69年連れ添った夫妻、手をつないだまま1時間の間に亡くなる

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米イリノイ州在住で結婚69年目のカップルが22日、手をつなぎながら1時間の間に相次ぎ亡くなった。アルゼンチン出身の夫妻の遺族が米メディアに明らかにした。
地元紙デイリー・ヘラルドによると、アルツハイマー病を患っていたテレーサ・バトキンさん(89)が死亡した際、夫のイザークさん(91)は妻の手に触れていた。そしてその40分後に、イザークさんも死亡した。
シカゴ郊外のハイランドパーク病院のスタッフは22日朝、夫妻がそれぞれ声をかけても反応せず呼吸が浅くなっているのに気付いた。病院スタッフが2人のベッドを隣り合わせに移動させ、家族が2人の手が触れあうように置いたという。
遺族は同紙に、2人が最後は一緒だったと思うと悲しみが和らぐと話している。
孫のウィリアム・バトキンさんは「いなくなってほしくない。でもこれが最善の形だった」と話している。

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夫妻の合同葬儀で娘のクララ・ゲスクリンさんは、「あまりに強く愛し合っていたので、お互いがいなくては生きていけなかったのでしょう」と両親をしのんだ。
シカゴ郊外のシャローム葬儀場で司式したユダヤ教のラビ(宗教指導者)バリー・シェヒター師は、「2人は常に愛し合っていた。文字通り最後の最後まで。最後の一秒まで」と称えた。
夫妻はイリノイ州スコーキーで子供3人を育て、孫たちとも仲良く過ごしていたと家族は話している。
イザークさんはコーシャ(ユダヤ教の決まりに従った)肉の卸売業者で、テレーサさんは主婦でネイリストだった。