Photo by Pop!Tech.

たいていの人は、プレゼンと聞いただけで、いやだなあ、緊張するなあ、できればやらずにすまないかなあと、ネガティブな感情を抱くことでしょう。それなのにさらに「スムーズに時間通りにやってくださいよ」と言われたら、どうしましょう?そんなみなさんには、今回紹介するMalcom Gladwell氏のテクニックが使えるかもしれません

Financial TimesのGidean Rachman氏は、とある会議でGladwell氏に会いました。そこで、Rachman氏はGladwell氏のプレゼンテクニックに、いたく感心したそうです。どこがすごかったのかというと、彼のプレゼンは肩の力が抜けていてスムーズで、時間を気にしていないように見えるのに、時間ぴったりだったのです。一方、Rachman氏自身のプレゼンは、前半こそいいペースで話していたのに、後半は急いで内容を詰め込む形になってしまいました。

 以下が、Rachman氏がGladwell氏から聞き出したプレゼンのコツです。

Gladwell氏はどうやって、あんなスムーズなプレゼンをやってのけたのでしょうか。会議が終わってから、サインを求める人たちでごった返している中、私はGladwell氏に駆け寄って秘訣を尋ねました。時計も見ないで、どうやってきっちり45分で終わらせることができたのか?と。彼は「実は脚本があるんですよ、そうは見えないかもしれないけど。話すことは全部書いて、暗記しているんです。プレゼンをするときには、いつもこのやり方なんです。」

全て暗記する、単純といえば単純なのかもしれません。しかし、普段私たちは、プレゼンの基本は、話す内容を箇条書き、と習っていますよね。

Gladwell氏はプレゼンの中で、聴衆とくだけた会話をするようなシーンもあるのですが、それも脚本通りだったというわけです。プレゼンに必要なすべての台詞を前もって暗記し、パフォーマンスとして聴衆に魅せていたのでした。何度も練習することによって、パフォーマンスとなったプレゼンは、ただのカジュアルなスピーチよりも洗練された作品になるのかもしれませんね。

もちろん、すべて暗記したかどうかという前に、プレゼンの内容がちゃんとしていることが前提ですが、いいプレゼンをするためには、全部「暗記」するというのも一つの選択肢かもしれません。みなさんは、暗記派ですか?それとも箇条書き派ですか?

The Secrets of Malcolm Gladwell [Financial Times via The Strategist]

Jason Fitzpatrick(原文/訳:山内純子)