バッジを押して話すだけ。
トランシーバーって大昔から使われてきましたが、そのあり方は全然変わらないままでした。そこでOnBeepという会社が、21世紀らしいウェアラブルなトランシーバー「Onyx」を発表しました。それは、トランシーバーとスマートフォンの間のギャップを埋める存在です。
Onyxはたった46グラムと卵一個分くらいの重さしかなく、服にクリップで留めて使えます。iOSやAndroidのアプリとBluetoothでつながって受発信し、ユーザ間のグループを作って、その中でお互いの位置情報などを共有できます。考え方としては、昔ながらのトランシーバーの機能にアプリの機能を重ねあわせた感じです。そしてこのデバイスはスタートレックのコミュニケーターバッジと同じ使い方ができます。つまり胸に装着して、会話するときはそれを押せばいいんです。
OnBeepのCEOである、Jesse Robbins氏は自警消防団員・救急医療技士でもあり、消防や救急現場での利用も念頭に置いているようです。でもOnyxはコンシューマー向け製品としても位置づけられていて、たとえば音楽フェスで友達同士で使ったり、外出の多い仕事仲間の連絡用にしたりといった使い方が可能です。下の公式動画では、サプライズパーティを企画する家族の様子が見られます。
複数人で延々と電話を回したり、グループでテキストメッセージを送ったりする煩雑さを考えれば、Onyxのメリットは明らかです。ただ、単にグループで連絡を取る目的なら「SMSより簡単、電話より早い」というZelloみたいなアプリもあります。
OnBeepは今年、この99ドル(約1万1,000円)のウェアラブルデバイスを作るために625万ドル(約7億2000万円)を調達しました。最近、ハードウェアのスタートアップ企業ではKickstarterを使うことが多いですが、彼らはそれを選びませんでした。そのため、この商品を使いたい人がどれくらいいるのか見込みが立っていません。どうでしょう、こんなトランシーバーって。
source: OnBeep
Kelsey Campbell-Dollaghan - Gizmodo US[原文]
(miho)