キーボードを再発明する! 東大発キーユニット「Trickey」

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    キーボードを再発明する! 東大発キーユニット「Trickey」

    よりパーソナルなプロダクトへ。

    キーボードのキーって、全部が全部必要なわけじゃないですよね。しかも、ソフトウェアによっては頻繁に使いたいキーが押しにくーい位置にあったりとか。

    このTrickeyがそんな悩みを解決してくれそうです。Trickeyはカスタマイズ可能なキーボードユニット。ネットゲームや画像編集ツールなどでよく使うキーだけを組み合わせて、自分好みのキーボードを作れます。

    従来のキーボードは、キーを押すとその位置に電気が流れます。全体から見て、どこに電気が流れたかをもとに文字を出力しています。だから、キーの位置を入れ替えても、入力できる文字は変わりません

    Trickeyは、それぞれのキー自体にマイコンがついていて、AのキーにはAという固有の情報が入っています。つまりどの位置で押されても、AはA。配置が自由なんです。さらに、マイコンに入っているキー情報も簡単にカスタマイズできます。AだったキーをBに書き換えたり、さらには1つのキーに、control Zというショートカットキーを書き込むことも可能。ペンタブとの相性もバッチリですね。

    150311_tricky3.jpg

    このTrickeyを作ったのは、東京大学工学部3年生の城 啓介さんと小川 徹さん。2人は東京大学のロボコンに挑戦するサークルRoboTechで出会ったそうです。Trickeyを作るに至ったきっかけは、なんと「電子情報機器学」というコンペ形式の授業

    「製作実習のテーマは、イノベーション。既存の概念をぶっ壊すモノを作れと言われました」(城さん)

    頭をひねる2人が目をつけたのは、「ずーっと同じ形で当たり前に使われてる」キーボード。小さな違いはあれど、みんなほぼ同じようなキーボードを使っていますよね。彼らが目指したのは、もっとパーソナルなもの。

    「自分がよく使うキーがそれを覚えて、大きくなっていくキーボードとかそういうものも考えました」(小川さん)

    ただ今回の授業ではハードウェアの製作が必須だったため、こちらは断念。そこで思いついたのが、Trickey。大のゲーマーだという城さんは、

    「ゲーマーにとっては本当に欲しいプロダクトだと思います。というか、僕が欲しいものを作ったんです」(城さん)

    製作中は、城さんがボディのデザイン・製作を、小川さんが回路やプログラムを担当しました。優勝作品はSXSWに行けるというご褒美つきだということもあって、熱中したんだとか。ロボコンサークルで活動してきた2人とあって、プレゼンの日には圧倒的な完成度で優勝したそうです。

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    (c) Wargaming.net

    ちなみに、デザインは自分でプリントして変えられます(画像はカッターで切り抜いているところ)。ゲーマーの城さんはハマっているというゲーム「ワールド・オブ・タンクス」仕様のユニット・デザインのTrickeyを作ったそうですよ。

    次の目標は、Trickeyを製品化すること。「作り始めたころはこんなことになるとは…」というTrickeyは、現在Kickstarterで資金を募っています。

    150311_tricky5.jpg

    3月15日から始まるSXSW Trade Showの展示では、ゲームを設置してTrickeyでの快適なプレイを体験してもらうそうです。

    「Trickey製品化に向けて、いろんな人からフィードバックをもらいたい」(小川さん)

    ゲーム以外にもTrickeyをもっと活用できるように改良をしたいという2人。具体的には、よく使う文字列を1つのキーに登録したり、複雑なパスワードを登録しておいてキーを外して持ち歩けるようにしたりなどアイディアはさまざま。また、キーユニットのデザイン案をユーザー間で共有できるようなサイトも立ち上げたい、と意欲的。楽しみですね。

    ちなみこのTrickey、USBでお持ちのPCにつなぐだけですぐ使えるそうですよ。完成度高〜!

    米GizmodoでもTrickeyが紹介されました。

    image by Trickey

    source: Trickey

    (斎藤真琴)