こんにちは。最近採用活動を再開したので、毎日送られてくる履歴書を書類選考している「失業経験有り人事担当」田中二郎三郎です。
さて、人によって様々なフォーマットで履歴書を作成されていると思いますが、履歴書の正しい書き方は、どうもよくわからないという方が多いのではないでしょうか。履歴書の書き方サンプルが、履歴書用紙の中に入っている場合も多いですが、あまりにも定型すぎて、自分の書きたい履歴書になっていないことも。
今回は人事が見る「整った履歴書」とはという視点で注意点を挙げてみたいと思います。
と、その前に永遠の議論である、パソコンの履歴書と手書きの履歴書についてですが、こればかりは人事担当者の主観によります。ただ、特にパソコン出力だからといって、私は減点しません。しかし、気をつけて欲しいなあと感じるポイントはいくつかあります。
1.ネット上にあるフォーマットで作らないよく履歴書フォーマットとして、インターネット上にサンプルがありますが、これらで作ってしまうと、いかにも「面倒なので」パソコンで作りました感が、強くにじみ出てしまいます。WordでもExcelでもどちらでもかまわないので、ともかくフォーマットは自分で作るべきです。
2.印刷のかすれ・文字のつぶれに注意するインクジェットプリンタの場合、メンテナンスを怠ると、すぐに印刷にかすれ線がでてしまったり、文字がつぶれてしまったりしてしまいます。こうなると、いかにもずぼらな人物が作った履歴書に見えてしまいます。
3.紙はせめてマット紙、できれば厚手の写真用紙でこれは裏技に近いのですが、履歴書の紙を厚手の写真用紙にしたら、私が転職活動をしていた時、書類選考の通過率が格段に上がりました。写真用紙にすると、とても履歴書がきれいに印刷されます。確かに用紙の値段は高いのですが、落とされるよりは良いでしょう。職務経歴書は普通紙でOKです。逆に職務経歴書を普通紙にすることで、履歴書が際立ちます。
4.顔写真は絶対に印刷ですまさないよく印刷された履歴書に顔写真も印刷してくる方がいますが、大減点につながります。写真は履歴書に貼り付けるもので、印刷するものではありません。
以上がパソコンで履歴書を作る際の注意事項です。
次は手書きでもパソコンでも共通の、「気をつけて欲しい」ポイントです。
1.名前はすこし大きめに書く名は体を表すといいますが、名前が小さい字で書いてあると、自信がなさそうに見えてしまいます。枠ぎりぎりとはいいませんが、名札を書いているつもりで大きめに書くべきでしょう。
2.生年月日は和暦と西暦を併記するこれはサービスのようなものですが、19○○年(昭和○○年)のように、どちらも書いてあると、人事担当はいちいち年代を変換しなくて済みます。丁寧だなとの印象を持たれるでしょう。
3.学歴欄は高校卒業から、また省略形で書かないたとえば県立高校の場合は、○○高校とは書かずに、□□県立○○高等学校 ○○科と記載します(ただし、国立の場合は日本国立とは書かずに国立ですが)。また卒業した記載は、同校卒業と省略せずに、上記のように、□□県立○○高等学校 ○○科卒業と記載します。とにかく履歴書は省略ということをしないように心がけることが大切です。
4.職歴欄も省略しない。また退職理由は触れる程度で会社名を省略する、前株・後株を間違える等はタブーです。なにせ自分の在籍していた会社ですから。正しい書き方は、「株式会社○○」です。つい「(株)○○」と書いてしまったり、本当は「○○株式会社」なのに「株式会社○○」としてしまうのは、大きな間違いです。また同社退職などと訳さずに、株式会社○○退職ときちんと書きましょう。
次に退職理由を履歴書に書く人と書かない人がいますが、退職理由は職務経歴書にいくらでも書けるので、あえてここで書く必要は無いでしょう。どちらも選考には影響しません。「○○株式会社 一身上の都合で退職」で良いと思います。
但し解雇の場合は、書き方が難しくなります。解雇というと本人に原因があるのではと、どうしても感じてしまうので、自分に解雇の原因がある場合は「○○株式会社 退職」、会社に解雇の原因がある場合は「○○株式会社 業績不振により解雇」と、「会社の責任である」ことを明確に記載しておくべきでしょう。
5.趣味・特技欄を軽視しないよく、ここに何を書けばいいの?との相談を受けます。ここに人事担当が「おもしろい」感じる事を書いておけば、採用担当が面接をうまく進めるためにする「緊張をほぐし場を和ませる質問」に使えます。たとえば一輪車の曲芸と書いておけば必ず質問されます。そんな特技ないよ!という方でも、単なる「読書」等で済まさずに、自分のこだわっている分野などを書いておくと、その質問を契機に、面接の場が和みます。
6.字が汚くてもいい。丁寧に書くこと最後になりますが、字が汚いから...と尻込みする人がいますが、字が汚くても丁寧に書いてあるなという書類と殴り書きだなという書類は区別できます。字が汚くても丁寧に、これは鉄則です。
履歴書ひとつとっても、工夫できるポイントはいろいろあります。どうぞ参考にして下さい!
(田中二郎三郎)
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