これから研究を始める高校生と指導教員のために 第2版
―探究活動と課題研究の進め方・論文の書き方・口頭とポスター発表の仕方―
高校生に研究・発表を徹底指南する『これ研』が生まれ変わってパワーアップ!
理系文系を選ばず、探究活動・課題研究を進める上で必要なことがすべてわかる。
本書は、これから研究を始める高校生およびその指導教員のための本である。全生徒さんが行っている探究活動、理系の生徒さんの一部が行っている課題研究のために書かれた。
探究活動および課題研究の進め方・論文の書き方・口頭発表とポスター発表の仕方を説明している。理系文系どちらの研究にも通じるものである。本書を読めば、探究活動・課題研究を進める上で必要なことがすべてわかるだろう。
本書は、2013年に出版した初版の大改訂版である。ほぼ全面的に書きかえられている。課題研究を対象としていたものを、探究活動にも役立つようにした。理系のみならず文系でも役立つようにもした。まったく新しく生まれ変わったと思っていただきたい。
本文2色刷(一部フルカラー)
第1章 研究とは何か
1.1 学術的問題とは何か
1.2 研究において行うこと
1.3 研究とはいえないもの
第2章 意義のある問題に取り組もう
2.1 自分の興味を他者の興味に
2.2 他者の興味にするために
2.3 取り組む理由の説明の仕方
2.4 興味を持ったから調べるのか
第3章 説得力のある主張とは
3.1 データ・事実に基づき結論している
3.2 論理的な主張をしている
3.3 その主張が否定される可能性も検討している
3.4 他の主張に比べ、その主張の方が確からしい
第4章 剽窃と捏造を絶対にしない
4.1 剽窃を絶対にしない
4.2 捏造も絶対にしない
----第2部 研究の進め方----
第1章 取り組む問題を決める
1.1 その問題の学術的意義を問いかける
1.2 取り組む問題の候補の探し方
1.3 取り組む問題を決める上で心がけること
第2章 学術的知見を調べる
2.1 先行研究を調べる
2.2 先行研究以外の学術的知見を調べる
第3章 仮説を立てる
3.1 仮説とは何か
3.2 仮説を立てる目的
3.3 仮説を立てる順番
3.4 仮説が不要に思える研究における仮説
第4章 研究計画を立てる
4.1 研究計画を立てる上で心がけること
4.2 研究手法
第5章 研究計画を実行する
5.1 研究ノートを付ける
5.2 解析用のデータの管理
5.3 研究の軌道修正
第6章 研究成果をまとめる
6.1 結論を明確にする
6.2 取り組む問題と研究内容を一致させる
6.3 研究成果のまとめ方
6.4 否定的な結果しか出なかった場合の対処法
----第3部 データの解析と提示----
第1章 データ解析の前に
1.1 データには2種類ある
1.2 母集団と標本
第2章 唯一の真の値がある対象の解析
2.1 真の値の推定:平均と標準誤差
2.2 真の値の推定精度の上げ方
2.3 条件に依存した真の値の変化の解析
第3章 データの値がそもそもばらつく対象の解析
3.1 母集団における、データの値の分布の要約
3.2 母集団間での、データ分布の違いの解析
3.3 母集団内でのデータの解析
第4章 アンケート結果の示し方
第5章 統計・作図ソフトRを使おう
5.1 Rとは
5.2 データ管理はExcelで、データ解析と作図はRで
5.3 Rを使ってみる
第6章 検定に挑戦しよう
6.1 検定とは何か
6.2 帰無仮説の棄却と対立仮説の採用
6.3 検定の考え方とその手順:母集団間の平均の差の検定の実験
6.4 t検定に挑戦
6.5 検定を行う上での注意事項
6.6 一般化線形モデルの奨め
----第4部 論文執筆・プレゼン準備の前に----
第1章 論文執筆・プレゼンにおいて心がけること
1.1 論文執筆・プレゼンは、他者にわかってもらうために行う
1.2 他者は冷たい存在である
1.3 理解の努力が最小の論文・プレゼンにする
第2章 わかりやすい論文・プレゼンのために
2.1 わかりやすくしようという意識を持つ
