ホスピタリティ業界では、スポットライトを浴びるのはいつだってゲスト。ゲストの滞在が完璧なものになることが何より重要で、すべてはゲストを中心に回っています。でも最近ブームになっている業界の異端児AirBnBでは違います。ホストがいなければ何も始まりません。
AirBnBは部屋を貸したい人(ホスト)と、宿泊したい人(ゲスト)をネット上でマッチングするサービス。今回そのAirBnBのアプリが大幅にリニューアルしました。これまでよりもさらに簡単にそしてソーシャルに使えるアプリになっています。
特にホスト側の使い勝手に力が入れられていて、ゲストをもてなすにあたり便利な機能がいろいろと用意されています。ホストが用意周到なら良いおもてなしができる⇒ホストの素敵なおもてなしで素晴らしい時間をすごしたゲストはまたAirBnBを利用する⇒ホストもゲストも会社もハッピー、という好循環を作り出すのが狙いなのでしょう。
アプリはiOSとAndroidの両方に対応。ささっとスワイプ操作できるカレンダーやユーザーのプロフィール写真が表示されるようになっていたり、ゲスト到着の通知を送ってくれたり。メンバー同士が気軽にチャットできたりもします。AirBnBはユーザーがどこにいても最新状況を把握できるようにすることに力を入れていて、「Get Mobile(モバイルでいこう)」なるキャンペーンを立ち上げ、モバイルデバイスの使用を促しています。新しいスマートフォンが必要なホストには、一部経済的援助を行う可能性もあるとか! それによりゲストの予約が入るようになれば、コストは相殺されると見込んでとのこと。
また、単なる取引ではなく、人間味のあるやりとりができるような工夫も見られます。例えばホストは「グループ」を作成して、ホスト同士で交流することができます。安い石鹸はどこで買えるかとか、近所のおすすめのクリーナーとか、情報交換にも利用されているそう。さらに、ユーザーのこれまで体験談や運命的な出会いなども「物語」として紹介されています。
こういった「人間的な」部分に力をいれているのは、貸すためだけにアパートを購入するような人達に対するアンチテーゼなのでしょう。とことん利益追求って感じの人がたくさん出てくると、楽しくてハッピーなマイクロビジネスというブランドイメージにかかわるし、シェアリングエコノミーの魅力も半減してしまいますから。
AirBnBの企業としての方向性がしっかりと定まった感のある今回のアプリリニューアル。ダウンロードはこちらからどうぞ。
mana yamaguchi(JAMIE CONDLIFFE/米版)