先日ノーベル化学賞に決まった「クロスカップリング反応」を、レアメタルを用いずに実現する技術を立命館大学が開発しました。
クロスカップリング反応とは医薬品や液晶などの製造に幅広く使われている基礎技術。ところが従来クロスカップリングを行うには、供給リスクの伴うパラジウムなどのレアメタルが必要でした。しかし今回発表されたクロスカップリングの方法はレアメタルを必要とせず、日本が世界的な産出量を誇る「ヨウ素」を触媒として用いるため製造コストがほぼ半減します。しかも、レアメタルを用いた場合に比べ高収率。素晴らしいですね。
現在パラジウムは中国など新興国の工業化にともなって価格が高沸することが懸念されているそうです。一方でヨウ素は世界の埋蔵量の3割が日本にあるのだそう。もしかしたら逆に日本が資源輸出国になれるかも!?
[立命館大学、レアメタルなしで「カップリング」 立命館大教授ら:asahi.com、立命大と長瀬産業、クロスカップリング反応を安価に:日本経済新聞]
(鉄太郎)