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今年1年間で各編集部員がもっとも気に入ったソフトを紹介
(08/12/25)
オンラインソフトの情報を、毎日お届けしている窓の杜。編集部では世界中で公開されるさまざまなオンラインソフトの情報を求めて、日夜ネットを徘徊している。そうして見つけたオンラインソフトを紹介し、読者のみなさんと感動を共有できるのが何よりの喜びだ。ここでは、今年窓の杜で取り上げたオンラインソフトのなかで、各編集部員やライターがもっとも気に入った“今年のお気に入り”ソフトをご紹介していこう。
「かざぐるマウス」で「Google Chrome」にマウスジェスチャーを簡単に追加
しかし、そのChromeもまだ生まれたばかりで、カスタマイズできる点が少なく不便な面も多い。とくにヘビーユーザーにとっては、マウスジェスチャー機能がついていないところが決定的に不便だろう。 そんなときに便利なのが「かざぐるマウス」。もともとエクスプローラや各種Webブラウザーなどのマウス操作を拡張するためのツールだが、最新版ではChromeにも対応し、Chromeへ好きなマウスジェスチャー機能を追加できるようになった。マウスを右クリックして右にドラッグで“進む”、左で“戻る”といったことが、いとも簡単に実現できてしまう。
かゆいところに手が届く、とはまさにこのこと。Chromeに乗り換えようかどうか迷っている人は、まずはこれを使ってみるべし。小さなツールだが、Webブラウザー激戦時代を密かに支えるソフトとして個人的にはイチオシ! なお、設定で[軌跡を描く]のチェックを外すと動作が軽いのでおすすめ。
【著作権者】Mitsuhal 氏
□Static Flower
(石橋 文健)
2Dゲームの新たな可能性を感じさせてくれる「フォーチュンサモナーズ」
筆者の場合アクションゲームは下手の横好きで、面白いと思いながらも最後までクリアできず悔しい思いをすることが多い。しかし本作は、プレイ時間31時間59分、 全滅回数95回というおそらく人並みよりかなり多い(ちょっと恥ずかしい)数字を記録しつつも、最後まで熱中できた。 その理由はゲームオーバーになっても直前からやり直せる親切なシステムにもあるが、何より作者が独自に開発したという高度なAIによるものだと思う。本作は3人のキャラクターのうち1人をプレイヤーが操作し、残りをCPUが操作する仕組み。筆者はもっぱら剣士の“アルチェ”でプレイしていたが、回復やサポート攻撃など、『中に誰か居るんじゃないの?』というくらい的確な魔法支援を受けられる場面が多々あった。 そういった意味では、見た目は昔ながらの2Dドット絵でも、中身は最新テクノロジーに支えられた“次世代”ゲームと言えるのではないだろうか。一般的に“次世代ゲーム”と言えば3Dと結びつけて語られることが多いが、2Dゲームもまだまだ新しい可能性を秘めていると感じさせてくれる一作だった。
また、今年は本作のほかにも「まほでんわーるど」「プリンセスラナ」 など、ドット絵の職人芸を感じさせる2D作品が印象に残った。さらにコンシューマーにおいても、あえてファミコン風のテイストを全面に出した「ロックマン」の最新作がリリースされ、「洞窟物語」のWiiウェア化が発表されるなど、2Dゲームの魅力が再評価されつつあるように思う。単なるノスタルジーではなく、1つの表現手法として今後も根付いてくれることを期待したい。
【著作権者】リズソフト
□Lizsoft Official Web Site【リズソフト】
(中村 友次郎)
2008年のキーワードは“SQLite”! 「ホワイトブラウザ」も「H2k6」も搭載
動画管理ソフト「ホワイトブラウザ」や音楽プレイヤー「H2k6」がこのSQLiteを搭載している。データベースという言葉を聞くだけで、難しそうに思うユーザーが居るかも知れないが、もちろんこれらのソフトはそういった難しさを感じさせないだけの作りになっている。どちらも非常に考えられたユーザーインターフェイスで、データベースの知識など何一つなくても快適に使えるのがうれしいところだ。 「ホワイトブラウザ」は動画をサムネイルで管理でき、独自に付加したタグやファイル名をインクリメンタルサーチで簡単に探し出せるのが特長。日に日に増えていく動画も、このソフトがあれば探し出すのに迷うことがない。「H2k6」は全体的な動作が軽快で、大量の音楽ファイルをライブラリへ登録しても軽快さが損なわれることはない。こちらも独自のスコアやMP3のタグを利用することで目的の音楽を瞬時に探し出せる。 どちらのソフトにも共通するのが大量のデータから目的のデータを効率よく探し出せるという点で、これを可能にしているのがSQLiteというデータベースエンジンだ。HDDの大容量化に伴い、次から次へと増え続けるデータを快適に管理するには、こうした組み込みデータベース搭載のアプリケーションが強い。 ちなみに、テキストをメーラー風の3ペインで管理できる「外部記憶データベース」も文字通りデータベースを組み込んでいる。こちらはSQLiteではないが、やはりデータベースを搭載しているというだけあって、目的のデータをすばやく探し出せるという点が特長だ。
2009年は、画像もメールも何もかもすべてデータベースで管理できるようなソフトの登場に期待したい。
・「ホワイトブラウザ」
□WhiteBrowser @WIKI - トップページ
(久保 望)
「Sleipnir」から別のWebブラウザーを表示「Escape for Internet Explorer」
しかし、今年は「Safari」v3.1を皮切りに「Firefox」v3、「Google Chrome」とWebブラウザーが続々公開され、「Opera」も着実に進化した。さらに、「Firefox」のシェアが20%を超えたためか、IEのTridentエンジンでは表示できないWebサイトも増えたように感じる。新しいWebブラウザーを使いたいが、使い慣れた「Sleipnir」のユーザーインターフェイスから離れられないというジレンマが生じることとなった。
