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2021年12月7日(火)

岸田首相の所信表明演説

新しい危険が現れている

志位委員長 会見で批判

 日本共産党の志位和夫委員長は6日、国会内で記者会見し、岸田文雄首相の所信表明演説への受け止めを問われ、「新しい危険が現れてきた演説だった」と指摘しました。

 志位氏は、特に首相が「敵基地攻撃能力」保有の「検討」を行うと初めて所信表明演説で言明したことは、他国に攻撃的な脅威を与える兵器の保有は憲法違反だとした歴代政権の憲法解釈を百八十度転換するものであり、「海外で戦争する国づくりへの大変危険な動きだ」と指摘。「断固反対を貫いて頑張りたい」と表明しました。

 志位氏はさらに、今回の補正予算案には7738億円という過去最大の軍事費が計上され、当初予算と合わせると6兆円を超える大軍拡になっており、首相による憲法9条改定に向けた動きも強まっていると指摘。「海外で戦争する国づくりに前のめりな首相の姿勢がはっきり現れている。自民党の改憲4項目に反対するという野党の一致点を大事にして対峙(たいじ)するとともに、9条を守り生かせという草の根からの運動でこの動きを包囲していく取り組みに全力をあげたい」と述べました。

 また、岸田首相が、補正予算案に大軍拡の予算を組んでおきながら、所信表明演説では一言もふれなかったことを批判。所信表明演説にも財政演説にも「防衛費という言葉自体がなかった。巨額の軍事費を積み増しながら国民には何の説明もしない。こういう姿勢でいいのか」「安倍(晋三)元首相は危険な姿をみせつけながら危険なことをやってきたが、今度の首相は涼しい顔をしながら安倍・菅政権もできなかったような危険な道に踏み込もうとしている」と警鐘を鳴らしました。

 また、補正予算案の中身については「暮らしと営業への支援は全体として極めて不十分なのに、軍事費と大企業への大盤振る舞いは目に余る内容だ」と指摘。「この大盤振る舞いを削ってコロナで困っている方々への支援にあてるべきだという論戦をしていきたい」と決意を語りました。



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