液体もダメ、爪切りもダメ、あれもダメ、これもダメという最近の飛行機事情。ついに物理的な形状を持たないPCデータにまで話は進んでいるようです。

アメリカの国土安全保障省(DHS)の新しい方針によると、税関職員にはあなたのパソコンを無期限で押収する権利、またはハードディスクに入っているデータをコピーする権利がある、とのこと。突然そんなことを言われても、「御代官様、そんな殺生な~」と思ってしまいますが、CNETによるとDHSの方針によって税関職員はデータを押収、またはコピーし、「アメリカに入国、再入国、出国、経由または居住する個人が輸送する情報を分析する権利を有する」のだとか。おーまいがー。

さらにCNETでは、家を出る前にデータを暗号化しておけばよい、と勧めています。でも、そんなことしたら余計に怪しまれ、挙句の果てにはパスワードを自分で入力してロックを解除しろ、と言われるだけでは?

とはいえ、われわれは弁護士でも何でもないので、この方針による行為の合法性は置いておいて、この方針を上手くかわす対策をちょっと考えてみたいと思います。近々アメリカに行く予定のある方は頭の隅にそっと置いておくとひょっとしたら役に立つかも知れませんよ。

その詳細は、以下にてどうぞ。

 まずは、(アナログな対処法ですが)出来るだけノートパソコンの持ち歩きは辞めようということですね。特に休暇中のパソコンの持ち歩きはついつい仕事をしてしまう、または仕事について考えてしまうだけでなく、紛失や盗難の可能性もあります。諸々を考慮すると、せっかくの休みなのにパソコンを持っていくなんてMOTTAINAI! オンラインライフも大事ですが、オフラインライフも大切ですよー。

次に、どうしても必要なアプリケーションやファイルのみをフラッシュメモリなどに入れて、暗号化して置く手もあります。旅行の大きな荷物がひとつ減り、盗難の心配も税関職員によってデータが丸ごとコピーされてしまうなんていう心配がなくなりますよ。

さらに、「出張などでどうしてもパソコン持っていかんといけんもんね」と言う人はファイルをWeb上に置いておき、目的地に着いてからアクセスすれば空港のセキュリティーの犠牲になることはないでしょう。事前に時間がある場合は、USBメモリなどに入れた必要なデータを目的地に郵送しておく、なんてのも手かも知れませんね。

「ハードディスクのデータがコピーされるなんて無理じゃそんなの、いやじゃいやじゃわしにはとても耐えられん」と思った方は、何らかの対策を講じておくことをお勧めしますよ。

Have a safe flight!

 

Homeland Security: We can seize laptops for an indefinite period [The Iconoclast]

Gina Trapani (原文/まいるす・ゑびす)

 

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