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2Dモード、プレイ時間120時間程度、レベル全員99、裏までクリア後レビューです。
町の住人には初回訪問時全員一度は話しかける・壊せるものは全て壊す・ダンジョンは一応くまなく回る、
クリア後は、クエストは時渡りの迷宮関係以外全てクリア・時渡りの迷宮2周目6階層・
鍛冶は材料集めて質は考えずに作れるだけ作る、で、これくらいの時間です。
このレビューを初めて投稿したのが40時間、レベル40程度、クリア前でした。
そこから何度か追記しています。クリア自体は60時間、レベル65くらいだったような。
クリアする事で印象が変わるかもしれないと思っていましたが、
初投稿時の絶賛レビューに追記する程度で星の数も内容もほぼ変えていません。
FCは買ってもらえなかったため、私が初めて触れたのはSFCドラクエ1･2でした。
その面白さに魅了され、当時は親に隠れて塾は遅刻し寝る間も惜しんでゲームをしていました。
しかし5が良すぎたため私の中で面白さのハードルが高くなりすぎていた6,7で挫折しかけ、
8はグラフィックが3Dになったのが新鮮で楽しんでプレイし花畑のんきマンの称号を貰いましたが、
印象に残っているかと聞かれるとイマイチ…
それでも一応リアルタイムでプレイし、それなりにやり込んでいました。
9でだいぶやる気が減少してしまい、オンラインゲームになってからはもう見向きもせず
ヒーローズなども食指が動かず、全く触れていません。
5はシリーズ中1,2位を争う程大好きな作品だったためリメイク版も全てプレイしましたが、
やはり一番好きなのはオリジナルであるSFC版でした。
テキストにしてもリメイク版はキャラ同士の会話部分などが助長…（特に4）
もっと必要最低限でいいんだけどな、と感じてしまっていたからです。
キャラクターに厚みが出て好きなセリフもあり嫌いではないんですが、比較するとやはり昔のシンプルさが好きでした。
ボイス付きや綺麗なサウンド・グラフィック、モンスターが動くかどうかなどそういったものはドラクエには求めていませんでした。
そんな中ドラクエ11の発売が決定し、完全ドット絵の2Dモードが搭載されると知り、
初めは単なるアラサーホイホイで作り込みも甘いんだろうと興味も湧かなかったのですが、
と言うよりも11自体発売月の7月中旬まで買う気がなかった程期待もしてなかったのですが、暇だったからという理由で予約。
PS4と3DSどちらを買おうか迷った際、PS4のキャラクターがあまりにも
私の中の鳥山明のイラストとはかけ離れたグラフィックだったため、
まだ8やリメイク5に近いデフォルメ系の3DSの方がいい…というわけで3DS版購入。
結果、大正解でした。
現在2Dモードで進めています。
家人が同時進行でPS4をプレイしているためたまに画面を見ますし、3DSでも序盤に3D画面と同時進行できたため
PS4、3D、そして2D、おおよそどんなものか把握できてると思います。
そんな中感じた事はまず、人間の想像力は凄いなという事です。
いや、私が過去のドラクエをプレイしていたからこそでしょうか。
3D、PS4版ではものすごいドラマが繰り広げられているわけです。
キャラクターが振り返ったり、背景が目まぐるしく変わったり、涙を流したり、表情が変化したり…
それと同じシーン、2Dモードではドット絵のキャラクターが向かい合って配置されたまま
動きもしない中テキストだけがポポポポ、ボボボボと打ち出されているだけだけれど、
それだけでもびっくりするくらい感動できるし、面白い。
あくまで自分の中でですが、オーケストラ演奏の音楽やグラフィックなんてドラクエには必要なかったんだなと思い知らされました。
とか言いつつ、最近ちょこちょこ3Dモードにして楽しんでもいるんですが…
モンスターが動かないのを短所として挙げている方が多いのに驚きました。
