知識を生かして10ドルで起業、化学教師の挑戦 ルワンダ
(CNN) ルワンダの化学教師、セファス・ヌシミュムレミ氏(29)は2年前、わずか10ドルを元手に化粧品会社「ウブランガ・プロダクツ」を設立した。現地の薬草からハーブジェルとせっけんを作る会社だ。ごく少額の初期投資からのスタートになったが、同社は順調に成長。今では、企業価値3万ドル(約360万円)、従業員12人を数えるまでに至った。起業に大金は必要ないと語る同氏に、成功の秘訣(ひけつ)を聞いた。
この10ドルについてヌシミュムレミ氏は、「10ドルで買ったのは空のボトル。製品を市場に送り出すためだった」と語る。同氏は現地のビジネスを表彰する「GTバンク起業家賞2014」も受賞している。
自然化粧品を開発するアイデアはあくまで、科学が実際にどのように応用されているかを生徒に教えたいという理科教師としての情熱から生まれたものだった。
化学の授業中、ある植物をテストする方法を生徒に示していたところ、この植物がバクテリアを殺す能力を持っていることがわかった。そこで、教職による収入を補うために起業を決心したという。
ヌシミュムレミ氏はまた、現地の伝統療法で使われている薬草を科学的に活用してみたいとの考えも持っていた。将来の目的は、アフリカの皮膚病の治療薬を見つけることだという。