ライフハッカー編集部さま

もうすぐ会社を辞めるのですが、メールを手元に残したいと思っています。以前、燃え尽き症候群になったとき、過去メールを参考にすることが役立ちました。念のため今回もすべて保存しておきたいのですが、よい方法はありますか?

Paranoid Worker Beeより

Paranoid Worker Beeさま

こんにちは。たしかに、メールをすべて手元に保存できれば何かと便利ですね。会社を辞めた後だけでなく、辞める前にも役立ちます。例えば、メールの中から、プロジェクト情報や、顧客からのフィードバックを整理して、就職活動の準備ができるでしょう。メールをバックアップする方法はいくつかありますので、自分に合ったものを選んでください

今回は最初に『Outlook』メールの保存方法を紹介します。Outlookは企業で最もよく使われるメールソフトウェアでしょう。続いて、Gmailのやり方を説明します。

追記:仕事のメールは企業の所有物です。トラブルを避けるためにも、バックアップする前にIT部門か上司に問い合わせてください。もちろん、この記事で紹介する方法はプライベートメールのバックアップにも使えます。

Outlook編

メールをOutlookからフォルダへドラッグする

メールをOutlookからフォルダへドラッグする

Outlookメールの一番簡単な保存方法は、メールを選択して、Windowsエクスプローラ上のフォルダにドラッグすることです(MacならFinder)。メール1件ごとにmsgファイルがつ作られます。メールの件名がファイル名になり、添付ファイルも含まれます。この方法の欠点は、保存したメールをOutlookでしか開けないこと。msgファイルはOutlook専用のファイル形式なのです。ほかのメールクライアントで開きたいときは、コンバーターかビューワーを使ってください。ただ、Office for Mac 2011のOutlookならメールをemlファイルで保存できるので、ほかのメールクライアントからも開けます。

PSTファイルにエクスポートする

PSTファイルにエクスポートする

サブフォルダを含めて丸ごとバックアップしたいときは、Outlookのエクスポート機能を使います。Outlook 2010なら、「ファイル>オプション>詳細設定」。pstファイルで保存すれば、メール、カレンダー、連絡先、タスク、ノートなどをまとめてバックアップできます。なお、この形式もOutlookでしか開けません。

Outlookの「名前を付けて保存」機能を使う

メールを個別に保存するなら、「ファイル>名前を付けて保存」も使えます。この方法なら、テキストファイルやrtf、htmlなどの一般的なフォーマットで保存できます。残念なのは、添付ファイルは一緒に保存できないこと。とはいえ、件数が少ないときには手軽で便利な方法です。

スクリプトかツールを使って、Outlookメールを別の形式で保存する

Outlookメールを一括保存する方法はほかにもあります。私は以前、Outlookのフォルダをmsg形式でエクスポートできるVBSスクリプトを使っていました。自分で少し改良して、送信者、日付、件名がファイル名になるようにしました。こちらのスクリプトも同じことができて、msg以外のフォーマットでも保存できます。ほかに、有料のサードパーティー・ツールにあります。

Gmail編

デスクトップのメールクライアントを使う

まず、OutlookやThunderbirdを使って、POPやIMAP経由でGmailのメールをすべてダウンロードします。その後、各メールクライアントから必要なメールを取り出して保存します。Thunderbirdなら、保存したいメールを選択して、右クリック、「別名で保存」を選べば、eml形式で保存できます。

Gmailバックアップサービスを使う

Gmailバックアップサービスを使う

以前に紹介したような「Backupify」や、「fetchmail」のようなコマンドラインツールを使う方法もあります。

ほかにも、クロスプラットフォームのGmailバックアップツール「Gmvault」があります。ローカルへの保存だけでなく、別のGmailアカウントへのバックアップが可能です。

その他の方法

OutlookやGmailでは、メールをPDFに「印刷」する機能があります。メールをPDFにしてプライベート用アドレスに転送しておけば、バックアップとなります。ただし、この方法にも欠点はあります。複数のメールをまとめて選択して、PDFに印刷しようとすると、メール1件ごとにOKボタンを要求されてしまうのです。また、添付ファイルを含めることができないので、重要なメールだけ保存するにはよいかもしれません。Gmailなら、複数メールを一発でPDFに印刷できるChrome拡張機能『Gmail Print All』があります。

プライベート用アドレスにメールを自動転送するのも手です。GmailやOutlookのフィルター機能が使えます。しかし、フィルター設定後からの受信メールしか転送対象にはなりません。過去のメールをバックアップしたければ、上記で紹介したような別の方法を使ってみてください。

ライフハッカーより

Melanie Pinola(原文/訳:伊藤貴之)