meetとseeの違いに関するエントリーのコメントでリクエストがあったので。
- goとcome
相手の方向に行くのがcome、相手から遠ざかって行くのがgo。
電話しながら「今からそっち行くよ」というのはI’m comingとなります。「はやくここに来て手伝って~」と呼ばれて、「今いくよ」というのもI’m coming。
ちょっと微妙なのが、「パーティーに行くんだけど、一緒に行かない?」と聞くときも
I’m going to a party. Do you want to come with me?
というようにcomeとなります。「一緒に行く」というときは、たいていcomeになるんじゃないかと思います。(追記:go with meでもOKではある。どっちでも良い、、、って感じです)。Sex and the Cityでも「恋敵が行くパーティーに行くんだけど、どうしよう?」とCarrieが相談したのに対し、Samanthaが
I’ll come with you
と答える、というシーンがあったような。
というわけで、goは「去っていく」というニュアンスがあるのですな。相手の方に近寄る、相手とともに移動する、というのはcome。
ちなみにgonerといったら、「見込みなし(な人)」。gonerには「死んだ人」という意味もあるので、そういう感じ。日本語のオンラインスラングで「逝ってよし」などと使いますが実はあれに近い。
- lookとseeとwatch
注意を払ってand/or意識的に見るのがlook。漠然と目をやるのがsee。物事の進行を見守るのがwatch。
seeは、視界に入ってきたものを見るとき。
「変な鳥がいたので見てみた」と言うなら
I looked at the strange bird
だし、
「変な鳥が見えた」(何かを見ていたら、変な鳥が目に入った)だったら
I saw a strange bird.
テレビやらスポーツやら、じっと進行を見守るのはwatch。
というわけでこの辺の違いはこちらの例題などやってみるとニュアンスがわかるかと。
- sorryとthank you
これは誰にも聞かれてないんですが、私からのメッセージ。「すみません」は多くの場合thank youとした方がよろしいです。
例:とある日本の方からmentionいただいたtweetでこんなのが。
Please refer to Mrs.@chikawatanabe‘s blog about difference between meet and see. http://bit.ly/9wtVup #twinglish
で、実はわたしはMrs. Chika Watanabeではないのでした(Mrs.というのは、アメリカでは夫の名前につけて、「〇〇さんの奥さん」というニュアンスで妻の呼称となることが多いので。山田太郎さんの奥さんはMrs. Yamada。もしくは、Mrs. Taro Yamada。でも、私の「渡辺」は旧姓で、ダンナの苗字は渡辺ではないので、「渡辺さん(♂)の奥さん」というニュアンスのMrs. Watanabeはなんとなく変なんですね。)
で、Mrsの用法に関するエントリーを昔書いたのでそこにリンクして
It’s actually a bit strange to call me Mrs. Chika Watanabe, at least in the US. Please see http://bit.ly/bLVCIq
「それ実はちょっと変なんですよ」と。まぁ、重箱の隅をつつくような話なのですが、そこはそれ、Tweetなので、軽く書いてみたというわけ。そうしたら
Oh, I’m very sorry for the mistake. Thank you. I got what you mean 🙂
とお返事を頂きました。これはこれで全然まちがっていないのですが、どちらかというと
Oh, thank you! It’s nice to know
みたいな方が自然な感じではあります。「何かを指導・指摘されたら、謝るのではなく感謝する」ってのが基本パターンだからです。
***
そもそも、sorryは
「相手の不幸に共感する」
というニュアンスもあり、日本語の「すみません」とはちょっとずれてるんですよね。
だから、英語ではI’m sorryと言えても、日本語で「すみません」にはできないものもあり。
例えば、知り合いの家族が亡くなった、といったとき、その知り合いに対して、
I’m very sorry
と言います。「ご愁傷さまです」、「このたびは大変でしたね」などなどのニュアンスがこめられた、相手を気遣う言葉です。別に謝ってません。
***
話を戻すと、日本語だと「すみません」というシチュエーションで英語だと「ありがとう」というケースはかなり多い。ですがこれ、相当努力しないとできません。
努力の方法としては、I’m sorryと言いたくなったら、
「これはThank youでは代替できないかな?」
と考えて、代替出来そうなときはすべからくthank youにしてみると英語的に自然な感じになります。
「お待たせしてすみません」
は
Thank you for waiting
とかね。もちろん、2時間待たせて相手はゲキムリってなときはsorryを使った方がよかったりもするので、その辺は頃合ですが。
すばらしい!リクエストに答えて頂いて、すみません。 “Thank you!”
