オバマ米大統領 キューバ訪問へ

オバマ大統領はキューバで反体制派と面会したいと述べている

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オバマ米大統領は数週間以内にキューバを訪問する予定だ。複数報道で明らかになった。

現職の米大統領がキューバを訪問するのは、史上2回目で、1928年のクーリッジ大統領以来初めて。

共和党からは大統領の訪問に批判の声が上がっている。米国と敵対してきたフィデル・カストロ前国家評議会議長の弟、ラウル現議長が政権にある限りはキューバを訪問すべきでないというのが、共和党の主張だ。

米国とキューバは昨年7月に国交を回復。米国は54年にわたる渡航や貿易の規制を緩めた。

11月の米大統領選に共和党から立候補したマーコ・ルビオ上院議員(フロリダ州選出)とテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)は、共に父親がキューバ移民。2候補とも大統領訪問は間違いだと非難した。

大統領に当選した際にキューバを訪問するか問われたルビオ氏は、「キューバが自由な国になっていなければ行かない」と述べた。一方のクルーズ氏は、オバマ大統領が「(米国のこれまで政策を)謝罪するかのようになる」と訪問を批判した。

オバマ大統領は昨年12月、ヤフー・ニュースの取材に対し、キューバで反体制派と会うことで「キューバ政府の方針変更を促したい」と語った。

ラウル・カストロ議長が政権にある間は大統領がキューバを訪問すべきでないと共和党政治家らは主張している

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キューバ政府はこれに対し、オバマ大統領の訪問は歓迎するが、内政干渉はすべきでないとした。

キューバの首都ハバナでは、コロンビア政府と左翼武装組織「コロンビア革命軍」(FARC)との和平合意の署名式典が来月23日までに行われる予定で、オバマ大統領がそれに合わせてキューバを訪問する可能性もある。キューバはコロンビア内戦の終結に向けた交渉を支援していた。

米政府とキューバ政府は今月16日、航空の商業運航を半世紀ぶりに再開することで合意している。

しかし、米連邦下院で多数を占める共和党は、オバマ大統領が擁護するキューバに対する貿易制裁の終了を阻んでいる。

制裁は、米国の観光客のキューバ渡航も禁止している。

米・キューバ両政府は民間航空の行き来を半世紀ぶりに再開することで合意した

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(英語記事 Obama 'to make historic Cuba visit')