では、消費者の立場から見たクレームの意義とはどのようなものでしょう?

米生活情報ブログ「WiseBread」では、効果的なクレームは消費者が直面しているトラブルや課題を解決できるだけでなく、中長期視点で消費者自身の生活も豊かにできると説き、効果的にクレームするためのコツとして以下の5点を挙げています。

交信履歴を書面化しておこう

コールセンターとの電話のやり取りなどは書面化しよう。交信日時と交信相手の名前など都度記録すること。了解を得られれば通話の様子を録音するのもよい。ちなみに、以下の動画の音声は、実際にPC購入を検討している消費者がコールセンターに問い合わせたときの通話記録だ。

アプリのトラブルはバグレポートにまとめよう

ベンダーが全てのバグを発見できるとは限らない。テストでは想定していなかったコンピュータシステムの組み合わせはいくらでもあるからだ。購入したソフトウェアにバグが見つかったら、バグレポートにまとめてベンダーに伝え、対策を促そう。重要なポイントは、一連のステップを通じて課題を解決しやすくなるよう、レポート化すること。「TechSmith's Jing」などを利用し、どういうケースでどういう事象が発生しているのかをビジュアル化するのもよい。

続きは以下からどうぞ。

相手を責めるのではなく、事実を確認しよう

「何が起こっていて、いつ復旧しそうなのか?」など、事実と今後の見通しを効率よくゲットすることを優先しよう。声を荒げて相手を責めるだけ時間の無駄。正当に主張すれば、相手は落ち度を認めるものだ。

きちんと対応してもらったら、感謝の意を伝えよう

きちんと対応してもらえたら、感謝の意を伝えよう。友人などに口コミするだけでなく、「Twitter」や自分のブログなどのオンラインツールで対応のよさなどを口コミすれば、他の消費者にも役立つはず。

企業と消費者のwin-winを実現する優良顧客になろう

企業にとっての優良顧客とは必ずしもたくさんお金を使ってくれる人とは限らない。その企業の製品やサービス・事業に積極的に参加してくれる消費者は企業にとって貴重な存在だ。また、消費者にとっても、製品・サービスが向上すれば、消費者自身の生活も豊かになるという利点がある。 「Amazon Vine」や「Get Satisfaction」などのオンラインフラットフォームを活用し、消費者の立場で企業の製品・サービスづくりに参加してみるのもよいだろう。

いかがでしたか?

情けは人のためならず。正当かつ効果的なクレームは、周り回って、自分のよりよい生活にもつながるようですね。これらのコツを参考に、賢い消費者を目指してみましょう。

How to Be the Best Customer [WiseBread]

Jason Fitzpatrick(原文/松岡由希子)