で、アメリカにいる友人に、「今度、そっち行くことがあったら、連絡します。」も、”Next time I come to US, I will let you know.”で良さそうですね。(といつも自信なく書いていた。)
ちなみに「すみません。」に近い単語では、”Excuse me”も良く使いますね。人にぶつかった時とか、荷物一杯持っていて、道を開けてもらう時とか、ウェイトレスやウェイター呼ぶときとか。
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通りすがりです。
「すべからく」ってそういう使い方じゃないですよと日本語の突っ込みをしてみます。
英語ってちょっと長い文や会話の後には必ず「Thank you」ってつくのが印象的だなーと思いました。
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sorry=ごめんなさいではなく、sorry=残念と覚えてた方が咄嗟の判断で「当たり」が多いんじゃないかな、と思います。
自分のせいで何かまずいことが起きちゃった時、”I’m sorry” というのは決して間違いではないんですが、それは状況に対する受動的な気持ちの表明であって、それだけだといまいち当事者意識が薄い感じがしませんか。まあニュアンス次第なんですが、「謝る」つもりがまったく無くても “I’m sorry” と言えてしまうわけで、sorryだけでは自分が悪いと思っているのかどうかというのが伝わらない、というか。ほんとに謝罪の意を表明するなら “I apologize” とはっきり言わないとだめじゃないかなあ、と思ったりします。
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わお、お忙しいのに早速アップしていただいてありがとうございます。
日々疑問に感じながら、やり過ごしていた「もやもや」が、「すっきり!」
に変わりました。ありがとうございました!!
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look と see と watchの違いについて質問です。
例題の
I have not ___ “Titanic”. の空欄に入るのは「see」(seen)ですよね?
この”Titanic”って映画作品のことを指していると思うのですが、
この場合の見る(見た)が、漫然と見る意味の「see」になるのはなぜでしょう?
映画って意識して見る(look)、あるいは推移を見守る(watch)
ものだと思うのですが、どういう風に理解すればいいでしょうか?
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chikaです。
>ウェイトレスやウェイター呼ぶときとか
あああ、これには、「ウェイトレスやウェイターを呼んでは(基本的には・よほどのことがない限り)いけない」という全く別のエチケット問題が・・・・また別のエントリーで書きますw
>「すべからく」って
「当然のように」っていう意味でいいんじゃないでしょうか?ダメ?
>sorry=残念と覚えてた方が咄嗟の判断で「当たり」が多い
確かにそうですね。残念7割、謝り3割、くらいでしょうか。
>(映画が)漫然と見る意味の「see」になるのはなぜ
映画はwatchも可ではあります。でも確かにsee。こちらによると「出かけて映画館で見るときはsee、家でテレビで見るときはwatch」だよ、と。たしかにそうだなぁ。
http://answers.yahoo.com/question/index?qid=20090330052606AAf43ke
以下、全く根拠のない私の推測ですが・・・
かつてシェークスピアが生きていた時代では、演劇の観客は、飲み食いしながらわいわい話していて、舞台上の俳優は声を張り上げて朗々とセリフを言わなければ聞いてもらえなかった、と聞いたことがあります。(だからシェークスピアのセリフはやたら大掛かりなのが多い)。
つーことは、当時の演劇は「何となく眺める」seeだった。で、映画も「映画がやっている劇場に見に行く」ということで演劇の延長線上でseeとなった。
しかしテレビは新しい夢の技術として導入され、家族が固唾を飲んで見る=watchとなった。で、その後テレビが普及しだらだら見るようになったが、まだテレビが登場して50年ちょいなので、watchのまま推移。
うーむ、どうかな。全くの推測ですのでヨロシク・・。
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丁寧なご回答ありがとうございました。
なるほど、映画館で見るときはsee、家でテレビで見るときはwatchなんですね。その理由の大胆かつ論理的な推測、たいへん面白いです。
英語に限らず、言語表現には基本的なルールからハミ出す「例外」がいくつもありますが、そういう例外も、元をたどればちゃんとした根拠があるのかもしれないですね。語学って生ものなんだなあと思います。
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なんかイギリスではみんなSorry、Sorry いってます。僕もChikaさんのおっしゃってるような理解だったので、おやと思ったのですが、もう慣れちゃいました。
道で誰かにぶつかったら、Sorry
メールの返事が遅れたら、Sorry
