちは、どちらの意見にも賛成しかねます。正しく取り扱うことができれば、ToDoリストはすばらしい備忘録になります。仕事をToDoリストに追加することで、自分が何か忘れてしまうかもしれないと不安に思うストレスから解放されるし、ひとつの仕事が終わったら次に何をするのか考えるまでもなく、速やかに次の仕事に移ることができます。さらにToDoリストは、支払いをするとか、カスタマーサービスに電話するとか、すぐに忘れてしまいがちな些細なことにも最適です。

こんな記事を読むせいで逆に仕事が遅れるじゃないかと、皮肉に思う人もいるかもしれませんが、ToDoリストを適切に使いこなすことができれば、この先かなりのトラブルを回避でき、時間を節約することができるはずです。では、ToDoリストの扱い方について説明していきましょう。

自分に合ったタスク管理ツールを選ぶ

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この1年にどれくらいのタスク管理アプリを使いましたか? 答えが3つ以上なら、それは多過ぎです。どれか1つに絞って使い続けましょう。自分の使っているデバイスを元に考えて、多少のお金は払ってもいいと考えているなら、1つに絞るのは難しくはないはずです。米LHでは読者に人気のToDoリストアプリを5つ紹介し(英語)、細かな違いも説明しているので、これを参考に1つ選んでみてもいいと思います(米LH編集部のいちおしツールは、こちらの過去記事にもあるように『Wunderlist』です)。

ただ、基本的にはどのタスク管理アプリも同じようなものです。アプリでも紙とペンでもただのテキストファイルでも、とにかく自分が使いやすいものが一番です。

どんなものでもいいですが、間違いなく使いやすいものを選んでください。タスクを素早く追加したり削除したりできれば、その分仕事にかける時間が増やせます。ToDoリストアプリの操作に数十秒も時間をかけてはいけません。それ以上時間をかけているようなら、タスク管理の罠に落ちている可能性があります。

タスクを追加し、管理する

仕事のことをどこかに書き留めた時、それがToDoリストを活用するタイミングです。「手つかずだらけのToDoリストからサヨナラする10の方法」で、使えるToDoリストにする方法を紹介していますが、この法則は不変です。ただ、今回はもう少しシンプルにして、ゆっくりと少しずつ自分のタスク管理法に取り入れやすくしていきましょう。まず最初に、ToDoリストを使いやすいものにするという、一番大事なことだけについて考えてみます。そのためには、次の6つのことを心に留めておいてください。

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1.大きな仕事は実行しやすいタスクに分解する

ToDoリストにおいて一番大事なことです。たとえば、新しいアパートを探したいのであれば、「アパートを探す」とToDoリストに入れてはダメです。アパートを探すというプロジェクトで、最初にやるべきことをリストに追加します。「渋谷の○△□不動産のサイトで検索する」というように、場所を限定するところまで落とし込みましょう。他のことに関しても同様で、数分で取りかかれるような明確な内容にするのがポイントです。それが終わったら、そのプロジェクトの次のタスクにすぐに移ることができます。

2.タスクを実行するのに必要な情報を入れる

電話番号やリンクなど、タスクに取りかかるのに必要な情報も追加しましょう。例えば、カスタマーサービスに電話をかけるというタスクであれば、「カスタマーセンターに電話 0120-XXX-XXXX」という感じです。こうしておけば、ほんの数分時間が空いた時にタスクに取りかかろうとして、ブラウザを開いてカスタマーサービスの電話番号を調べるところから始めなくて済みます。

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3.仕事、プライベート、その他など、タスクを分類する

これはToDoリストに関する大きな悩みの一つですが、プライベートでやるべき事と仕事でやるべき事を同じリストに入れると、ごっちゃになって混同してしまいます。ほとんどのToDoリストアプリでは、カテゴリでリストを分けて管理することができます。「contextタグ」と呼ばれるタグを付けて、管理するアプリもありますが、やり方はアプリによって違います。

仕事とプライベートのToDoリストを分けておけば、朝9時〜夕方5時までは仕事のリスト、仕事が終わった後や土曜日はプライベートのリストを見るだけでいいです(紙とペンでToDoリストを管理している人は、紙を分けるといいでしょう)。プロジェクト毎にリストを分けた方がいいという人もいますが、抱えている仕事の量や規模によって、自分に合う方法を選んだ方がいいでしょう。

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4.タスクに優先順位をつける

タスクに自分で好きな順番をつけるのなんて意味がないとか、そんなに重要なことではないと思う人もいるかもしれませんが、ToDoリストを作る時に単純に1、2、3、4と番号をふると、リストをきちんと管理できます。そうすれば、仕事をしていてToDoリストを見た時に、どれを一番にやればいいのか考える必要がありません。ただリストの一番上のものから順番にやっていけばいいのです。以前、「緊急」の仕事と「重要」な仕事の優先順位の正しいつけ方を紹介しましたので、そちらも参考にしてください。何度も言いますが、ToDoリストを整理することに時間をかけ過ぎないようにしましょう。

5.リストは短く

ToDoリストにタスクがたくさんあり過ぎると、仕事を始める前から精神的に参ってしまい、何もできていないという罪悪感に苛まれてしまいます。ToDoリストを短く保てれば、それだけ今やっている仕事に集中することができます。ToDoリストのタスクは20個以下がいいという人もいれば、3つに絞った方がいいという人もいます。そこまで真剣に何個がいいかと考える必要もありませんが、ある程度やっていれば、自分にとってどれくらいの数が適当なのか分かってくると思います。

6.今の仕事に集中する

実行可能で短いToDoリストを作る秘訣は、あまり先のタスクを入れないということです。数週間先のことを考える必要がなければ、遠い未来のタスクについては別のリストに分けましょう。(もしくはカレンダーに記入する)その仕事やタスクについて意識しなければならなくなった時に、そのことを考えるようにします。

毎日確実に仕事を終わらせるには

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これでToDoリストを作るという最初のタスクは終わりました。あとは本来の仕事に取りかかるだけです。これから先は、上記のシンプルな基本原則をできるだけ守って、ToDoリストを常にスッキリと整理するように心がけてください。終わったタスクはチェックをして消し、新しい仕事が入ったら追加し、ToDoリストの精査に時間をかけ過ぎないこと。ToDoリストに時間をかけ過ぎるのは、本来の仕事の邪魔になります。ToDoリストを整理するのにいつも時間がかかってしまうことに気付いたら、ToDoリストの整理の仕方自体を見直して、要らない手間を省きましょう。

毎日いくつかタスクをこなしているはずですから、タスクが全然終わらないということは、ToDoリストに問題があるということです(もしくは単純に本当に何も終わっていないのか)。必要に応じて、1日の終わりに明日やりたいことを簡単に見積もっておくといいです。明日やるべきことをToDoリストの上に入れて、翌日には間違いなくその項目がチェックオフされているようにしましょう。あまり自分に負荷をかけ過ぎないようにしつつ(新しいタスクというのは不意に現れるものです)、ToDoリストに長く居座っている項目がないかをチェックしましょう。やむを得ない場合は、週の終わりにその項目を削除して、ToDoリストが常に整理される状態を保つようにやり直しましょう。

Whitson Gordon(原文/訳:的野裕子)

Title image by Tina Mailhot-Roberge.
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