制御工学の基礎
最近では、制御系設計のためのソフトウェアツールが発達し、設計者が面倒な計算に悩まされることが少なくなってきた反面、制御とはどのようなものかを知り、制御工学的な考え方を理解することがより重要になっている。この点で古典制御理論は、制御に関する揺籃期からの発想の流れがとらえやすく、また、理論を実際の制御系に適用したときの効果がわかりやすいため、制御工学的な考え方を理解する上で大切である。
本書では、制御工学的なセンスを養うことを目的とし、厳密な数学的説明よりも、なぜこのような解析が必要なのかという理論が導入される背景や目的がわかるように記述されている。また、制御系の設計、設計の結果についても詳述している。より理解を深めるため、章末に演習問題を付した。
第2章 動的システムと静的システム
第3章 基本要素の表現
第4章 制御対象の非線形性と線形化
第5章 ラプラス変換
第6章 ブロック線図とその等価変換
第7章 過渡応答
第8章 周波数特性
第9章 制御対象および制御系の安定性
第10章 制御系設計の考え方
第11章 根軌跡と過渡応答を考慮した制御系設計
第12章 補償器による制御系設計
第13章 非線形制御系