細部に神が宿ってた!
ガジェットに付属のイヤフォンで、「これは」と思うものって今まであったでしょうか。アマゾンのFire Phoneに付属のイヤフォン(以下、便宜上Fireイヤフォン)が、まさにそれでした。見た目はアップルの(そんなに良くもない)EarPodみたいな感じですが、使ってみると雲泥の差です。これぞ安価なイヤフォンのあるべき姿、と思うほどです。
Fireイヤフォンの音とかフィット感は別に大したことありません。でもいくつか小さな工夫があることで、Fireイヤフォンは他の付属品とは一線を画すものになっています。
たとえばこのマグネットを使ったトリック。
なんだか楽しいだけじゃなく、便利でもあります。イヤフォンをポケットに突っ込むと、左右のパーツがほぼ一瞬でお互いを探し当てるんです。こうしてロックされることで、ごちゃごちゃにこんがらがらなくなります。とはいえ多少はからまりますが、1週間ほど使ってみて、ポケットやバックパックに無造作に放り込んでいても、他のイヤフォンのようにがんじがらめになったことはありませんでした。
それはマグネットのせいだけじゃありません。FireイヤフォンはY型の下の部分(左右の分岐より本体側の部分)のケーブルがフラットなリボン状で、これもからまり防止に効果を発揮しています。でもフラットなのはあくまで本体に近い方だけなので、耳に近い部分は柔らかく、動作を妨げることはありません。
そんなほんのちょっとの工夫、ふたつのディテールで、Fireイヤフォンはオマケのイヤフォンとしてはるかに優れたものになっています。決して新しいアイデアではありませんが、既存のイヤフォンになかった快適さで、しかもあくまでオマケとして付いて来るのがうれしいです。Fireイヤフォンは、壊れるまでちゃんと使い続けたくなるイヤフォンです。
残念ながらFire Phone本体は、長くどころか全然使いたいとは思えませんでした。でもFireイヤフォンは、ありふれたガジェットが小さな工夫で大きな喜びをもたらしてくれることを示してくれました。Fireイヤフォンは単体でも「Amazon Premium Headphones」として、米アマゾンで25ドル(約2,500円)で売ってます。
Eric Limer - Gizmodo US[原文]
(miho)