日々ビタミン・ミネラルを摂取するために、栄養剤やサプリメントに頼る必要はありません。食事に一手間加えるだけで栄養価をグンと上げ、ココロもカラダも健康になれる手軽な方法はいくつもあります。そこで今回は、米シアトルの栄養士Andy Bellatti氏が伝授する、シンプルな食事改善法をご紹介しましょう。
Title image remixed from Picsfive(Shutterstock).Bellatti氏によると、スープやシチュー、ヨーグルト、ピラフ、サラダなどに加えるだけで、栄養価がアップする食材があるとか。たとえば、次のようなものです。
チアシードには、1人分あたり4グラムの食物繊維、心臓の健康に必要な一日分のオメガ3脂肪酸のほか、マグネシウムが含まれています。また、チアシードはサラダやシチュー、オートミールに加えても、60キロカロリー程度。得られる栄養価に比べて、それほどカロリーは高くなりません。
Photo by Jose' Maria Silveira Neto.栄養酵母はパルメザンチーズのような味で野菜と相性がよく、チーズっぽい「うまみ」を出したいときに使えます。Bellatti氏によると「大さじ2杯で食物繊維4グラム、タンパク質8グラム、ビタミンBと小さなバナナと同量のカリウムが摂れる」とか。また、商品によってはビタミンB12を強化しているものもあります。
ご飯に合うことでおなじみの海苔ですが、スープやサラダ、麺類に加えてもよし。海苔はビタミンAとCのほか、オメガ3脂肪酸のひとつであるエイコサペンタエン酸(EPA)が豊富です。
小麦胚芽はポリポリ感とナッツ感のほか、ほんのり甘い味で、ヨーグルトやシリアル、オートミールのトッピングにグー。シリアルやグラノーラ、栄養補給バーを自作するなら、これに加えるのもおすすめです。大さじ2杯、50キロカロリーの小麦胚芽で、2.5グラムの食物繊維、マンガン、亜鉛、鉄、チアミンが摂れるそうです。
カカオパウダーとカカオニブは同じ植物から生まれたもの。カカオパウダーはスムージーや飲み物に振りかけると、食物繊維、カリウム、マグネシウムが加えられます。無糖のアルカリ化されていないカカオを選びましょう。一方、カカオニブは100%カカオでできており、脂肪酸が含まれています。刺激があり、苦く、ポリポリとしており、コーヒーのような味です。グラノーラやオートミール、シリアルと相性がよく、食物繊維やマグネシウム、亜鉛が摂れます。
何にでも合いますが、サラダ、シチュー、シリアル、グラノーラ、オートミールに加えると、栄養価があがります。ナッツっぽい味で、大さじ2あたり、卵一個分にあたるタンパク質6.5グラムと食物繊維2グラムのほか、一日分の亜鉛、鉄、マグネシウム、マンガン、オメガ3脂肪酸を摂れます。
from jurgajurga(Shutterstock).オートブランは大さじ2杯、2.5グラム30キロカロリーで食物繊維をたっぷり摂れ、カリウムやセレン、マンガンも含まれています。マフィンなどの焼き菓子が好みでないなら、スムージーに加えたり、グラノーラやホットシリアルと混ぜたり、ヨーグルト・カッテージチーズにトッピングするというのもおすすめです。
これらはあらゆるタイプの料理に加えることができ、特に朝食、シリアルやサラダ、スープ・シチュー、乳製品に使えます。このほか、グラウンド・フラックス、ザクロ種子、ひまわり種子といったものもおすすめです。スープやサラダ、シチューに加えたり、間食に摂ると、ビタミン、ミネラル、食物繊維を摂取できます。いずれもスーパーや健康食品ストアで手軽に購入できますし、それほど安価ではないかもしれませんが、健康のためには十分、元が取れる程度のものでしょう。
とはいえ、これらの食材は、加えることで、健康な食事をより健康にするためのもの。「これさえ食べていれば、必要な栄養素はすべて賄える」というわけではありません。たとえば、チアシードをオートミールに加えたり、ヘンプシードを全粒粉パンケーキに入れることで、栄養だけでなく味や歯ごたえもより良くできます。これらのコツを参考にしつつ、効果を最大化できるよう、日々の食生活を改善してみてくださいね。
Photo by Rachel Hathaway.これらのコツを伝授してくれたBellatti氏による食の豆知識としては、ライフハッカーアーカイブ記事「ウソかまことか? 食にまつわる10の『都市伝説』を検証」もあわせてどうぞ。
Alan Henry(原文/訳:松岡由希子)