板東英二謝罪 カツラは経費植毛はNG

涙ながらに謝罪会見する板東英二=大阪市内のホテル(撮影・飯室逸平)
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 個人事務所が名古屋国税局の調査を受け、約7500万円の申告漏れを指摘されて以後、芸能活動を休業していたタレントの板東英二(73)が10日、大阪市内のホテルで会見し、「ご迷惑おかけしました。ごめんなさい」と謝罪した。問題発覚から約1年。沈黙を保ってきた板東がこの問題で公式に語るのは初めて。「恩返しできるよう、仕事をするチャンスをください」と復帰を懇願した。

 会場となった小宴会場には約100人の報道陣が詰めかけた。板東は緊張した表情で午後2時、弁護士と共にグレーのスーツで入室。深々と頭を下げた。

 起立したまま「お集まりいただき、ありがとうございます。あの報道より10カ月の歳月が過ぎました。お騒がせをし、ご迷惑おかけしたことをお詫び申し上げます」と謝罪の言葉を述べた。続けて「ショックで冷静に判断する精神状態になく、部屋にこもって考え続けていました。早くお詫びしたく、自責の念にかられ今日を迎えました。多方面に多大なご迷惑をかけ、板東英二、不徳のいたすところであります」と自己批判した。

 着席すると板東は「税について無知であったのが大きな原因」と申告漏れについて釈明を始めた。「個人のお金と事務所のお金を1人のスタッフが管理し、公私混同といいますか、どんぶり勘定のようになっていた。税への浅はかさを痛感している」と述べた。

 また、国税局と認識の違いがあったようで「タレント生活を約20年、ずっと植毛をやってまいりました。カツラが経費で落ちるとは聞いていたが、(植毛は)美容整形と同じ(経費にならない)と初めて知った」と語った。

 植毛の値段について質問が飛ぶと「いくらとは相手の方もいらっしゃるので僕の口からは…。聞いたところでは、カツラというのは経費になるんだそうです。ヅラがいいんだから、植毛もいいだろうと。無知でした。このような場で申し上げるのは…」と言葉をにごした。

 復帰についても話し、「働くこと以外に能の無い男です。仕事以外に取り柄のない男ですので、お許しいただけるのなら、あつかましいお願いですが、背中を押して、前から手を引っ張っていただいて、恩返しできるよう、仕事をするチャンスをください」と懇願した。

 板東の個人事務所「オフィスメイ・ワーク」(名古屋市)は昨年12月、名古屋国税局の税務調査を受け、2011年8月期までの7年間で約7500万円の申告漏れを指摘された。うち約5000万円は取引先への架空外注費などによる所得隠しと認定された。

 板東はこの問題でレギュラー番組すべてを降板、または打ち切りとなり、事実上芸能活動を休業。テレビ局側は公的な説明を求めてきたが、応じていなかった。

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