ちょっと待ち合わせに遅れても、Sorry
相手の言ってる意味が分らなかったら、Sorry
アメリカとは違うんでしょうかね~。
ちなみに「すべからく」は”当然”でもいいと思うのですが、そうすると、
「代替出来そうなときはすべからくthank youにしてみると英語的に自然な感じになります。」
「代替出来そうなときは当然thank youにしてみると、英語的に自然な感じになります。」
となっちゃうので、やっぱり違和感があります。「代替出来そうなときはすべからくthank youを使うべし。英語的に自然な感じになります。」だったらOKだと思いますよ。ただ、文脈からすると「thank you で代替されてみてはどうですか?」とChikaさんからご提案されてると思うので、やっぱりちょっとおかしいですけど。
僕も国語学者じゃないので偉そうなことは全く言えないですが、
国会議員はすべからく高い倫理観が求められる
日本企業はすべからく組織構造を見直すべきだ
みたいな感じですかね。でわでわ。
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“Sorry”、確かに「ごめんなさい」とはちょっと違いますよね。
でも「Sorryとやたら謝るな」という一般的な日本人論も違和感があり。
自分は仕事上でしか英語使わないんですが、現場レベルのやりとりではsorryはよく使います。仕事の相手がヨーロッパ圏というのもあるかもしれません。でも、ちょっとでも責任をはっきりさせるようなミーティングではまず使わないです。
自分の否を認めるときは「apologize」と言いますし。
日本語の感覚と違う言葉だと「unfortunately」とかもありますね。
内心「あ、自分のミスで迷惑かけちゃったな」と思ってても、他人事のように「Unfortunately, 〜」と言うのは、最初違和感がありました。今は平気で使ってますが。
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似たような話で、bring take 違いとかありますよね。
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chikaです。
sorryですが、
>道で誰かにぶつかったら、Sorry
メールの返事が遅れたら、Sorry
ちょっと待ち合わせに遅れても、Sorry
相手の言ってる意味が分らなかったら、Sorry
最初のと最後のはどうしたってthank youとはいえないです・・・・。Thank you for being in my wayとかThank you for using unintelligible vocabulary….って、それ喧嘩売ってるのか、、って感じですなぁ。(冗談ですヨw念のため)。
「スミマセン、をthank youという」
というのは、
「アメリカ人は謝らない」
という話とは重なりつつも違う別の話なのでした。「遅れてスミマセン」を「thank you for waiting」、という例文を使った時点でそのへんがごっちゃになってしまってスミマセン、なのですが、そういうのよりも、
「改善方法を指摘されたとき、改善される前の自分の状態を謝るべきなのか、改善方法を指摘してくれたことにお礼を言うべきなのか」
という点において、英語は後者である、ということが言いたかったのでした。
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バンクーバーのはなです。「こっちにおいで~~」と息子を呼ぶと、I’m coming の直訳風に「今、来るよ~」と答えます。
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I’m sorry とThank youの間には、excuse me? っていう表現もありますね。 「スミマセン、今のところ良く分からなかったんですが。」とか言う場合、”Excuse me? I did not really understand what you just said.” っていう感じ。
あとちょっとHな話だと、日本だと「いっちゃう」のは、アメリカだとI am coming. 何でかなーと思っていたのですが、ここのgoとcomeの説明を読んでいて、「そういうことか。」と勝手に納得してしまったりして。。。
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Thank you, Sorry, and Excuse me(us),
使い分けたいですね。
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豊田社長が「sorry」を公聴会で用いたことを非難する日本人がいますが、優秀な弁護士もついている筈ですし、そんな単純なミスをする訳もなく、トヨタ社にはそれなりの意図があってのことでは・・・と天邪鬼な私は深読みしてしまいます。
まぁ、泣いちゃったのはまずかったかと。(それとも演技?!)
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Listen-IT体験版やってみました。
リスニング、リーディングの素材が他の教材と違い面白いので購入しようと思っていたのですが、、、
リスニングのスクリプトはないのでしょうか?
