MITの技術を使ったチャレンジ4年生の「ふろく」とその哲学

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    MITの技術を使ったチャレンジ4年生の「ふろく」とその哲学

    大人だけど欲しい。

    先日開催されたMIT MediaLab@TOKYO。ここでプロジェクト紹介されたのがチャレンジ4年生4月号の付録「電気実験ミラクルステッキ」です。これは、身近にある電気を感じでもらおうと開発されたもので黒鉛でできた芯で書いた線を触れ、同時にもう一方の手でペン本体の金属部分に触れると身体が電気回路の役割を果たし、音が出るデヴァイス。身体以外にも植物やマンホールなど身の回りにあるものが代用でき、また芯で書いた線の太さや触れ方によって音が変化します。

    明和電機社長とEric Rosenbaum氏。

    これの元になっているのがDrawdioというシステムです。開発したのは登壇されたMITのEric Rosenbaum氏。ちなみにMIT MediaLab@TOKYOのオープニングアクトは明和電機の土佐信道氏と一緒にヒューマンシンセサイザーを披露してくれました。

    幼稚園で学べるものこそが人生にとって最も強く作用すると思う」と語る彼が所属する場所の名前は「Kindergarten group at MIT Media Lab」。子どもたちが純粋に興味を示し、本能的に喜び驚くものの中に大きなイノヴェーションが宿るといいます。

    オーディオを「描く」

    Drawdioは、先述のとおり日常の中に実はたくさんある「電気」を体感できるものです。ストリートマーケットで買ったハルモニウムのキーボードをハックしたのがこのシステムのはじまりなんだそう。

    ペイントが歌う

    これはMusical Paintings。これは触れることでメロディーとハーモニーを奏でることができるグラフィカルスコアです。1本の指でなぞってみるとハープのような幻想的な音を楽しめ、複数の指で触れてみるとデュエットができてしまうペイント。「鑑賞者」を「演奏者」に変えてしまうのです。

    日常生活をハックする

    MaKey Makeyはバナナはもちろんケチャップ、雨水…いろんなモノをタッチパッドに変えます。特別な組み立ては不要。ベースとなるキッド(ワニ口クリップ、USBケーブル含む)さえあれば誰もが簡単にMaKey Makeyを楽しめます。変化の対象となるオブジェクトは電気が少しでも通るものだったらOK。水槽?でプレイするダンレボ楽しそうです。

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    日常に溢れるもので、自分たちの手で、世界を変えることができる。このことに気づいて欲しい。世界はコンストラクション・キットみないなものだと信じています。だから人は誰もがメイカーになれるポテンシャルを持っているのです。僕がやっていることは、世界は未知で溢れているし、誰もがメイカーであることに気づいて欲しいというアプローチなのです」とEric氏は語ります。

    私たちは毎日寝て、起きて、ご飯を食べて、同じ学校や職場に通って「普通に」「常識的に」「日常」を送ります。毎日がルーティンで、自分がまるでベルトコンベアで運ばれているように感じ、「おもしろいことないかなぁ」って思ったりしませんか? そんな時は一度幼稚園生に戻ってみると世界が変わって見えるかもしれません。そして思い出してみてください、「どうして空は青いの?」って聞いてみた日のことを。

    そういえば、「常識」ってものはいったい誰が決めたことなんでしょうか?

    source: MIT Media Lab@TOKYO, Eric Rosenbaum

    (嘉島唯)

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