SEO対策は、やり方によって費用や時間を浪費してしまう可能性が高い手法です。直ぐに成果が出るようなものではなく、日々の順位変動は気にする必要が無いと言われても、SEOの主たる目的は上位表示なわけですから、気にするなというのは無理があります。
そこで、狙っているキーワードで上位表示できていない場合や、大幅に順位が下落した場合でも、焦ることなく冷静に対応する事ができるような態勢を日ごろから整えておくと良いでしょう。
1.リスクを分散させる
複数サイト運営
これは何度も書いている事ですが、一つのサイトに依存した運営を行なっていると、突然順位が落ちてアクセス数が激減してしまった場合に、大きなダメージとなります。サイトを量産しようとまでは言いませんが、それなりのサイトを2〜5個ぐらいは持っておいたほうが良いでしょう。
全てのサイトを同じキーワードでSEO対策し、同じような内容のサイトにしてしまうと、同時に順位下落する可能性も考えられますので、サイトごとにターゲットキーワードは変更しても良いですし、形態もHTMLサイトにこだわる必要は無いでしょう。
ただし、管理サイトが増えることによって、それぞれのサイト運営が雑になってしまっては意味がありませんので、しっかり管理できる範囲の数で考えましょう。
キーワード選び
メインとサブキーワード
複数サイト運営の次に大切な事が、キーワードによるリスクの分散です。サイトのトップページで上位を狙うキーワードとは別に、メインキーワードと関連性のある言葉や複合キーワードをピックアップし、そのキーワードで最適化した専用のページを作成していきます。
ロングテールキーワード
ロングテール対策として、サイトボリュームを増やしたりドメイン内にブログを構築することが効果的ですが、何も考えずにページを増やしていく事は効率が悪いと言えます。
まずは、どのようなサイトにするのかという全体像を考えた上で、必要となるページやコンテンツごとにカテゴリ分けを行ないます。次にそのカテゴリに属するキーワードをピックアップしてページを作っていきます。カテゴリごとにそれぞれディレクトリ分けしていくのが基本です。
サイト開設段階でこれをやっておかないと、後々URLの変更が生じて無駄な手間が増えたり、ページが増えすぎて管理しづらくなりますので、作り始める前に構想を練っておきましょう。後でページを追加する場合でも、基本的には属するディレクトリ内で作成し、全く異なるカテゴリのコンテンツを追加する場合には、新しいディレクトリを作成します。
ロングテール用のページでも、しっかりそのページで狙うキーワードは明確にしてタイトル付けを行ないます。あとは、各ページのテキスト量を増やしていけば、自然と色々なキーワードがサイト内に含まれますので、検索ユーザの目に留まる可能性は上がってくるでしょう。
特定の検索エンジンに偏った対策をしない
検索エンジンシェアの50%以上をYahooが占領している日本では、どうしてもYahoo中心のSEO対策になってしまうのですが、Yahooに効果的な対策がGoogleに悪影響を与えないとも限りません。
Google対策においても同じ事が言え、基本的には順位を決定する大きな要因は被リンクなのですから、サイト内部を特定の検索エンジンに合わせて最適化する必要は無いでしょう。
Yahoo、Google同時に大きなランクダウンを受けるという事はまずありません。双方の検索エンジンからアクセスを確保しておくことで、リスクはだいぶ小さくなります。
Yahooからのアクセスに依存している場合は、Googleからアクセスを集めるにはどうすればいいのかを考え、Googleからのアクセスに依存している場合には、Yahooからのアクセスを増やす為にはどうすればいいのかを考えましょう。
2.費用や手間をかけすぎないサイト運営
有料リンクを買わない
手間をかけずにサイト評価を上げる方法がリンク購入なのですが、一度有料リンクに手を出してしまうと、半永久的にその為のコストが発生することになります。有料リンクは基本的に、いくら費用を支払っても契約を解除した途端に被リンク価値が無くなってしまうのです。
