頭で判断はナシ。音響のスノッブな話もナシでお願いしますよ?
このエントリで僕が知りたいのは「MP3はどのビットレートにエンコードすべき?」という昔からある疑問への答えです。で、これ、みなさんの助けが是非とも必要なのです。
テストは2部構成になってます。前半は幅広いジャンルから僕が選んだ楽曲3つをCDからエンコードして、MP3で人気のビットレート(64k、96、128、160、192、256、320kbps。VBRはオフ)にトランスコードして聴きます。どれ聴いたか教えますので、後半はそれと同じファイルを今度はみなさんの耳で聴いて感想を教えてくださいね。
PART I - 僕のテスト今、僕が座ってる隣にあるのは、パイオニアの新製品『VSX-1019AH-K』レシーバー(500ドルのモデル)。これはUSBドライブとiがつく製品群からMP3のデータを引き出してレシーバー本体内でデコードできる製品です(パイオニアさんによると、この"アドバンスド・サウンドレトリバー"技術ではMP3変換プロセスで失われたサウンドも修復できるそうなので、きっと最高のMP3視聴体験ができるんじゃないかと)。
サウンドは14ゲージのMonopriceのスピーカーワイヤーを通してツインのDefinitive Mythos STS Supertowers(1組3000ドル)に送ってます。MP3が最高の音で楽しめる理想の良質なホームオーディオシステムを組み立てたいと思って。最高のスピーカーとMP3デコーディングのこの組み合わせなら3500ドル前後という十分納得の価格で納得のいくベンチマークが得られるように思いますねー。僕も読者のみなさんも今すぐもっと上のもの買いに走る人もそういないだろうし、サウンドクオリティーの上限としては手堅いんではないでしょうか。
では、いざ視聴へ。
1回目。128を超えると違いがよく聞き分けられませんね...これはちょいと心配...。でも、頭で判断しちゃだめ。それがルール! 2回目。...前より良くなった気がしたんですけど...気のせいだったかな?
というわけで128から192はスキップ。そしたら音が改善しました。インスツルメントの音は変化ないんですが、ボーカルが前よりライブリーな生の声に近い感じ。192より上にエンコードした曲はバランスという面で違いが出ますが、必ずしもベターというわけじゃないですね。"デジタルでリマスターした"曲なので、スタジオの技術者オーディオちゃんと圧縮したのかなって考えちゃいました。
結論: 192驚いたのなんの。1発で違いが分かりました。ビットレートごとに下から一番上まで全部。電子音みたいなタイプの楽曲ならそういうこともあるかなーと思ってたんですが、関係ないみたいですね。僕のシステムでは192から256でも違いは歴然でした。 あらゆる面で改善し、笑い声ももっと細かいところまで聞き取れたし、バスラインもよりリッチ&ウェットになった感じがします。
結論: 320ダッと聴いた1回目は、160から上は違いが分かりませんでした。間は飛ばしてみたんですが、160から192に上げても改善は感じられませんでしたよ。でも、160から256に上げると明らかに違います。中音部がホントもっと豊かで、低音から中音のホルンのセクションに生の残響がずっと良く出ます。320まで違いが聞き分けられたと本当は言いたいところですけど、それは読者のみなさんの意見にお任せ。
結論: 256実験ではさらに320kbpsの録音を、圧縮してないWAVと比べてみました。僕が唯一聞き分けられたのは、Pure Prairie LeagueのWomanだけ。ボーカルと高音域のインスツルメントも音は荒くなかったです。ビットレートの聞き分けで一番苦労した歌だったので、ちょっと皮肉ですよねー。
大学で耳試した時には160が境目だったので、以来ずっと楽曲はそのレベルでエンコードしてきました(最近はMP3もCDからリップするよりダウンロードの方が多いので前ほど問題じゃなくなってますけどね)。でも今はHD容量が増え、音響システムも良いものになったことだし(昔のテストはコンピュータのスピーカーでやった)、ここらで自分のエンコーディングのレートも明らかに見直しが必要みたいですね。今回3曲試しただけでも大きな変動があることが分かったし。決してそう僕が意図したわけじゃなかったんですが。
これからは192kbpsより低いビットレートにはエンコードしないようにしたいと思います。本当に細かく聴き込む予定がある曲は256kbps、320kbpsまで上げたいような...僕のラップトップのHDはそれやると嫌がるだろうけど。
PART II - 読者参加によるテスト僕の話はこのぐらいにして、今度はみなさんの番。ファイルと世論調査表、下に置きます。どうか過去の経験とか、僕の主観的感想をもとに投票しないでください。テスト用システムは(調査票に明記する以上は)どれ使ってもOKですよ。
一番簡単なのは最初の音声リンクをクリックして自分のブラウザにロードして、アドレスバーんとこのファイルネームでビットレートの番号変えながら聴き比べることですね。これだと速いし、好きなように並べて聴くのも簡単です。まあ、コンピュータのちゃっちいスピーカーになっちゃいますけどね。
テスト用ファイルZIPで一括ダウンロードはこちら(MediaFire)。それかブラウザから以下のリンクをクリックすると個別に視聴になれます。:
Mark Wilson(原文/訳:satomi)
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