家族や友人・電車などで乗り合わせた人が急なケガや病気になったとき、とっさの機転と応急処置が命を救うこともありますが、不適切な処置を行うとせっかくの処置が効果減どころか新たなケガにつながることもあるそう。
健康情報ブログメディア「HealthWatchCenter」では、応急処置に関する典型的な迷信について指摘しています。以下の8つのケースで、あなたならどうしますか?
やけどをした応急処置の方法として、バターやマヨネーズなどの脂肪分を患部に塗るとよいという言い伝えがあるそうだが、この方法は迷信。むしろ皮膚にダメージを与える。また、無理やり服を脱がせる人がいるが、患部に貼り付いた衣類が皮膚を全て剥ぎ取ってしまうおそれがある。
やけどに対する正しい応急処置は、冷たい水でそっと洗い流し、軟膏で患部を覆うこと。顔など皮膚の弱い箇所にやけどをした際や水ぶくれがひどい場合はすぐに病院へ行こう。くれぐれも水ぶくれはつぶさないように。
発作が起きた動かしたり無理やり口を開けさせたりするのはケガの元。
横に寝かせて救急車を呼ぼう。上着のボタンを外したりベルトを緩めて呼吸をさせやすくするのもよい。
足首を捻挫した冷やすべきか? 温めるべきか? はたまた病院へ直行すべきか?
足首の捻挫にはまず冷すのがよい。温めると腫れがひどくなり治りが遅くなる。
毒ヘビに噛まれたシャツを脱いで噛まれたところに巻く。毒を吸い出して吐き出す。ポケットナイフで傷口を開いて毒を出しやすくする。いずれも応急処置としてはNG。むしろ危険だ。
清潔なもので噛まれた箇所を巻き、すぐに病院にかかること。
鼻血が出た「前かがみになって鼻をつまむ」派と「上を向いて鼻血がたれてこないようにする」派に大別されるが、緊急処置としては前者が正解。
子供がビタミン剤を一瓶丸ごと飲んじゃったそのまま放置しても大丈夫か? トイレで無理やり吐かせるべきか? それとも、病院に行くか? 正解は病院で治療してもらうこと。特に鉄分(子供用のビタミン剤には、主な成分が鉄分のものもある)を一時に大量に摂取してしまうことは、子供を死に至らしめるおそれがある。注意しよう。
食事中にむせた水を飲ませるたり、背中を軽く叩くなどの方法が一般的だが、適切な応急処置の方法はむせ具合による。声すら出ない状態だと、完全に気管が詰まっているおそれがあるので、ハイムリック法を活用しよう(注:ただし1歳未満の子供にはやらないこと)。ハイムリック法のやり方については以下の動画をご参考まで。
子供が突然高熱を出した解熱剤を飲ませる、汗を出して熱を下げさせる、もしくは、アルコールで体をさするという方法が知られているが、アルコールでさすると熱が下がるというのは迷信。むしろ子供が蒸発したアルコールを吸い込んでしまい、害になるおそれあり。また、汗を出して熱を下げるというのも子供には実は適切でない。
突然の高熱にはぬるめのお風呂に入れ、子供用の解熱剤を飲ませよう。ただし、40度以上の熱が続くようなら病院へ。
いかがでしたか?
緊急時に備えて正しい応急処置を身につけておくといいですね。「のどが痛いときはネギを巻け」とか「熱が出たらおでこに梅干を」といったおばあちゃんの知恵袋的知識をご存知でしたら、ぜひコメントで共有してください。
Common First Aid Mistakes and Myths That Make Things Worse [HealthWatchCenter]
Erin Schwendemann(原文/松岡由希子)