「出血熱」のネコ隔離するシェルター 開発へ宮崎大がCF呼びかけ

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竹野内崇宏
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 致死率の高い「出血熱」の一種から、ネコや飼い主、獣医師らを守る小型のシェルターを開発しようと、宮崎大学クラウドファンディング(CF)を始めた。ネコからヒトに感染する例も出るなか、病気のネコを隔離する手段が全国的に整っていないためだ。

 この病気は重症熱性血小板減少症候群(SFTS)。ヒトもネコも同じウイルスに感染し、ヒトでは嘔吐(おうと)、下血や発熱が起き、致死率は2割以上にのぼる。エボラ出血熱などと同様の「ウイルス性出血熱」だ。

 マダニにかまれての感染が主だが、2021年は最多の109人が報告され、感染地域も西日本から東へ広がりつつある。

 ネコも今年3月までに449匹が感染。ヒトより症状が重く、感染すると半数以上が死んでしまう。

 厄介なことに、ダニを介さなくても、発症したネコの体液に触れたり、引っかかれたりしたヒトがSFTSに感染する例も相次ぐ。亡くなった人もいる。治療に当たる獣医師ら8人の感染が判明している。

 課題は発症したネコの隔離だ。法的基準がなく、獣医師の自主対応に委ねられている。隔離や入院設備が十分ではない動物病院もあり、発症ネコを飼い主にかえす場合も生じている。

 そこで、宮崎大農学部付属動…

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