北京の起業家が先週、どのレストランにしようか婚約者と携帯で相談中、王妃ガートルードがハムレットに答えて言う台詞「The lady doth protest too much, methinks(反抗し過ぎる女性ね)」を引用した。ところが「protest(反抗、デモ)」 と二度口にした途端に電話が切れたのだ。
ひょえー、リアルのジョージ・オーウェル・ワールド。
NYタイムズが聞き回ってみたところ、中国では今や中国語でも英語でも「Protest(反抗、デモ)」と口にするだけで電話切れちゃうんだそうですよ? 疲れを知らないコンピュータが始終見張ってるんですから、電話も油断なりませんね。
本当に自由に話せる場所は狭くなる一方で、自由なネットへの抜け道だったVPNサービスも削除されちゃったし、Gmailもここ数週間つながりにくくなってます(中国政府は関与を否定)。これまでOKだったLinkedInもブロックされたり、検閲対象は増えるばかり。目に見えないところまで忍び込み、ますます複雑になっています。
怖いのは、この種の検閲がいとも簡単にできてしまうこと。アルゴリズムとボタン、コードと回路...そんなもので10億人をシャットアウトできるんですからね。自由が勝つと信じたいのは山々だけど、恐るべし、グレート・ファイアウォール。
Matt Buchanan(原文/satomi)