まるで「スパイの七つ道具」みたいなこれ、何でしょう?
中東や北アフリカなどではFacebookやTwitterが政府に対抗するための手段として使われています。このスーツケースは、そうした市民の活動をインフラから支援すべく米国政府が開発しているものです。
名付けて「Internet in a suitcase」と呼ばれるこのキットは、一部の国で裏ネットワーク、つまりその国の政府に妨害されずにインターネットにつなげられるネットワークを立ち上げるために作られています。この「一部の国」というのは、インターネット利用が妨害されたり、エジプトやリビアのように完全に使えなくなったりした国のことです。
このキット開発には総額200万ドル(約1.6億円)が投じられていますが、このプロジェクトは氷山の一角に過ぎません。というのは、米国政府は外国の抑圧されている人たちを支援するプロジェクトを多数秘密裡に行っていると言われているのです。
他にも、5000万ドル(約40億円)以上をかけたアフガニスタンの独自携帯ネットワークも構築中だそうです。以下はニューヨークタイムズより。
米国務省と国防総省は、アフガニスタンに独立した携帯電話ネットワークを構築するために最低5000万ドルを投じています。そのネットワークはアフガニスタン内の米軍基地の中に建設したタワーを使用しますす。その目的は、タリバンがアフガニスタンの公式な携帯電話サービスを意図的にシャットダウンしたとしても、それをカバーできるようにすることです。
米国政府は、これらのプロジェクトの目的は他国政府の体制を崩壊させることではなく、あくまで言論の自由や人権を守ることにあるとしています。
[NYT]
Jack Loftus(原文/miho)