トルコで風呂といえば「ハマム」(蒸し風呂)と思われがちだが、じつは各地に温泉が湧いている。もちろん泉質もさまざまで効能も違う。
元々、トルコのあたりは古代ローマ帝国の版図と重なっており、古代ローマ人に起源を持つ温泉も各地にある。なぜなら、彼らははとても風呂好きで、各地に公共浴場を作っていたのだ。
訪れたのはトルコ西南部、内陸にあるカラハユット温泉。世界遺産の石灰棚やローマ時代の遺跡跡で有名なパムッカレの隣町だ。とにかく、ここカラハユット温泉は昭和の温泉街の雰囲気。ホテルも大規模なものがあるのだが、それらも少々古めかしく旅情をそそる。早速、町内にある大きめのホテルの一つで風呂をいただいた。
館内の露天風呂は、プールの隣に併設されていて男女共用。源泉がこんこんと噴水のように湧き出ていた。
温度は湧出口近くで50℃くらい。ただし気温も40℃近くあり水温と近いので、日本のように露天風呂に浸かって「ああ、温まる!」といった雰囲気ではなかったが、風呂としての心地はほぼ変わらなかった。じつは、ここカラハユット温泉の場合、湧き出すお湯の色は透明ではなく、まるで日本の有名温泉のような泉質。どのような効能があるのか、温泉を使わせてもらったホテルに聞いてみた。
「当温泉の泉質は鉄分を多く含み茶色。皮膚病、リウマチ、腰痛などに効能があります」(ホテル従業員)
なかには湯船につかるだけでなく、温泉の底に体積した泥を体にぬって泥パックするトルコ人も多数。もちろんトルコ名物のハマムもあって垢すりもしてくれるなど、まさにフルコースで体を磨ける仕組みになっていた。
露天風呂を楽しんだ後は、日本の温泉街よろしくカラハユットの本通りを散策。道ばたには焼きトウモロコシも売られていたが、特に風呂上がりに食べるトルコアイスが格別。あなどるなかれカラハユットの温泉街。日本人的にも共感できる部分がたくさんあって、かなり楽しめる内容でした。
(加藤亨延)
温泉といえば我らが日本も負けていない。ここは同じ温泉好き国民として一度試しておかねば! というわけで手ぬぐい片手に現地からお届けします。トルコで露天風呂に入ってきました。
元々、トルコのあたりは古代ローマ帝国の版図と重なっており、古代ローマ人に起源を持つ温泉も各地にある。なぜなら、彼らははとても風呂好きで、各地に公共浴場を作っていたのだ。
訪れたのはトルコ西南部、内陸にあるカラハユット温泉。世界遺産の石灰棚やローマ時代の遺跡跡で有名なパムッカレの隣町だ。とにかく、ここカラハユット温泉は昭和の温泉街の雰囲気。ホテルも大規模なものがあるのだが、それらも少々古めかしく旅情をそそる。早速、町内にある大きめのホテルの一つで風呂をいただいた。
館内の露天風呂は、プールの隣に併設されていて男女共用。源泉がこんこんと噴水のように湧き出ていた。
海外の温泉といえば「水着を着て、生温いお湯につかる」印象。しかし、ここの場合「水着」まではイメージ通りだが、お湯は熱い。「外国人は熱いお湯には入りたがらない」という予想に反して、トルコ人も多く入浴していた。常々、熱い湯船を経験している日本人。何のこれしきと思い、顔を赤くしつつ入湯してみた。
温度は湧出口近くで50℃くらい。ただし気温も40℃近くあり水温と近いので、日本のように露天風呂に浸かって「ああ、温まる!」といった雰囲気ではなかったが、風呂としての心地はほぼ変わらなかった。じつは、ここカラハユット温泉の場合、湧き出すお湯の色は透明ではなく、まるで日本の有名温泉のような泉質。どのような効能があるのか、温泉を使わせてもらったホテルに聞いてみた。
「当温泉の泉質は鉄分を多く含み茶色。皮膚病、リウマチ、腰痛などに効能があります」(ホテル従業員)
なかには湯船につかるだけでなく、温泉の底に体積した泥を体にぬって泥パックするトルコ人も多数。もちろんトルコ名物のハマムもあって垢すりもしてくれるなど、まさにフルコースで体を磨ける仕組みになっていた。
露天風呂を楽しんだ後は、日本の温泉街よろしくカラハユットの本通りを散策。道ばたには焼きトウモロコシも売られていたが、特に風呂上がりに食べるトルコアイスが格別。あなどるなかれカラハユットの温泉街。日本人的にも共感できる部分がたくさんあって、かなり楽しめる内容でした。
(加藤亨延)
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