そこに登場したのが、「Escape for Internet Explorer」。IEで表示中のWebページを「Firefox」「Opera」「Safari」「Google Chrome」で開けるソフトだ。右クリックメニューに組み込まれる仕組みのため、「Sleipnir」でも利用できるのがありがたい。JavaScriptが多用され、表示に時間がかかるWebページは「Google Chrome」で、拡張機能を使いたいWebページは「Firefox」で表示するといった使い分けが簡単にできる。おかげで筆者のデスクトップには、3つのWebブラウザーが同時に起動していることも珍しくなくなったが、Webサイトの閲覧は快適だ。
【著作権者】Darksky 氏
□Internet Explorer Plus
(長谷川 正太郎)
クリップボードにコピーしたテキストを常時確認できる「マウスのお供」
本ソフトは、マウスカーソルの右下に時計やメモなどの情報を小さく表示できる常駐ソフト。表示する情報を選択でき、筆者はもっぱらクリップボード内のテキストを表示するのに使用している。筆者の環境では標準の文字サイズや文字色が見づらいため、文字サイズを大きくし、文字色をより目立つように変更して視認性を高めた。しかしこのように設定すると、コピー&ペーストの作業をしないときは邪魔になってしまう。そこで“マウス移動中は表示を薄くする”設定を有効にし、作業中以外では目立たないようにしている。
クリップボード内のテキストを常時表示することで、筆者の場合はミスが減って作業効率が上がっただけでなく、常にクリップボード内を確認できるという安心感が生まれた。今では本ソフトなしにコピー&ペーストの作業をするのは遠慮したい気分だ。
【著作権者】矢吹 拓也 氏
□INASOFT
(橋本 崇史)
ネットブックと「MonoView」で送る、快適ごろ寝2ちゃんねる生活
なにかいい方法はないものかと考えていたところに登場したのがネットブック。手ごろなサイズと価格を併せもつネットブックなら、寝ながら2ちゃんねるをするのにピッタリだと思い、普段使っている「Jane Style」をインストールしてみた。しかし、布団の中でマウスを使うのは厳しく、マウスジェスチャーを多用してこそ真価を発揮する「Jane Style」の持ち味は活かせなかった。
そこで考案したのがネットブックと「MonoView」の組み合わせだ。「MonoView」は、すべての操作をキーボードで何不自由なく行うことができる2ちゃんねる専用ブラウザー。ネットブックとの併用は携帯とデスクトップPCのちょうど中間といった使用感で、ごろ寝2ちゃんねるにこれほど適した組み合わせはないとさえ思えた。この組み合わせに出会ってから、あまりの快適さに寝不足の日々が続いているほどだ。
【著作権者】cen 氏
□cenの部屋
(加藤 達也)
デスクトップ全体がアプリケーションランチャー「PopUp Icons for Vista」
しかし通常、デスクトップはたくさんのウィンドウに隠れてしまっており、せっかくデスクトップに雑然と散りばめておいたアイコンにアクセスしづらくなってしまっていることが多い。そこで便利なのが「PopUp Icons for Vista」だ。デスクトップのアイコンを一時的に浮かび上がらせて、すばやくアクセスできる。 [Windows]+[D]キーでもデスクトップを表示できないことはないが、開いたウィンドウがすべて最小化されてしまい、元の状態に復元できないのが困る。その点、本ソフトは開いたウィンドウはそのままで、デスクトップだけを一時的に表示できるのがよい。いわば、“デスクトップ全体をアプリケーションランチャーにできる”ソフトなのだ。
加えて、デスクトップ切り替え機能を備えているのもうれしい。たとえば筆者の場合、デスクトップが散らかりすぎてキレイなスクリーンショットが撮れない。しかし、最低限のアイコンしかないデスクトップを別途用意しておいて切り替えれば、手軽に美しいスクリーンショットを撮ることができる。ホットキー一発で切り替えられるのも便利だ。
【著作権者】原田 千尋 氏
□Chihiro's Page
(柳 英俊)
近未来を感じさせる機能美がたまらない「Cooliris」
“機能美”という言葉がある。空力性能の優れたスポーツカー、フォーミュラカー、新幹線のボディや、エルゴノミクスに基づいたキーボード、マウスのデザインは、見た目にも美しくなることが多い。これはアプリケーションにも言えることで、使い勝手を考えたインターフェイスは美しく、また逆に美しいインターフェイスは結果的に使い勝手がよいこともある。こうした機能美を追求したデザインは、概して近未来的になるのも特長だろう。
窓の杜で「Cooliris」を初めて紹介したのは昨年7月のことで、そのときは「PicLens」という名称だった。当初はFirefox版しか提供されておらず、ローカルアプリケーション風の画像ビューワーで、GoogleやFlickrなどの検索でヒットしたWeb画像を閲覧できるという機能も、それほど革新的なものではなかった。しかしその後の躍進はすさまじく、IE版の登場や、YouTube動画への対応、そしてとくに3Dギャラリーでの画像・動画閲覧は「Cooliris」を大きく進化させた。3Dギャラリーの機能美は、「Cooliris」がWebブラウザーのアドオンであることを感じさせないだけでなく、そもそもWindowsを利用していることさえも忘れてしまうほどのインパクトがあり、近未来のコンピューターを操作しているような感覚を覚える。
・IE版、Firefox版ともに
□Cooliris | Discover More
(中井 浩晶)
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