英語圏のネットコミュニティから生まれ、様々な議論を呼んで社会問題にまで発展した「ゲーマーゲート(GamerGate)問題」。米国雑誌TIMEのWeb版に中高生を対象とした興味深い調査データが掲載されました。
TIME誌の調査は全米1400人以上の中高生を対象として、「ゲームにおけるジェンダー表現」をテーマに実施。興味深い3つの調査データが提示されています。調査はTIME誌のRosalind Wiseman氏とCharlie Kuhn氏、そしてゲーム専門家のAshly Burch氏によって行われています。
1つ目のデータでは男子中学生の47%、男子高校生の61%が「女性キャラクターが性的対象として扱われていると考えている」と解答したとのこと。質問に解答した『Mortal Kombat』が好きな8年生のテオくんは「女性のキャラクターがそうした(性的)対象になっているのなら、戦う理由がなくなる」とコメント。自身の尊厳を保つため、女性キャラクターを尊敬する、と述べています。
2つ目は女子の70%、男子の78%が「ゲームをプレイするにあたって主人公の性別は関係ない」と解答。女子は女性キャラクターとしてプレイすることを気にする傾向がある一方で、男子は男性キャラでプレイすることへのこだわりは強くないと伝えています。
3つ目では女子も様々なゲームジャンルをプレイしている報告。ゲーム未プレイ率は男子の3%と比べて19%と高いものの、『CoD』や『Halo』などのFPSで26%、『TES V』や『GTA』のRPGで36%、『FIFA』や『Madden』などのスポーツゲームで17%がプレイしているとの調査結果を伝えています。
ゲームにおけるジェンダー問題が騒がれる中で実施された中高生への調査。純粋にゲームを楽しんでいるであろう層へのアプローチは、新たな視点を与えてくれるのではないでしょうか。
米男子中高生の半数が「女性キャラクターが性的対象に扱われている」と解答―米誌TIMEの調査
《水京》