シャドーイング、注意して聞く場所を指南してもらいながら聞いていくというアイディアは英語初心者にとって大変ありがたいのですが、自分だけかな?最後のリピーティングで
、全ての英文が完璧にわかるという状態にならないのです。知らない単語が1つ出てきたり、速読力がないのが原因なのですが。。。
語彙、リーディング、リスニング力も十分でない未熟者のためにもどうかスクリプトお願いします。
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chikaです
>excuse me
ふと思い出したぜんぜん違うこととして、最初に英語圏で「excuse us」っていうのを聞いた衝撃があります。自分が単数か複数かでmeとusをちゃんと分けるんだ、と15歳の私はなんだかえらく驚きました。
>豊田社長が「sorry」を公聴会
ラジオのニュースで、「日本通」という人が出てきてトヨタの公聴会の件を説明してましたが、「人前で泣く、ということは日本のビジネス界ではそれほど異常なこととは思われない。どれだけ深く反省し、謝罪の念を持っているかを表明するのが大事だから・・・」てなことを言ってました。私は、あの場でsorryというのは悪くなかったんじゃないかと思います。この後とんでもない集団訴訟がたくさん起こると思いますがsorryと言おうが言うまいが結果に関係あるは思えないし・・・。
>Listen-IT
スクリプトの件、http://blog.listen-it.com/2010/03/script.html で回答しましたのでよろしくお願いします。
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駐在で英国在住です。いつ異動になるかわからない現状で英語上達を考えて英語で英語を教えるためのカレッジに行きました。正直、「目からうろこ」でしたね。 何から何まで「ああ、こうすればもっと判りやすく教えられるんだぁ」と納得してきました。 生徒は私以外全員native英国人でレポート、教育実習も含めてめっちゃきつかったですが「少し」英語を理解した気がします。 あと、英国人特有の言い回しとか、授業でいきなりトルコ語講座が始まるとか、今考えるととても楽しかった。
先生が「椅子の使い方一つでクラスの雰囲気がガラっと変わるのよ!」と言ってそれまで隣同士のペアだった環境を椅子を一つ動かすだけで隣の人が変わって違うペアとしたり、一人ひとりの目をしっかりscanningしたり、椅子をよけて全員を立たせたり、本当に飽きない。
自分も中学生自分からこういった授業をしてもらったらもうちょっとまともな「会話」が出来ていたのかもしれないとつくづく感じるのでした・・・。
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5年ぶりに日本に帰ったときに、アメリカでthank youとしょっちゅう言う癖がついているので、日本でも「ありがとうございます」とちょっとしたことで言ってました。
うどん屋で水を注いでもらっただけで「ありがとうございます」、コンビニで品物を手渡されたときに「ありがとうございます」。
英語では上記の場面でthank youと言うのは自然なんですが、そういった場面での「ありがとうございます」は大げさになりますね。
好感は持てると思うんですが。
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よく使う英語のニュアンス、どのくらい知ってますか?
日々いろいろなところで目にする英語。TIME誌を読みこなす!とは言いませんが、ちょっとしたニュースや会話、記事などはわかるようになりたいものですよね。でも、簡単な単語ほどいろいろな意味を持って使われるし、中学で学ぶ程度の単語でも、その言葉が持つ微妙なニュアンスまではわからないこと……
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映画のseeとテレビのwatchの私の見解。
Movieはコンテンツそのものを表しているので、「movieを観た」という時点で映画のコンテンツを観たことになる。
だからwatchであれseeであれmovieを観たことになる。
対してテレビ(TV)はコンテンツを表す場合と機械そのものを表す場合がある。
「TVを見た」ということは「Fry’sでTVが売ってるのを見た」かもしれない。その場合はseeに違いない。
そこで、TVで流れているコンテンツを見たと表現するにはwatchが望ましい。一生懸命見ないといけないから。
いかがでしょう。
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chikaさんのblogで何度か出てきたsorry問題。とても解りやすくてthank you。
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sorryに「相手の不幸に共感する」というニュアンスがあるという内容に、昨年カナダでワーホリ中に父親が急逝した際、ボスから「I am really sorry to hear that.」と言われ「ん?」となった記憶がよみがえってきました。
なるほど、これからはできるだけthank you を使っていこうとおもいます。
有益な情報、thank you です。
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