「いまどうしてる?(What is happening?)」
たったひとつの、この問いかけに、世界中の人々が「つぶやく」という、人気ソーシャルメディア「Twitter」。そんなTwitterの生みの親のひとり、Jack Dorseyさんは「The 99% Conference」において、自身の経験を踏まえ、成功へのポイントについて講演しました。
このスピーチの中で、Dorseyさんは、「成功の秘訣」として、以下の3点を挙げています。
1. アイデアを絵に描こうアイデアを思いついたら、まず絵に表そう。こうすれば、自分の頭の中を可視化することができる。また、絵に描けたら、他の人にも共有しよう。自分以外の視点で、そのアイデアを客観的に見てもらうことができる。
2. 「好機」を自分で感じとろうアイデアを実現するためには、この実行に適した環境も不可欠。「自分にとっての好機がいつなのか?」を敏感に感じ取り、それにうまく乗ることが、成功への第一歩。逆に言えば、止めるタイミングを正しく判断することもポイント。どれはいけそうで、何はダメそうなのか?自分のアイデアに固執しすぎず、状況や環境を踏まえて、柔軟に対処していこう。
3. 繰り返し取り組もうフィードバックなどを踏まえ、いまあるものをよりよいものに「カイゼン」し続けよう。
現在、Dorseyさんが取り組んでいる新規事業「Square」は、クレジット決済サービスを、個人間に開放するという、従来のカード業界の構造を、抜本的に変えてしまうかもしれない、斬新なもの。彼曰く「このアイデアが実サービス化までこぎつけられたのは、2008年の金融危機のおかげ」だそう。多くの人々が、既存の金融システムに疑問を抱き、これまでにない新しい発想やビジネスモデルを、受け入れやすい環境が整ったからこそ「Square」のようなサービスが生まれた、と述べています。「金融危機」という好機を見逃さなかったことが、新しいビジネスへの展開につながったといえるでしょう。
また「カイゼン」によって、さらなる高みへと進んでいる例としては、Twitterが挙げられています。たとえば、冒頭で触れた、Twitterの問いかけ。リリース当初は「What's your status?」でしたが、より多くの人々が、様々なテーマについて投稿できるよう「What are you doing?」や「What is happening?」など、幾度も改良を重ねているそう。ユーザから生まれたハッシュタグ(#)やリツイート(RT)などの機能も、ユーザからのフィードバックを踏まえて、順次追加されてきたそうです。
Dorseyさんのスピーチは、以下の動画で丸ごとご覧いただけます。16分ほどの英語スピーチですが、比較的平易な言葉で、わかりやすく語られているので、一見の価値ありですよ。
Jack Dorsey: The 3 Keys to Twitter's Success [The 99 Percent via ReadWriteWeb]
Kevin Purdy(原文/訳:松岡由希子)