Appleが、ファン待望の『iCloud』の詳細をついに発表しました。ただし、残念ながら実際に使えるようになるのは、『iOS 5』が登場する今年の秋だそうです。ですが、すでにiPhoneと同期できるアプリもいくつかありますので、今回は、iCloudの機能が今すぐ使える別の方法をご紹介しましょう。
これからご紹介する方法は、ジェイルブレイクしていないとできないものがあります。ジェイルブレイクしたい人は、「iOSデバイスのジェイルブレイク必勝ガイド!」をどうぞ(iOSのアップデートに合わせて常にアップデートしていますのでご注意を)。これからジェイルブレイクする人は「ジェイルブレイクする前に知っておきたい、4つのデメリット」も併せて読んでおいた方がいいかもしれません。
MobileMeはなくなってしまいますが、Google Syncを使ってワイヤレスで、メール・連絡先・カレンダーのデータをデバイスと同期することはできます。Google Syncを設定するには、iPhoneの設定から「メール/連絡先/カレンダー」に行き、Gmailのアカウントではなく「アカウントを追加...」を選び、「Microsoft Exchange」を選択します。
そこで、Gmailのユーザー名とパスワードを入力し、「次へ」をタップします。「証明書を検証できません」というダイアログが表示されたら、「m.google.com」と入力します。もう一度設定の「メール/連絡先/カレンダー」に戻り、新しく作成されたアカウントをタップすると、連絡先とカレンダーが出てきます。これで、メール/連絡先/カレンダーが、Googleを通してiPhoneと可能です。Macのアドレスブックや、iCalのデータもこれで同期できます。
クラウドにある『iWork』のファイルを同期したい場合は、『Dropbox』と「CloudDAV」のサービス「WebDAV」を使います。
以前「iPadの『iWork』を『Dropbox』と統合させる方法」でご紹介した方法は、最近もう少しお金が掛かるようになってしまいました。CloudDAVを使うには、1回5米ドル掛かります。Dropboxのアカウントを持っていない人は取得して、「SME Storage」にサインアップし、CloudDAVのプラグインを購入し、Dropboxのアカウントに接続します。CloudDAVシェアに、iPhoneやiPadのiWorkを追加して、そこにドキュメントをコピーすれば、パソコンとiOSデバイスで同期します。
ほとんどのiCloudの機能は、ジェイルブレイクしたiOSデバイスに10米ドルの『Wi-Fi Sync』アプリを入れていれば、大抵オンラインストレージでワイヤレスで同じことが可能です。
こちらも以前「場所を問わずiOSデバイスをワイヤレス同期する方法(要ジェイルブレイク)」でご紹介した方法ですが、iOSデバイスにWi-Fi Syncをインストールし、MacもしくはWindowsのデスクトップアプリをインストールします。これで、iPhoneをUSBで接続してiTunesで同期するように、Wi-Fiと3Gネットワークで同期できます。iCloudを使うのと同じように、iPhoneの設定をバックアップしたり、iBook、写真、音楽の同期が可能です。
Wi-Fi Syncを他のiOSデバイスにインストールすれば、これまでパソコンを介してしか同期できなかったものが、すべてネットワーク経由で、ワイヤレスにて同期できるようになります。これで完ぺきではないですし、iCloudのようにバックグラウンドでひっそりと同期してくれる訳でもありませんが、確実に同期できる方法です。ただ、Wi-Fi Syncにも問題が一つあり、音楽は「iTunes Cloud」でiOSデバイスにダウンロードしなればなりません。デバイスの空き容量がどれくらいあるかによって、方法は変わります。音楽をストリーミング再生したいのであれば、選択肢は限られます。iTunesのライブラリをDropboxにアップして同期すれば、iPhoneでも『DropTunes』で音楽をストリーミングできますし、『Subsonic』『Grooveshark Mobile』『Spotify』などを使えば、デスクトップから音楽をストリーミングできます。料金的にはSubsonicがドネーションベースなので一番お得にできます。
以上が、Appleの8つのiCloud機能の代わりとなる方法です(9つ目のアプリの購入履歴については、すでにApp Storeのアップデートタブでも使えます)。おそらく他にも違う方法があるのではないかと思いますので、こっちの方がもっとオススメ! という方法があれば、ぜひコメントで教えてください。
Whitson Gordon(原文/訳:的野裕子)