Amazon.co.jp: Makerムーブメント宣言 ―草の根からイノベーションを生む9つのルール (Make: Japan Books) : Mark Hatch, 金井哲夫: 本

本書は、レーザーカッター、CNCミリングマシン、3Dプリンターなどの工作機械や、CADソフトウェアなどを備えた会員制工房(メイカースペース)として知られる「TechShop」のCEOによる書籍です。
まったく製造業に関わりのなかった人々が、持って生まれた創造性と“民主化された"工具、無理なく自由にできる時間と資金を活用して、アイデアを形にし、
ハードウェアスタートアップとして起業したり、余暇を活かしたビジネスを立ち上がるなどして、それぞれの望みに合った成功を手に入れる様子を紹介します。
また、クラウドファウンディングや大企業とMakerの関わりなど、Makerムーブメントを支える環境についても解説し、この分野における米国の現状を理解するために役立ちます。
日本語版では、小林茂氏に解説を寄稿していただきました。

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本の長さ

268ページ
言語

日本語
出版社

オライリージャパン
発売日

2014/7/24
寸法

2 x 15 x 21 cm
ISBN-10

4873116805
ISBN-13

978-4873116808
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商品の説明

著者について

Mark Hatch(マーク・ハッチ):テックショップのCEOであり共同創設者のMark Hatch(マーク・ハッチ)は、グリーンベレー(アメリカ陸軍特殊部隊)の所属経験を持ち、イノベーション、破壊性技術、起業家精神を重視する大小さまざまな企業で役員を務めてきた。エイブリィ・デニソンではAvery.comを立ち上げ、グローバルな先進技術ビジネスの開発を先導した。キンコーズでは、kinkos.comのeコマース部門を立ち上げ、アメリカ国内のキンコーズ店舗におけるコンピューターサービス部門を運営した。ヘルスネットの医療保険ASPではCOOを務め、まだ珍しかった総合的な医療保険ポータルの立ち上げに参画した。
世界的なメイカームーブメントのリーダーとして認められ、イノベーション、アドバンスト・マニュファクチャリング、リーダーシップに関する講演者として、またコンサルタントとして引っ張りだこのマークは、GE、フォード、P&G、エクソンモービル、クラフトなど、フォーチュン500に選ばれた大手企業の人々に話を聞かせている。カリフォルニア大学バークレー校、ハーバード大学などの大学を始め、TEDx、クリントン・グローバル・イニシアチブ、カウンシル・オン・フォーリン・リレーションズ、シンギュラリティーユニバーシティでも講演を行っている。
ABC、CBS、NBC、PBS、ブルームバーグ、CNN、Foxなどのテレビにも出演。ブルームバーグビジネス、ファストカンパニー、フォーブス、ニューヨークタイムス、ウォールストリートジャーナル、LAタイムス、サンフランシスコクロニクルといった新聞雑誌にも取り上げられ、ワシントンポストへの意見記事掲載など、数多くの執筆活動も行っている。近年では、サンフランシスコビジネスタイムスの「ベイエリアでもっとも称賛されるCEO賞」を受賞し、ファストカンパニーのフーズ・ネクストコラムで取り上げられたほか、テックショップからは、その年の経験豊かな人に贈られるEXPYアワードを受賞した。
アメリカ国内に6店舗を展開し、今後10年で数百店舗に拡大を目指すDIY工房であり製造スタジオであるテックショップは、誰もが使える工作機械とコンピューター支援製造のプラットフォームとして世界最大の規模を誇る。そのテックショップで、マークは、それまで世界が経験したことがないほどの低料金で工作機械を一般開放し、イノベーションのためのツールの過激な民主化を進めている。
オートデスク、フォード、GE、ロウズなどの企業、さらにはDARPA(アドバンスト・マニュファクチャリングに関して)、復員軍人援護局(退役軍人のトレーニングに関して)といった政府機関とも連携して、テックショップは世界のイノベーションと製造方法の再構築に力を尽くしているが、その成果はすでに、テックショップが営業する地域の経済発展への強大なインパクトとして現れ始めている。
マークは、クレアモント大学院大学ドラッカーセンターにてMBAを、カリフォルニア大学アーバイン校にて経済学の学位を取得している。

登録情報

出版社 ‏ : ‎ オライリージャパン (2014/7/24)
発売日 ‏ : ‎ 2014/7/24
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本（ソフトカバー） ‏ : ‎ 268ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4873116805
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4873116808
寸法 ‏ : ‎ 2 x 15 x 21 cm

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Mark Hatch

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Kana
熱くなるのはよいが，「売り物」をつくるむずかしさには気づくべきだ
2015年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アマチュアでもものづくりができるようになった時代の「熱」をつたえる本だ．ものづくりに関してプロとアマチュアの差がすくなくなったと書いている．減ったのは事実だが，とくにハードウェアに関しては，売り物をつくるのはそんなに容易なことではない．著者は「熱」にうかれて，そこに気づいていないようにみえる．

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レポート
菅原陽一
モノを自分で作るということ
2014年11月30日に日本でレビュー済み
先日、東京ビッグサイトで開催された「Maker Faire Tokyo 2014」のオライリーブースで、この本を見つけ購入しました。

Maker Faireというのは、モノづくりのイベントです。世界中で開催されており、素人（個人や団体）からプロ（エンジニアや企業）に至るまで、様々な人々が様々なモノづくりを通して交流するイベントです。今回も約300組が出店し、約1万3千人が来場したそうです。

