やはりVRはMetaが最適解かな。
Meta Quest 3とMeta Quest 3Sは、今売られているVRヘッドセットの中でも最強のコスパを誇りますが、アップデートされるたびに、お値段7倍のApple Vision Proの機能に近づいてきています。
まもなく配信されるという最新のアップデートでは、ハンドトラッキングと簡単なPCペアリングが追加され、Apple Vision Proの「推し」機能に追いついちゃいそうです。
PCペアリング機能が強化
Meta社のブログ記事によると、v72アップデートによってWindows 11 PCとの新しいペアリング方法が追加されるとのこと。まずMicrosoft Storeから「Mixed Reality Link 」アプリをPCにダウンロードして、ヘッドセットの設定から「Microsoft Mixed Reality LinkでPCにペアリング」を選択してPCを設定します。PCとのペアリングが完了すると、「接続」のプロンプトが表示され、毎回設定することなく接続できるようになります。
これはApple Vision Proの目玉機能の1つと同等の機能です。ただしAppleは、「visionOS2」をアップデートして広角および超広角のMacBookスクリーンに対応させていますが、Questにはまだその機能はありません。その分まだAppleに強みがありますが、25ドル(約3,800円)の「Virtual Desktop」アプリや、サードパーティ製のViveやPicoのヘッドセットでは、マルチスクリーンビューや超広角モニターのミラーリングが可能です。
さらにQuestの$25の「Virtual Desktop」アプリや、他社のViveやPicoのヘッドセットでも、マルチスクリーンビューや超広角モニターとのミラーリングは可能です。
今回のMeta Questのアップデートは、わざわざ別のアプリを使う必要なく、Windows PCをVRに繋ぐプロセスを簡単かつスピーディーに改善するものです。
この新機能は上記のようにいくつかのステップが必要ですが、MetaはこれをQuest 3および3Sユーザーの「デフォルト体験」にすることを目指していると述べています。QuestでPCのタスクをしている場合、Questは近くのキーボードを自動的に検出できるので、サードパーティー製のキーボードとのペアリングがより簡単になるとのことです。
ハンドトラッキング機能もパワーアップ
Apple Vision Proに近づくもう1つのアップデートは、ハンドトラッキングです。
Appleの「空間コンピューティング」には5つのセンサーと12個のカメラが搭載されており、視界の外で手を動かしても正確なトラッキングが可能です。一方、Metaは比較してセンサーの数が少ないため、ソフトウェアを駆使して補おうとしています。今回のv72アップデートにより、限られたスペースでも手を使いやすくし、コントローラーを使わなくてもピンチジェスチャー等でウィンドウを簡単に動かせるようにしようとしています。
Meta社のビデオデモでは、手に動きがある方がハンドトラッキングの精度が向上しています。現在Questでは、手のピンチの動きでオブジェクトを選択するのは難しくありませんが、やはりコントローラーが一番正確に操作できます。
一方、Apple Vision Proはまだコントローラーをサポートしていませんが、Bloombergによれば、テック企業大手が、PlayStation VR2のコントローラーやその他のサードパーティー製のデバイスをVision Proに接続できるように取り組んでいるとのことです。
やはりQuest 3Sがベストヘッドセットか
Quest 3Sは、2024年のベストMR(複合現実)ヘッドセットの最有力候補です。
なぜなら、4万8400円(300ドル)から始まる価格なのに、高品質なVR体験のための必要なスペックや機能はほとんど搭載されているから。PCも操作したい場合は、より良いディスプレイと広角視野の7万2740円(500ドル)のQuest 3を選択すると良いでしょう。それでもVision Proの7分の1の価格です。
今年初めにマーク・ザッカーバーグは、自社製品は安価なだけでなく、Appleの空間コンピューティングよりも優れたヘッドセットだと言いました。もし手と目のトラッキング機能がApple Vision Proと同等レベルに達すれば、マーク・ザッカーバーグの主張は、詭弁ではなく一定の根拠があるといえそうです。