契約を解除してもリンクを外されないような形態をとっている有料リンクもありますが、そういったサービスの場合、利用者が増えることでリンクが増え続ける事になりますので、時間経過と供に効果は無くなっていくでしょう。
有料リンクやブラックなリンクについては、最近熱い記事が多いので、ピックアップしておきます。
- 有料リンクの良い点、悪い点、卑劣な点
- 有料リンク販売業者がリンクを調達する10の方法
- 黒いリンクを洗浄するリンクロンダリングとは
有料ディレクトリを利用しない
有料ディレクトリ登録と言えば、Yahooのビジネスエクスプレスですが、Yahoo!カテゴリに登録されたからと言って、それだけでサイトの評価が一気に上がるという事はありません。Yahoo!カテゴリ登録はSEOの基本とも言える施策ですが、多くのサイトが実施している事で、その効果はかなり薄くなっていると感じています。
もし仮に、Yahoo!カテゴリ登録サイトに大きなアドバンテージが与えられているとすると、検索結果の上位は登録サイトで埋め尽くされてしまうことになります。これは、多くの被リンクを受けているが、Yahoo!カテゴリには登録していないような優良サイトを埋もれさせてしまうことになります。
他にも、有料ディレクトリには、「クロスレコメンド・Jエントリー・SiteList・iディレクトリ・BPNディレクトリ・SEOタウン」などがありますが、費用対効果を考えるとどれもお勧めはしません。
有料情報を利用しない
SEO対策は、業者やセミナーに頼らなくても成果を上げる事が可能です。また、情報商材や有料ツールも必要ないと言えます。
初心者の方は、まずはネット上に公開されている情報を元に、自分の力でやってみる事が大切です。始めから他人の力に頼ってしまうと、自分で考えるという事を放棄してしまう事になりかねません。
そのためにも、一つのサイトの情報を鵜呑みにするのではなく、良いと言われているサイトを満遍なく見て、その中から自分で効果的な方法を模索していくのが良いでしょう。
ページの修正に時間をかけない
YahooのSEO対策を中心にやっている人の中には、キーワードの量や位置の調整などに時間をかけている方も多いと思いますが、はっきり言ってそれは時間の無駄遣いです。
サイト内部に大きな問題を抱えているのであれば、すぐにでも修正した方が良いのですが、特定のキーワードで上位表示させるために、細かい修正を繰り返す必要はありません。時間をかけるべき所は、外部SEO対策とナチュラルリンクを集める為のコンテンツ作りです。
分析に無駄な時間をかけない
上位表示されているサイトの内部SEO対策や被リンクの分析、色々なキーワードの検索結果を眺めて検索エンジンごとの傾向を探ることに時間を費やしている方も多いのですが、外から分かる事なんてたかが知れていますので、あまり検索エンジンの分析に時間を使わない方が良いと思います。
また、自サイトのアクセス解析に膨大な時間を割いている人もいると思いますが、アクセス解析によってサイトの問題点やアクセスアップの為の効果的な対策が全て見えてくるとは限りません。
費用と手間のバランス
なるべく費用と手間をかけずに効率よく成果を上げる事が求められますが、費用も手間もかけずに成果を上げる事は不可能です。SEO対策にかけられる費用や時間は、人それぞれ違うと思いますので、自分(自社)にとって最適な方法を考えながら実施していきましょう。
完全に無料でやることが最適なSEOと言うわけではありません。人が動くという事はそこに人件費が発生するという事になります。たとえ直接的な費用が発生していなくても、時間の浪費は罪です。キーワードによっては有料リンクを使った方が効率的という場合もあるでしょう。
まとめ
SEO対策は、サイトや企業によって最適なアプローチが変わってきます。全てのサイトに効果的な対策もありますが、特定のサイトにしか効果を発揮しない対策もあります。
しかし、リスクを分散することや、費用と時間の使い方に関しては、どのサイトにおいても考えなければいけない事です。どれだけ努力を重ねても結果が出なければ報われません。
成果を上げる為に、自サイトにとってやるべき事とやらなくても良い事とは何なのかを考えて、自分なりのやり方を確立していきましょう。