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無料で自宅VPNを設置し無料Wi-Fiで使ってみました・有料VPNは使わずに済みそう

コンビニ、カフェ、駅のホーム、ホテルなど、無料Wi-Fiの使える場所はたくさんあります。
無料で簡単に接続でき、便利なのは確かですが、通信内容が盗聴される危険性もあるので、VPNサービスを利用しようと考えていました。
VPNサービスは無料と有料とがあります。無料の方はVPNサーバで何を記録され覗かれているかは不安だし、有料の方でも結局は一緒です。iOSで有料のVPNアプリを見ると年額3千円前後かかります。

それなら自分でVPNサーバーを設置し接続すれば解決だと思い、色々と調べてみると、自宅のルーターにVPNサーバー機能を搭載している製品を選べば簡単だしコストもかからないことがわかりました。自宅内にVPNサーバーを設置するといえば、外出先から自宅の環境にインターネット接続するためだけと思いがち。しかしながら、今回のように、自宅のVPNサーバー経由で安全に無料Wi-Fiを使うという用途にも使えるわけです。

さっそくVPNサーバー機能搭載のルーターを買おうかと思ったところ、現在自宅にひいているフレッツ光ルーターにVPNサーバー機能を搭載しているものがあることが判明。
NTTからレンタルしている自宅のひかり電話ルータは古かったためかVPNサーバー機能は非搭載でした。しかし、フレッツ光のサポートに電話して、VPNサーバー搭載製品と交換もできることを知りました。しかも、いざ電話してみると無料で交換できたのです。

というわけで、

  • フレッツ光ルーター(VPNサーバー搭載)

さえあれば、iPhone、Android、Windows、Macなどで無料でVPNサービスを利用できるようになります。
外出先で無料Wi-Fiを使う際にこのVPNサーバーに接続、簡単で思ったよりも速度低下もなく、快適に利用できました。日本国内だけでなく海外旅行でも使えたので、かなり満足です。



今回、自宅のフレッツ光ルーターは「RV-440KI」に交換してもらいました。
ルーターの型番が400番台、500番台であればVPNサーバー機能を標準搭載しているようです。
フレッツ光のサポートセンターには、「VPNサーバーを使いたいので、搭載しているルーターに交換してほしい」と電話して交換となりました。交換費用はかかりませんでした。

設定は簡単

新しいルータが到着し、古いルータと交換。
VPNサーバーとVPNアカウントの設定を行いました。たぶん30分もかからずに設定できると思います。


VPNアカウントは20台まで設定可能。自分のデバイス以外に家族の分も登録するにも十分な台数です。


続いて、iPhone、Windows、MaなどVPNに接続したいクライアント端末で、VPN接続設定を行いました。こちらも数分で完了。

iOSの場合、設定からVPNを開き「VPN構成を追加」をタップし次を入力。

  • タイプ:L2TP
  • 説明:自宅VPN など任意
  • サーバ:ルータのWAN側IPアドレス
  • アカウント:ルータのVPNアカウントに設定した「ユーザ名」
  • パスワード:ルータのVPNアカウントに設定した「パスワード」
  • シークレット:ルータのVPNサーバの「事前共有鍵」


自宅では固定グローバルIPアドレスを使っていないので、ときどきグローバルIPアドレスが変更されてしまいます。その変更の通知をメールで知らせる機能もルーターに搭載されています。この「IPアドレス通知設定」機能を活用すれば、外出先でIPアドレスが変更されても慌てずに済みます。

気になる速度は?

VPN接続時の通信速度に体感差があるか、しばらく試してみました。
たまに接続が切れることはあるものの、意外にも速度が遅くなったという印象は受けませんでした。
先日、中国に旅行に行った時も上海のホテルからVPN接続を行ってみました。結果として速度低下もあまり感じずに利用できました。


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VPNアプリと比較して

これまで無料のiOSアプリ「Opera VPN」なども使ってみましたが、それよりもずっと高速で通信できる印象です。

https://itunes.apple.com/jp/app/opera-vpn/id1080756781?mt=8&uo=4&at=10lcpf


有料のVPNアプリとしては、

トレンドマイクロ フリーWi-Fiプロテクション

Wi-Fiプロテクション: VPNで通信を暗号化

Wi-Fiプロテクション: VPNで通信を暗号化

  • Trend Micro Incorporated
  • 仕事効率化
  • ç„¡æ–™

シマンテック ノートンWi-Fiプライバシー

などがあります。
価格がネックで、トレンドマイクロの方は年額2900円、シマンテックの方は年額3500円かかります。

今回設置した自宅VPNサーバーは自宅のルータの搭載機能の1つであり、フレッツ光を契約しているなら無料で利用可能です。

参考

VPNを知るにあたって参考になったサイト。

 では、どうすればいいのか? この答えの1つが自宅にVPNサーバーを設置しておくことだ。
 個人的にも、外出先のカフェやホテルなどでインターネット接続する際には、必ず自宅で稼働させているVPNサーバーを経由するようにしているが、最近のルーターやNASにはVPNサーバー機能が搭載されており、これらを利用することで、自宅の固定回線をVPNサービス化することが可能になる。
 かつてルーターやNASのVPNサービスは、外出先から自宅のデータに安全にアクセスするために使われるのが一般的だったが、最近ではむしろ、インターネット接続時に経由するものとして使われる機能となりつつあるわけだ。

【清水理史の「イニシャルB」】 5千円で買えるコレ(Archer C1200)を実家に置くと、親は喜ぶし、外のWi-Fiから安全にネット接続(VPN)できるから一石二鳥な件 - INTERNET Watch

そうなんです。自宅内にVPNサーバーを設置するといえば、自宅の環境に外出先から接続するため、というのが頭にありました。でも、今回のように、自宅のVPNサーバー経由で安全に無料Wi-Fiを使うという用途にも使えるわけです。

 無料Wi-Fiが危険な理由の1つは、Wi-Fi通信が暗号化されていないこと。子機であるスマホと親機であるWi-Fi基地局の間の通信内容が第三者から覗かれる可能性があります。
 一方で、仮に暗号化されている場合も、不特定多数の人が次々と利用するようなWi-Fiスポットでは、利用者全員が同じパスワード(復元キー)を使う以上、効果は期待できません。パスワード開示されているのも同然で、結局のところ誰でも通信を傍受できるのです。

無料Wi-Fiを安全に使うための「VPNアプリ」って何? 「https」の心得も再確認 - INTERNET Watch

無料Wi-Fiは手軽で便利ですが、その分危険もあります。そこで、有料のVPNアプリを購入しようと思ったのですが、年間3千円は出せない。
それに加えて、有料VPNアプリでも懸念は残ります。

有料のアプリやサービスは、月額5〜20ドルでインターネットのプライバシーを守る、と約束している。でも、彼らのプライバシーポリシーやサービス規約を、まず見るべきだ。ぼくが見たかぎりでは、多くのVPNがあなたのインターネットトラフィックをログし、その情報を警察などとシェアしている。小さな字で書かれている注記を、よーく読もう。

今さら人に聞けないVPN入門…VPNの神話をはぎ取る | TechCrunch Japan

そこで、今回のお手軽なVPNサーバー設置です。ただし、ここで使っているL2TPの事前共有鍵は解読される可能性もあるそうで、完ぺきではないことも念頭に置いておくべきでしょう。


実際の導入・設定については次のサイトが参考になりました。


フレッツ光以外でも自宅回線のルーターにVPNサーバー機能が搭載されているかもしれません。
また、VPNサーバー機能搭載の市販のルーターに買い替えることでも利用できます。
iOS11ではIKEv2/L2TP/IPsecに対応します。

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