生産性向上をテーマにしたブログ「Dumb Little Man」では、目標を達成できずに、途中で頓挫してしまう原因として、最初から高い目標を掲げすぎる点を、指摘しています。また、「オールオアナッシング」の考え方も悪影響を及ぼすとか。高い目標を掲げた挙句、これを満たさなければ「ダメだ」と判断して、完全に投げ出してしまうという具合です。さらに、もっと悪いのは、これによって挫折感を感じてしまうこと。罪悪感や自己嫌悪にさいなまれ、自信を失ってしまうと元も子もありませんね。

 では、どうすればよいのでしょう?

この記事では、最低限の目標を設定し、これをひとつひとつクリアしていく方法を勧めています。確実に達成できる程度で目標を掲げれば、心理的な抵抗感も少なく、無理なく取り組むことができるそう。また、「低い目標を掲げると、さらなる高みへの進歩がないのでは?」と思いがちですが、そうともいえません。このミニマムな目標は「これ以上、やっちゃだめ!」と、自分の行動を制限するものではないですし、ひとつの目標をクリアすれば、その達成感が「もっと続けよう」という、モチベーションにつながるそうです。

このミニマム達成法の具体例を、いくつか挙げてみましょう。

1: 健康・エクセサイズ系

・ 1日15分歩く。

・ 1日一切れ、果物を食べる。

・ 土曜日か日曜日に、1時間ウォーキングする。

・ 毎朝5分、瞑想に充てる。

2: マネー系

・ 毎晩、財布の中身を貯金箱に移す。

・ 週1回、「何も買わない日」にする。

・ 夜のオンラインショッピングを禁止。

・ クリスマスに向けて、週5ドル貯金する。

・ 食べ物/飲み物に使ったお金を、すべて書き出す。

3: 仕事系

・ いやな仕事に1日5分取り組む。

・ 週1回(もしくは月1回)、机を整頓する。

・ 仕事を始める前、2分間で、その朝やることを計画する。

・ 仕事に関連する書籍を、1週間に1章(もしくは1日数ページ)読む。

「やるからには完璧を!」、「高い目標を掲げないと成長はない」と、つい気合が入ってしまうのは、けして悪いことではありませんが、ヒトの自制心は尽きうるものという、心理学の分析もあるように、最初に飛ばし過ぎてしまうと、すぐに「息切れ」してしまいます。欲張りすぎず、自分の成長を楽しむくらいの気持ちで、目標までの「階段」を自分に用意してあげると、その階段をひとつひとつ登っているうちに、最初はあんなに高かったはずの目標へと、着実に近づくことができますよ。

Thinking Small Without Guilt: Setting Your Minimum Goal Standards

[Dumb Little Man]

Jason Fitzpatrick(原文/訳:松岡由希子)

 

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