バンダイナムコホールディングスの株主総会に行ってきたPart1

2006年6月26日:バンダイナムコホールディングスの株主総会に行ってきたPart1
ゲームメーカー株主総会シリーズ最後であります。
もう行かないのですか?
ゲームメーカーはとりあえずこれで終わりだ。集中日が6月29日で、任天堂、コナミが株主総会をやるけれど、株を持っていなかったこともありいけない。そのため、私がいけるゲームメーカーでは最後ということですな。バンプレストなど、お亡くなりになった会社もあるため、ゲームメーカーの株主総会自体が少なくなっている。
最後を飾るのがバンダイナムコですね。
場所は新高輪プリンスホテル「飛天」。新高輪や品川の側だ。ちなみに、品川は結構多くの株主総会が開かれる場所だったりする。旧セガやソニーなんかも品川近辺だ。
何人くらい来ていましたか?
10時の開始時間には600人くらいだったと思う。その後人が増えているようで、最終的には900人から1000人くらいじゃないかな?月曜日の平日開催ということと雨の中での開催の割には来たほうかと。参考までに、前回のバンダイの時はこちらの計測では500人くらいとなっている。一々数えて回っているわけでもないので正確な数字はわからないが、こんな感じということで。
ナムコの土曜日開催が有名でしたので、少なく感じますね。
逆にナムコは無駄に人を集めすぎた感もあるしな。この辺りは後で質疑応答の辺りでも触れられているので詳細はそのときにでも。
開始からのタイムスケジュールはどのようになっていたのでしょうか。
10時開催で25分間くらい使って挨拶とビデオで業績の説明などを行い、それから質疑応答へ。ちなみに、ビデオで家庭用ゲームの情報を流していたとき、なぜかバンダイ系のゲームは映像が流れていたのに、ナムコの「テイルズオブジアビス」はパッケージ写真だけっていうのを見て、ちょっと笑った。
なぜでしょうね。
それも後で分かる。
!?
では、質疑応答でも。今回は営業報告の後に質疑応答が行われ、議案の採決の時に、各議案に対する質問をその場で受ける形を取っている。また、株主総会終了後に経営戦略説明会を実施しており、その説明後も質疑応答を受け付けている。そのため、今回はちょっと長いのでご了承のほどを。
2回に分けてやりますか?
いや、今回はいろいろとオモシロイコトがあったので、一気に行くぞ。
オモシロイコトですね…。
では、質問を。営業等に関する質問者は16名だ。最初に事前に質問状が2名の人から、計5問送られてきたようだけど割愛する。後の質問と被るところも多いし。10時35分から会場の質問を受け付け。議長は高須武男社長、バンダイ側の人間だ。前回のバンダイの株主総会でも同じ人物が議長を務めた。大抵は本人が答えているが、他の役員に振ることもあった。
いきます。

『月曜開催の理由は。CSRについて。』

『新ハードへの対応、』

『アイドルマスター、ドルアーガについて、アップデートの情報がサイトに掲載されるのが遅いが。携帯の方はしっかり更新されている。』

『ナムコの株主総会について云々。株主へ新製品の露出などもあり、メディアへの露出になっていたが、これからどう対応するのか。』

『統合は失敗だったのではないか。』

『今後、部署の統廃合について。』

『プリモプエルの販促に力を入れて欲しい。足を動くようにして欲しい。』

『開始時に出席者数などを言わないのはなぜか。』

『ゲーム以外のナムコとバンダイの関わりはどうなっていくのか。』

『株主優待を充実していただきたい。今までおもちゃ券をもらえたために家族に株を所有する言い訳に出来た。ポケモン、ムシキングのような長期的なキャラクターを作ってもらいたい。』

