SEOはとっくに次のステージに進んでいるのかも

少し前まではあらゆるキーワードで検索してみたり、上位表示されているサイトのソースをみまくっていましたが、いつのまにかそういう事にかける時間が減ってきたように思います。

SEOブログに関しても、以前は内部SEOの技術的な記事を好んで読んでいましたが、いつのまにか技術的な記事にあまり興味がなくなり、無意識に読み流すようになっていました。

単にSEOに対する情熱が冷めてきたという事も理由の一つではありますが、意味のないサイトを上位表示したりアクセスアップさせた所で、結局大きな成果には繋がらないことが実感できたからという点が大きな理由かもしれません。

日本ではまだSEO=上位表示という認識が大勢を占めていて、SEOサービスとしても上位表示の成果報酬型が多いと思います。ブログの読者に関しても「こうすれば順位が上がる」的なテクニック記事が求められている気がします。

しかし、コンテンツやそれによる被リンク以外の部分によって強引に順位を上げたところで、それ以前の問題としてそのページが検索ユーザーが求めていないページだったとしたらそこから先には繋がらないですし、内部対策を一切行わずにリンク購入などによりサイト評価を上げる事は愚の骨頂というかSERPsのゴミでしかないような気がしています。

SEOはもう当たり前にやる時代

数年前までは確かにタイトルやキーワード量などの内部SEOが検索順位に大きな影響を与えていると感じたこともありました。しかし、どのサイトもSEOを実施するようになり、スパム手法も次々に生まれたことで、一つの内部要素が与える影響は日に日に小さくなっているように思います。

最大のSEO効果を出すためにtitleやh1など、最適なキーワードの位置や数を追求することは大切な事なのかもしれませんが、そんなものは基準が変わってしまえば一発で意味の無いものになってしまうわけで、同じ時間をかけるのであればどうすればユーザーが欲するような独自コンテンツが作れるのかという事に重きを置いた方が成果に繋がるのではないでしょうか。

現在のホームページ制作ではCSSレイアウトが当たり前になっていますが、同じようにSEOも当たり前にやる時代に入っているのだと思います。

SEOをマスターする必要はない

検索エンジンを相手にするSEOは、全てを理解しようとすると莫大な知識と経験が必要となります。しかし突き詰めたところで外部の人間が検索エンジンのアルゴリズムを作っている内側の人間を超えることはありません。

さらに検索エンジンの進化と共にSEOも進化するため、現時点で最適な手法が1年後同様の効果があるとは限りません。何年もかけ試行錯誤の上見つけ出したSEO手法が、一瞬にして効果がなくなってしまった時のむなしさは計り知れません。

今だけ有効な小手先の内部SEO技術を探求する事に時間を割くのではなく、コンテンツの充実に時間を当てたほうが良い事は明白でしょう。

内部SEOの7、80%ほどを理解した上でコンテンツが充実したサイトを作成すれば、現時点の内部SEOを100%極めているがコンテンツは二の次といったサイトよりも成果を出す可能性は高いと言えます。

コンテンツが伴っていてこそSEOが最大の効果を発揮し、有益なコンテンツがあればそれほど内部SEOを徹底しなくても良いと言えるのかもしれません。

HTMLソースもぐっちゃぐちゃで内部SEOも全く出来ていないサイトが利益を上げられていないとは言い切れません。 木を見て森を見ずとはまさにこの事で、検索順位(内部SEO)ばかりに気を取られていると時代に取り残されてしまうかもしれません。

今後求められるコンテンツ重視型のSEO

SEOやホームページ制作においてコンテンツが重要だという事は以前から言われていましたが、実際にそういったコンテンツ重視型のサービスを展開している企業は少ないように思います。

しかし、大手企業がこぞってSEO+αのサービスに着手しているように、今後はなお一層、検索順位のみにスポットを当てたSEOという考え方が淘汰されていくと言えるのかもしれません。

考え方が変われば見方も変わるという事で、京都のSEOコンサルタント松尾さんの記事は、ホームページから成果を上げるための総合的なSEOとしては、他のブログよりも一歩先の視点で書かれている有益な記事が多い事に気付かされます。

ブログパーツの件はサーバーなどの問題も有りそのまま実践する事は難しいですが、『リンクを集めるためのコンテンツ制作とは』『有益なコンテンツを含有するオリジナルサイト制作とは』という”考え方”が大切なのだと思います。

もちろん技術的なSEO記事に特化したブログも有益ですが、今後の実践的なSEOにとってはこういった視点の記事の方が評価されるべきなのでしょう。もちろん以前から評価されていたでしょうし、私自身も参考にさせて頂いてはいましたが、見る側の思考によって全く異なる見え方をする記事なのかもしれません。

「SEOコンサルタント」という職業について思うこと

「SEOコンサルタント松尾」という肩書きは、誰が決めたわけでもない、自分で勝手に決めた肩書きですが、当方のコンサルの時間配分は、「3割」をSEOの技術的な話に、「3割」をマーケティングの話に、残り「4割」を、「Webコンテンツをクライアントと一緒に考える時間」に使うようにしています。

勿論、その通りの時間配分にならないことも多いですが、当方のコンサルは、クライアントに「何かを生み出してもらう」ということを目的としています。

一般的な企業の担当者と延々とSEOの技術的な話をした所で成果を生みだすサイトを作る事は難しいですし、今後はより一層「クライアントと共に作り上げるサイト」という考え方が必要なのだと思います。

