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【第299回】
光の芸術を楽しむテーブルテニス「Plasma Pong」流体力学を光とボールの挙動に応用した幻想感を見よ
(07/04/20)
インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、古典的なテーブルテニスゲームながら、美しい光の芸術に昇華された作品「Plasma Pong」を紹介しよう。
CPU対戦時の操作はマウスで行い、マウス移動で“パドル”を上下に動かすほか、左クリックで“プラズマ噴射”、右クリックで“サクション”というアクションが可能。 “プラズマ噴射”は“パドル”からプラズマエネルギーを前方に放ち、ボールを押し出す。“サクション”は“パドル”にボールを吸着させ、溜めたパワーとともにボールを発射する。どちらも美しい光の軌跡をともなうアクションで、見ているだけでも面白い。
ゲームのルールはシンプルだが、ただ“パドル”でボールを打ち返しているだけでは勝利をつかめない。ボールを打っても、相手が“プラズマ噴射”でどんどん押し戻してくるからだ。対抗するには、こちらも“プラズマ噴射”でボールを押すか、“サクション”でボールを吸着し、勢いをつけてボールを放たねばならない。
ゲームの基本はコンピューターゲームの元祖とも言える「PONG」風なので、どんなプレイヤーでも気軽に遊べる。そこに流体力学を取り入れた“プラズマ噴射”というアクションを加え、ボールの動きに変化をもたせることでゲームとして深みを出したところまでは、派生作品として想定の範囲内。しかしそれを、光の奔流の動きとして視覚的なアートに昇華させた点がすばらしい。さまざまな色に変化するオーラの噴出、衝突、拡散の動きは幻想的、またはサイケデリックなビジョンとして目に飛び込んでくる。さらに、“SAND BOX MODE”という画面の背景やカラーパターンを変化させるモードがあり、これを利用すれば毎回異なる“光のサーカス”を楽しむことが可能だ。ゲームとして楽しみたい人にも、光を操って映像を楽しんでみたい人にもおすすめしたい。
【著作権者】Steve Taylor 氏
□Plasma Pong (藤井 宏幸)
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