『ナムコの経営スタイルを抑えているように見えるが。のびのび出来るようにしてほしい。』

『儲け目的ではなく、応援目的で株を持っている。ケロロ軍曹のおもちゃを。ファミコンのナムコソフトなどをPSなどで出してもらいたい。』

『パピポについて。』

『アジアについて。』

『イタリアントマトの持ち株のパーセンテージについて。』

『選任役員の自己紹介をして欲しい。』

返答内容はこのような感じ。一部高須武男以外が回答をしているところもあるが、まとめて掲載しておく。

『今回は議案がたくさんなので月曜日に開催した。今後の課題とする。CSRは企業は社会的な器であるという認識の元に幅広くやっていきたい。』

『新ハードの発売は楽しみにしている。ハードにあったソフトを開発していく。NDSに対する開発のウエイトが低かったと反省している。』

『石川祝男談「今後リアルタイムに情報を提供していきたい。」』

『含めて検討したい。』

『株価について少々語る。誠心誠意努力して結果を出していく。』

『バンダイ、ナムコとしてやっていくが、ゲームはバンダイナムコゲームズとしてやっていく。』

『私も大好きです。今後もいろいろ発展させていく。足を動かすかどうかはなんともいえない。』

『議案採決前に発表する。』

『ベストな経営体制を求めてやっていく。』

『家族に言い訳しなくてもすむようがんばっていきたい。株主優待はイタリアントマトとおもちゃ券を交互に行っていく予定。定番と新キャラクターをバランスよく出していきたい。統合記念として7月に写真立てをお送りする。』

『押さえ込んでいることは無い。現場が大事だと思っている。』

『儲けてください。ケロロ軍曹はナムコから業務用機器で登場する。』

『パピポは子供が持ちたい、そして親も持たせたいものが作れるのはバンダだけだ、という考えて作っている。』

『アジアは日本で売れる物がそのまま売れる。リスクは模造品。中国でウルトラマンティガが10億円規模売れた。模倣品は約10倍は売れているだろう。対応策は中国当局にお願いしている。また、中国工場を摘発してもらっている。しかし、広い国なのでなかなか難しい。』

『持分法として30%を所持している。』

『担当役員の挨拶は後ほどやらせていただく。』

以上ですね。
1番目のナムコ側の株主総会に絡んだ質問だけど、質問者が長々と話しそうだったので、高須が途中で明確にと指摘していた。これはナイスな対応かと。
これはあなたがよく言っている演説しそうになったということですね。
まあ、そういうこと。あと4番目の質問に、マイクはいっているから、と言っておきながら、質問者のマイクが入っていなかったとかあった。しかも、同じくナムコの総会絡みで質問したのだが、答えがまさに「含めて検討していきたい」の一言だった。
……。
だいたいここまでで11時12分。質疑応答時間は37分となっている。16問に対して37分と、かなり手早く答えていることが分かると思う。スクウェアエニックスは6問に対して50分と、比べるとよくわかる。ただ、質問の内容にしっかり答えていなかったり、一言で片付けるなど、正直どうよ、という部分も多々あり。このあたりが高須武男ならではと言える。
この後議案ごとの質疑応答もあるのですよね。
そう。議案ごとの質疑応答は12名の質問があった。議案の内容は1号が利益処分案承認、2号が資本準備金減少の件、3号が定款の変更、4号と5号が取締役、および監査役の選任、6号から9号が役員報酬額改定およびストックオプション発行に関してだ。ちょっと途中まで質問を紹介して。
では質問をまとめていきましょう。

『配当政策について』

『資本準備金云々』

2番目の質問は意味がよくわからなかった。なので1番目だけ。

『配当性向30%か、もしくは安定配当24円。赤字でも24円を継続していく。』

次の質問の前に、先ほどの質問にあった選任される役員の自己紹介や所信などの話が4号議案の前にあったようですね。
ここで高須武男が役員に対して、準備できていますか、とかいって周りの笑いを誘っていた。で、ここから役員の挨拶が始まるわけだが、ここで恐るべき自体が…。
そ、それは!?
ナムコ側の役員を飛ばして紹介しやがった。
!?
本来の順位では橘正裕(ナムコ)、早川正篤(バンダイ)、田中慶治(ナムコ)、仙田潤路(バンダイ)の順で紹介されるはずだった。しかし、いきなり早川正篤(バンダイ)を紹介したんだ。
それは好ましくありませんね。
ここで順番が違いました、といって次に橘正裕(ナムコ)を紹介したわけだが、その後さらにすごいことが起こった。
そ、それは!?
再び順番を飛ばし、仙田潤路(バンダイ)を紹介したんだ。そして、以上5名が常勤取締役として、と、話を終えようとした。
……。
で、忘れてました、と言って田中慶治(ナムコ)を紹介。さらに、他3名、社外取締役を紹介した後、社外取締役2名も紹介せずに終わらせようという始末。バンダイの人じゃない奴は人間じゃない、って扱いだよな。
そこまでは言いませんが、株主総会という場でこのような扱いは企業としての考え方を疑われますね。
で、当然、突っ込まれるよな。次の質問者がさっそく突っ込みを入れた。
このような突っ込みですね。その前に、高木九四郎会長についての質問もありましたね。