本書は、Maker Faireへの出展マニュアルではなく、今まで消費者でしかなかった個人が、数々のテクノロジーとツールに気軽にアクセスできる時代を背景にモノづくりに参加できるようになり、そんな潮目に今私たちはいるのだ、という内容です。そして、アメリカでの事例（主に、テックショップという工作スペース）を出し、読者を「作る側の人」に回ってもらおうと盛り立てていきます。また、何よりも作ることが重要で、例えばスタートアップのビジネスにおいても、企画書より試作品の大切さを訴えています。また、テックショップなどを媒介にして、人と人が集まり、それがやがて社会へ波及していくという、モノづくりを介した社会変化のようなものも記されています。

最初のページにある、「作る」「発表する」「贈る」「学ぶ」「工具を揃える」「遊ぶ」「参加する」「支える」「変える」という【メイカームーブメント宣言】は、まさにモノづくりを人が行う意味のようなものを明快に書き記しています。作ればまず自分が変わり、周りの人にも影響を与えていくのです。

日本でのMaker Faireは、ハイテク系の出展が大半で、アクセサリーや木工などのDIY系はほとんど出展がありません。ですから、今回のMaker Faireに来場されたオバチャンたちは、少しガックリだったような感じを受けました。しかし、本書は決してハイテク系だけを推奨しているのではなく、モノづくりは何であっても良く、根本的な人間の営みなのだ、ということを改めて教えてくれます。

私は、今夏までは見る側だけの人でした。数年前から自作ブームをMake:マガジンや海外サイトなどでも見ていましたが、昨年のMaker Faire Tokyoに初めて来場し、なんとおもしろい世界があるんだと思いました。そこで買った小さなLED協調発光ユニットを患者さんたちと組み立て、ハイテクな味付けをしたクリスマスツリーを作りました。今夏、Ogaki Mini Maker Faireに行ったところ、同じ出展者さんと再会しました。LEDユニットは若干進化していました。「こういうのって出すの大変でしょう」と尋ねると、「おもしろいですよ。ぜひ何か出展してみてくださいよ」と言われたのです。「何も出すものがないです」と言ったら「あと数日でTokyo2014の締め切りです。とにかく何でもいいから、当たったら作ればいいから、応募してみるといいですよ」との答えが返ってきました。

この一言が、私を【メイカームーブメント宣言】に引き入れました。こんなものがあったらいいな、作ってみたいな、と思ったものを、実体がほとんどないままに、目論見だけで応募してしまったのです。LEDユニットの出展者さんに応募したらどうかと言われたのが「支える」。メイカーに支えられてスタートしたのです。「作る」ために「学ぶ」。資料を集め、初めてのことにも挑戦しました。そのために「工具を揃える」（これには作業場所の確保も含まれる）というわけで、休日返上で何やら怪しく作業したりしました。作っているとおもしろくなってきてまさに「遊ぶ」状態になり、3ヶ月後にMaker Faireに「参加する」そして「発表する」に至ったのです。出展作品のレシピはチラシにして興味を示す方に「贈る」こともできました。私は、見る側だけだった人から、作る側の人になったのです。「変える」です。

私は、誰にでも作れそうな小さな机とイスを出展しました。どう考えてもこのイベントには似合わないだろうな、みんな素通りだろうな・・・というのは杞憂に終わり、チラシ400枚は完売し、100人を超える方と話をしました。こんなものでも、作れば、動けば、メイカーになれるという実感を得ることができ、話した方には「あなたも次は是非、メイカーになってください」と言っていました。私も「支える」を通し、このループにまんまとはまったのです。

余談ですが、オライリーブースではオリジナルグッズを販売していました。本書と一緒に「Maker Faire Robot Skateboard Deck」というオリジナルのスケボー板（板だけ。タイヤは別売り）が売っていたので買いました。カッコ良かったので友人たちに写メを送ったら、普通の友人は「スケボーやるの？」。アマ無線で知り合った友人は「それにどんな車輪を付けるかが問われるわけですね（笑）」と返事をくれました。まさにそれこそが、本書の本質を突いた言葉だと思います。

P.21にこんなことが書かれています。

『そんなわけで、どうか本書をお読みいただきたい。きっと、強く影響を受けて何かの衝動を覚えるはずだ。何かを作るというチャレンジを続けていけば、あなたは、楽しくて素晴らしい方向に変化していくことだろう。そしてそれが、たぶん、世界も変えていく』

私も、この本を読んでいる途中に、世界が変わる音が聞こえてきました。小さいところから小さくですが、モノづくりを通して社会問題を解決していく流れを、電車の中で読んでいるときに思い浮かんだのです。御徒町駅のあたりでした。多少の時間はかかりそうですが、作らなければ私の頭の中だけで消えてしまいます。作れば、結果はともかく、少なくとも何らかの動きは出る。そこが大事なのです。

早速、試作と情報収集に動いています。

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レポート
mook
リアルなモノが持つ力を熱く感じる
2015年10月11日に日本でレビュー済み
どんなに素晴らしいアイディアもリアルなモノとして提示されなければその良し悪しは判断出来ない。個人の力でも挑戦できる環境が整備されつつあるわけだからそれを活かさない手はない。
人間の欲求にもダイレクトに訴求する熱を感じさせる良書。

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Makerムーブメント宣言 ―草の根からイノベーションを生む9つのルール (Make: Japan Books) 単行本（ソフトカバー） – 2014/7/24

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