新しい建材「血のレンガ」ってどういうこと?

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    新しい建材「血のレンガ」ってどういうこと?

    屠殺(とさつ)したばかりの新鮮な動物の血があるなら、そこに防腐剤と砂を入れてかき混ぜ、四角い型に入れて、1時間程度焼きましょう。そして冷めたら、それを使って家を作りましょう!

    「え?! ご冗談でしょう??」と思われた方も多いと思いますが、これこそが建築家ジャック・ムンロ(Jack Munro)さんが提唱すること。彼は建築材料の研究実験に情熱を燃やしています。新しい建築材料を模索している時に彼が見いだしたのが動物の血液でした。

    彼の説明によると、

    動物の血液は世界で大量に廃棄されているモノです。動物の屠殺によって流される血液は流されるか、もしくは焼却されます。本当は有用であるにも関わらずです。そこで血液を利用するために次のような方法を考案しました。新鮮な血液を防腐剤(EDTA。細菌と菌由来のものが増殖するのを防ぎます。)と砂を混ぜます。そして、それを70℃で1時間焼きます。この加熱により血液中のタンパク質が凝固して砂の粒子をくっつけるので、不溶性のブロックを作ることができます。

    ということだそうです。

    出来上がった材料は驚くほど強く、防水性能も兼ね備えています。それに屠殺によって出た血はブーダンノワール(血のソーセージ)以外には使い道もあまりなく、もともとは廃棄されているものを使っているので安価ですし、発展途上国などでの利用が見込めそうです。

    ジャックさんの研究に興味がある方はこちらから全文を読む事ができます。(バケツの中で血を混ぜている所から血のブロックの圧縮試験の様子まで載っています。)

    んー、合理的。合理的、なんだけど、、、やっぱり牛の血でできた壁とかちょっとぞっとしないです。

    Jack Munro via Frank Swain

    mio(Jamie Condliffe 米版