『高木会長はどうされるのですか。』

この回答は次のようになっている。この返答の後、質問者はがんばってください、との声かけをして、高木会長は少しはにかむ感じで応対していた。

『子会社の会長として。』

で、先ほどの突っ込みですね。

『前ナムコと前バンダイを差別をしているように感じる。ナムコを押さえつけているように見える。今の株主総会だけでもそうなんだから。ナムコの業績を押さえつけているのは社長でしょ。』

で、その回答は次のようになっている。まあ、言い訳にしか聞こえないが。

『ちょっと上がっておりまして、大変申し訳ございませんでした。今回の新任役員はナムコとバンダイが同数であります。』

しかし、その後、この質問された方は冷静に次の質問もしていますね。

『役員の顔写真を掲載してはどうか。ドコモなどがやっている。イタリアントマトや日活など、ナムコの方をどんどん食べてしまっているが。』

写真に関しては特に何も行っていなかったが、イタトマなどには次のように解凍している。

『統合前にナムコ側で決めたこと。』

ただ、統合するためにナムコ側に決断を迫ったという可能性はありますね。
ちなみに、この質問者はたぶん最初の質疑応答でもナムコ側がのびのびやれていないんじゃないか、と質問した人と同じだと思う。あとでもう1回質問しているのだが、そのときたびたびで、とか言っていたので3回くらいはしているはず。内容から言っても、たぶんそうかと。
では次の質問に行きます。

『バンダイが上、ナムコが下と思っていないか。アイドルマスターの質問の時も誰か知っている人いないの、と人に振っていたし。社長はぷりもぷえるやパピカなど、自分の好きなもの以外は好きじゃないのでは。』

で、回答。

『統合後はナムコ側に割く時間が多い。』

ここで高木会長からも話があったようですね。
ナムコ側の話として少し話をした。あと、ここで中村雅哉がナムコの名誉相談役になったとも述べていた。ちなみに、この高木会長の話の後、拍手が多めだった。
……。
では、この後は再び質問をまとめてもらおう。
いきます。役員の報酬額やストックオプションに関する質問です。

『現金賞与の基準』

『役員退職慰労金に関して』

『ストックオプションのTOPIX条項が分からない。』

『なぜ、ナムコ、バンダイ、バンダイナムコの3社のみにストックオプションを発行するのか。他の子会社はどうなっているのか。』

『ストックオプションを今後もやっていくのか。』

『ナムコが伸びなかったら責任を取ってもらいたい。』

『一人について全部発行するのか。使用者は役員を含むのか。行使の条件は。』

細かい話もあるけれど、ざっくりとまとめるとこんな感じ。一つ目の質問は具体的数字を出していたが、ここでは大まかな話だけで。

『事前に一定の数字を決めておき、それを達成したらその達成具合に応じて役員賞与を増やす。』

『役員退職慰労金は既に廃止しており、現在残っているのは過去の分のみ。今後該当役員が辞めたときに支払われる。』

『TOPIXより株価が上であれば行使できる。株価は割り当て月の前3か月分の平均を基準とする。』

『5つのセグメントのうち、2社は上場会社であり、各自でストックオプションを導入しているため。』

『社員に意識を持ってもらうため。』

『責任は取っていく。』

『800人以上で分ける。役員は含まれていない。6月の平均株価の1.05倍をかけた数字となる。』

以上で株主総会が終了ですね。
ここまでで12時10分、2時間10分とやや長めかな。議案も多かったし、自らのミスで時間を増やした感もある。しかし、質問人数26人と、多くの質問を捌いたのはお見事と言うべきか。
このあと中期経営計画に関しての説明ですね。
ちょっと疲れたので、続きは明日にでも。とにもかくにも、ナムコ、かわいそうだな。
一気にやるんじゃなかったのですか…。

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2006年6月26日 16:57 | 株主総会

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