SEOやホームページ制作に疎いクライアントが主導になる事で起こりうるリスクもあるのでバランスが難しいのですが、SEO業者やWeb制作会社は商品やサービスのプロではないという事なのでしょう。

ただ、株の世界同様「釣り方を教わるサービスよりも魚を貰うサービス」の方が好まれる傾向にあり、SEOにおいても、なるべく自分は何もせずに短期的に効果のあるサービスが売れてしまうのが現実なんですよね。

コメント

“SEOはとっくに次のステージに進んでいるのかも” への9件のフィードバック

  1. allyのアバター

    >いつのまにか技術的な記事にあまり興味がなくなり、無意識に読み流すようになっていました。
    同じくです。
    基本的なSEOはガイドラインを守ればいいだけですし、マニアックな箇所に注力するよりかは有益なコンテンツやサービス、顧客のケアなどに注力した方がいいな、と…
    >今後はより一層「クライアントと共に作り上げるサイト」という考え方が必要なのだと思います。
    >なるべく自分は何もせずに短期的に効果のあるサービスが売れてしまうのが現実なんですよね。
    激しく同意です><
    悲しきかな、ですね。
    けど、ネット広告の普及や市況の悪化といった背景によりROIがより一層問われる傾向がありますので、SEOで外注してお金払って、で結局効果はどれだけあったの?と、気付き始めているクライアント様も多くなっていく筈、と思うんです。
    大手企業ですと最近、SEOの内製も始まりつつあります。
    そうなれば、ただ上げる・集客しますよ、っといった提案しかできない業者は生き残れなくなる。そう思います。

  2. パシフィカスのアバター

    いずれはSEOも発想力や提案力で差が付くような時代になるのでしょうけど、浸透するまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

    >大手企業ですと最近、SEOの内製も始まりつつあります。

    SEOもWeb制作も結局は中の人がやるのがベストだと思うので、健全化へ向けては良い傾向ですね。

  3. 京都のSEOコンサル松尾のアバター

    うちの記事を取り上げていただていて、ありがとうございます。

    Sphinnのプロフィール見て初めて知ったんですが、僕とパシフィスカスさんは同い年なんですね。
    記事の内容や文体ががかなり洗練されている印象を受けていたので、同年代ということに本当にびっくりしてしまいました。

    僕も日々精進したいと思いますm(_ _)m

    >SEOもWeb制作も結局は中の人がやるのがベストだと思うので、

    まったくもって同感です。

    クライアントが持つ「その業種に対する専門的な知識」が、SEOでは最強の武器となると思うんですが、「自分が面白い記事を書ける」ということに気付いていないクライアントさんは多いと思うんです。

    で、変なSEO業者に引っかかると、その力を開花させられないまま、不効率なSEOスパイラルに陥ってしまう。
    そういった現状は確実にあると思います。

    そう言えば、ブログ記事を書くのは苦手だったけど、ビデオカメラを前に話してもらったところ、実に面白いインタビュー動画がとれた、
    という経験があります。

    これからのSEOは、顧客に対し、色々な表現方法を提案していくと面白いのかもしれませんね。

    ただ、そうなってくると、「SEO」という言葉自体どういう位置付けになるんだろう・・・と悩んでしまいますが(^^;)

  4. SEO棟梁のアバター
    SEO棟梁

    この流れ、いいですね!
    裏を返せば(返さなくても)SEOの技術そのものが市民権を得られたワケで、ここからがSEOを取り込んだWEBマーケティングの次の時代に突入していくんでしょうね
    世の中がこういう風になってくれると、また楽しそうです(w

  5. パシフィカスのアバター

    >松尾さん 

    今後確実に必要になってくる考え方だと思ったので、松尾さんの記事を勝手にまとめさせて頂きました。

    >「自分が面白い記事を書ける」ということに気付いていないクライアントさんは多いと思うんです。

    ブログ初心者の方でもやってみると意外といける人って多いですよね。

    クライアントが持つ力を引き出す事は簡単ではありませんが、真っ当で総合的なSEOサービスが求められる時代になってくれればと願っています。

  6. パシフィカスのアバター

    >SEO棟梁さん

    そうですね。
    企業秘密的なくだらないSEO技術を売りにするのではなく、ちゃんと説明できるサービスが認知されるようになってほしいです。

  7. 吉田のアバター
    吉田

    バイラルコンテンツを全面に押し出す風潮があるが、実際どうなんだろう・・・

    素晴らしいコンテンツを、上位に表示させてもらいたいと日々願っているが
    現状を見る限り、その兆しは見えません。
    リンク売買も、業界で有名な方も普通に利用しているし(本人から聞いた)
    所詮資本主義社会の枠組みの中なので、銭を持っている奴には叶わないという
    のが正直な感想です。

    良いものが上位に表示されることが、理想ではあるが、現実はそうではないから
    悲しい。

  8. パシフィカスのアバター

    >吉田さん

    コメントありがとうございます。

    >良いものが上位に表示されることが、理想ではあるが、現実はそうではないから
    悲しい。

    そうなんですよね。
    そのサイト独自の何かを生み出す事よりも、簡単に効果のあるリンク購入が好まれてしまうのが悲しい現実ですね。

  9. coolwebのアバター
    coolweb

    SEOに興味がなくなった訳ではありませんが、概ね同じです。
    SEO=上位表示ではない事が主な原因ですが、Yahooが遅く、メゲルのも一因です。
    SEOより、結局、上位表示=被リンクかな?