2.2 必要かつ不可欠な情報だけを示す
2.3 情報の保持と処理の負担をかけない
2.4 論理的な主張をする
2.5 読者・聴衆が待っている情報を与える
2.6 読者・聴衆の疑問に配慮する
2.7 読者・聴衆の知識を想定する
----第5部 論文・プレゼンの各部分で書き示すこと----
第1章 論文・プレゼンの構成を練ろう
1.1 基本的な構成
1.2 章立てをしよう
1.3 論文・プレゼンの構成に関する注意事項
第2章 序論で書き示すこと
2.1 序論で示すべき5つの骨子
2.2 説得力のない序論
第3章 タイトルのつけ方
3.1 良いタイトルとは
3.2 伝わらないタイトル
3.3 わかりやすくする工夫
第4章 研究方法の説明の仕方
4.1 研究方法を説明する目的
4.2 論文・プレゼンで示すべき情報
第5章 結果で書き示すこと
5.1 わかりやすい形にまとめたデータ・事実
5.2 どういう図表なのかの説明
5.3 データ・事実の解析や分析の結果の説明
5.4 データ・事実から言えることの要約
第6章 考察および結論で書き示すこと
6.1 考察の目的
6.2 考察で書き示すこと
6.3 伝わらない考察
6.4 結論を書き示す場所
第7章 論文の要旨の書き方
7.1 ①取り組んだ問題・②問題解決のためにやったこと
7.2 ③具体的な研究方法・④研究結果・⑤考察
7.3 ⑥結論
7.4 要旨を書く上での注意事項
第8章 図表の提示の仕方
8.1 図にするべきか、表にするべきか
8.2 図を作る上での注意事項
8.3 表を作る上での注意事項
8.4 論文の図表において心がけること
8.5 プレゼンの図表において心がけること
第9章 引用文献と参考文献
9.1 引用文献と参考文献の違い
9.2 論文・プレゼンの本体中での引用の仕方
9.3 引用文献・参考文献のリストの作り方
----第6部 プレゼンの仕方----
第1章 口頭発表とポスター発表に共通するプレゼン技術
1.1 その部分が、何に関する情報で何を言いたいのかを明示する
1.2 全体像を示してから細部を説明する
1.3 文章で説明せず、絵的な説明にする
1.4 言葉を覚えさせない
1.5 「主張を上に、理由・根拠をその下に」という示し方にする
1.6 見出し・重要事項を目立つ文字にする
1.7 目が行ってほしい部分を枠で囲って示す
1.8 色を使って情報を対応づける
1.9 大きな文字で、ゴシック体で、背景とのコントラストを明確に
1.10 色覚多様性に配慮する
1.11 理解に必要な情報はすべて書いておく
第2章 スライドの作り方
2.1 どういう情報を伝えるのかを前もって知らせる
2.2 各スライドに見出しを付け、言いたいことの要点も示す
2.3 1枚のスライドで1つのことだけを言う
2.4 大切なことはスライドの上部に書く
2.5 中央配置を基本とする
2.6 序論の最後で研究目的を明示する
2.7 発表の締めにまとめを出す
第3章 ポスターの作り方
3.1 ポスターを作る前に
3.2 すっきりとしていて、拾い読みしやすいポスターにするコツ
3.3 オンライン発表でのポスター
第4章 口頭発表とポスター発表の仕方
4.1 発表練習をする
4.2 発表時間を守る
4.3 原稿を読み上げず、聴衆を見て話す
4.4 全員に届く声で話す
4.5 適度に間を取りながら話す
4.6 過度に抑揚をつけた話し方をしない
4.7 スライド・ポスターにないことを話さない
4.8 ポインタ・指示棒を使って説明する
4.9 図表の読み取り方を説明してから、データの意味することを述べる
4.10 スライド・ポスターの印刷資料を用意する
4.11 発表用の原稿について
4.12 ポスター発表において心がけること
第5章 質疑応答の仕方
5.1 質問を歓迎しよう
5.2 質問への対応の仕方
5.3 聴衆としての質問の仕方
引用文献・参考文献
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