手の届く価格で実現。
日産が、自走車について大胆な計画を発表しました。自走車を2020年までに作るってだけじゃなく、それを「手の届く価格」で販売するってものです。日産的が「手の届く価格」とするのであれば、本当に庶民でも買える価格になるはずです。日産では、ラグジュアリーセダンを自走車にするためのアップグレードのコストは1000ドル(約9万8000円)になると試算しています。
これが大胆な計画と言えるのには、いくつか理由があります。まず、この計画通りであれば日産が世界で初めて自走車を販売する自動車メーカーになります。カルロス・ゴーンCEOによれば(というかこの発表のとき実際はいなかったんですが)、日産はこれまでにも同じように画期的な決断をしてきました。「2007年には、2010年までに日産がゼロ・エミッション(二酸化炭素を排出しない)車を大衆市場に出すと言いました。今日、日産リーフは史上もっとも売れている電気自動車です。今私は、新たな画期的技術として、自走技術を2020年までに世に出そうとしています。そして我々は、その実現に向かって進んでいます。」
日産は自走技術開発を単独で進めているわけではありません。スタンフォード大学やマサチューセッツ工科大学、オックスフォード大学、カーネギーメロン大学、東京大学など、日本内外のパートナーと共同で研究に取り組んでいます。また日産は日本国内にテストコースを作る予定で、そこで日常の運転条件をシミュレーションしようとしています。自走車は、自動ブレーキのような今もある機能を単に改善しただけのものではありません。グーグルがこの数ヵ月世界中で見せてきたのと同じように、完全に自動で動くものなんです。
グーグルといえば、つい数日前に彼らの自走車についての見通しも報道されたばかりでした。グーグルは大手自動車メーカーとのパートナーシップを結ぶのに問題があったようで、今は自前で作ろうと部品メーカーに接触しています。でも、グーグルが自走車を市場に出せるかどうか、できるとしたらいつになるかはまだ何もわかりません。フォードやトヨタ、GMなども自走技術を開発中ですが、まだコンセプト段階を脱していません。
現時点では日産が市場をリードしているみたいですが、各陣営同士で切磋琢磨して、より安全で心地よいものを作っていってくれるといいですね。
Adam Clark Estes(原文/miho)