定年退職した後に備えて、貯蓄をするべきである、というのは多分当たり前のお話なのですが、では具体的に一体いくら貯蓄をするべきなのか、というお話になると、すんなり答えが出てこない方も多いのではないでしょうか?
いくら貯蓄が必要なのかというのは、毎月いくら必要なのかに基づいて計算されます。つまり、毎月必要となる金額を下げることが出来れば、必要となる貯蓄の金額も、それに伴い下がっていきます。今回は「FreeMoneyFinance」ブログに出ていた、現在の支出を下げるためのマインドハックを2つ、ご紹介したいと思います!
下記は、FreeMoneyFinanceからの引用です。
■4%の引出額から逆算退職後のお金の使い方の一般的なルールとして、自分の投資総額から毎年4%ずつ引き出していく、というものがあります。このレートで引き出し、きちんとした資産配分が行なわれている場合、単純に計算すると、元本が減っていくことはありません。
なので、毎年500万円必要であるという方であれば、1億1250万円のリタイアメントポートフォリオ(年金のポートフォリオ)が必要、という計算になります。1億1250万円のポートフォリオは、時間があれば実現可能な数値ですが、時間もなく、収入の50%を貯蓄に回す余裕もない、という場合、毎年の支出をどのくらい削減すれば、どのくらいポートフォリオの目標金額を下げることが出来るのかを、4%で逆算してみて下さい。
毎年の支出を100万円減らすことが出来れば、リタイア用に貯蓄する必要がある金額も、2500万円ほど下がります。つまり、年間400万円で生活することが出来れば、リタイアメントポートフォリオに必要な金額は1億円となり、300万円で生活が可能ならば、7500万円まで下がります。自分が一年間で、いくらくらい必要としているのかが分かっている方は、それを0.04で割ってみて下さい。それによってはじき出された数値が、今の生活水準を下げることなく生活していくために、おおよそリタイアメントポートフォリオに必要な金額となります。
次に、支出を減らした場合に必要となるポートフォリオ総額を、計算します。基本的には、上と同じ計算方法です。
- 支出を5%減らすことが出来れば、必要総額は1億1875千万円
- 支出を10%減らすことが出来れば、必要総額は1 億1125千万円
- 支出を20%減らすことが出来れば、必要総額は1 億円
- 支出を50%減らすことが出来れば、必要総額は6250千万円
4%で逆算して必要総額を計算してみると、具体的な数値が出てくる分、今の支出を見直す、良い機会になるのではないでしょうか。
■給料の割合ではなく人生の割合を考える手取りの年収が300万円で、例えば、車など大きな買い物をしようと計画しているとしましょう。計算を簡略化するために、頭金なし、月々4万円の支払いとします。
月々の給料が25万円。車の支払いは4万円。給料の16%ということになるので、それほど大きなダメージのようにも見えません。ですが、違う視点から、この車の支払い額について考えてみましょう。
一年を通じて、平均240日前後働くと考えてみると、その16%は、車のためだけに働いていることになります。つまり240の16%、38日間は車のためだけに人生を費やしていて、1月と2月の労働分が、全て車のためだけの労働であった、と言えることを示しています。
これを反対に考えてみると、車を買わなければ、この二ヶ月は働かなくても良かった、ということにもなります。一年の始まりに新しい車を買うか、2ヶ月休んでリフレッシュするか、という選択肢はあったのかも知れません。
お金を節約すること、たくさん貯蓄すること、人生を楽しむこと、色々な要素から常に考える必要がある問題ですが、その一つの見方として、参考にしてみて下さい。
お金があまり必要のない暮らしをしていると、その分、働く時間も減らせるので、クオリティ・オブ・ライフを向上させることも可能だったりしますよ。何が正しいのか、どんな人生が良いのかというのは、それぞれが決めることだと思いますが、後悔のないように生きていきたいものですよね。
ちなみに訳者まいるす・ゑびすは、先月末からインドを旅しながら、仕事してます。ほとんどお金かからないので、とりあえず日本にいる時ほどは働かなくて済みますよ。
お金関連ハックをご存知の方は、ぜひコメントで教えて下さい!
Two Mind Hacks to Lower Your Expenses [FreeMoneyFinance]
Jason Fitzpatrick (原文/訳:まいるす・ゑびす)