個人的には戦闘時にモンスターが動くとテンポが悪くなるし、そもそも2D作品ではモンスターが動かない作品の方が多いはず…
あくまで私個人の感想ですが、6でモンスターが動き始めた頃から戦闘が面倒になってきていました。
その辺りも2Dモードは完全に2Dな時代…作品で言えばSFC版5やリメイク3くらいの雰囲気でしょうか。
3Dモードと差別化されていて良かったです。
と言うより、完全2Dと思わせておいて…ネタバレになるので控えますが、この演出の巧さにも感動しました。
最初に気になった部分を挙げるとするならば、ドット数がかなり増えた事で、フォントが細くちょっと違和感があるところです。
とはいえそんなの40時間プレイしてたらどうでもよくなりましたが…
連携技の表現も素晴らしいです。
PS4や3Dモードでは、キャラクター同士のカッコいい連携技を見る事ができるのに
2Dでは例の黒ウィンドウに「れ ん け い わ ざ ！」のように文字が出るだけです！
この地味さ！ そう、2Dのドット絵モードで遊んでいる私達に視覚で何かを伝える事なんて必要ないんです！！
どんな事してるのか気になるので、一応3Dモードで確認はしようと思いますが(笑)
以下、項目ごとに感想など。
【キャラクター・ストーリー】
キャラクターは発表時は全く魅力を感じなかったのですが、今は愛着も湧いて、全員本当に好きになりました。
特にシルビアが今までにないキャラクターで面白いです。
プレイ前は何となく嫌悪していましたが、実に男前でチャーミングでカッコいいですね。
ロウもただのトルネコ系使えないじいさんかと思いきや…大好きなキャラです。
カミュも、しばらく何のドラマも持ち合わせていないと思わせておいて…
マルティナもとても可愛いですね。時渡りの迷宮関係のとあるイベントで大好きになりました。
セーニャも最初は影が薄いなぁと思っていましたが…本当に皆大好きです。
個人的感想ではありますが、パーティ全員が嫌味なくとても好感を持てるキャラに仕上がっていると思います。
パーティ会話も多すぎず、少なすぎずでいいですね。
ストーリーも詳しく触れる事はできませんが、王道だけれど、新しさも取り入れているというか。
でもそれが「今風」に合わせた新しさではなく、ちゃんと私が触れてきた「ドラクエ」として新しいと感じました。
【音楽】
今回使いまわしがかなり多いです。
しかしオールドファンホイホイ的な雑な使い方ではなく、とても効果的に使われていて良かったです。
あまり言うとネタバレになるので控えますが、3は絶対にプレイしておいた方がいいと思いました。
じゃあ新曲が印象に残らないかと言えばそんな事はなく、
特にフィールド曲と通常戦闘、ボス戦はとても良かったです。久し振りにドラクエで印象に残った曲でした。
要所で流れるセーニャの竪琴の曲もいいですね。
【ゲームバランス】
今まで個人的に魔法使い系が使い辛い（MPがすぐなくなる、なのに回復アイテムが貴重）イメージでしたが
今回は非常にパーティメンバーのバランスがいいです。
レベルアップ時に全回復するのは賛否両論ある気もしますが、
MP回復装備・アイテムが結構入手できるのもあって、ベロニカ・セーニャ・ロウなど呪文使い系も大活躍です。
特技も非常に考えて作られてると感じます。
6以降(8除く)、やり込めば最終的に全員同じような能力のキャラになってしまうのが
何だか個性がなくなるようであまり好きではなかったんですが、
キャラクター全員がそれぞれ個性たっぷりの成長の仕方と活躍をしてくれる点もいいですね。
シルビアやカミュなど、今までだと遊び人や盗賊系のような終盤使い辛い系統のキャラクターも
装備品でのパラメータ調整なども含めて、本当に全員最後まで個性失う事なく第一線で使えます。
【UI等】
2Dモードはもう良くも悪くも、ただのコマンド方式です。装備画面も見やすいです。
クエスト一覧・装備画面やスキルパネルは2Dと3D共通、2Dモードで遊んでいても3Dモードになるので、
せっかくここまで作り込んだのならばクエスト一覧・装備画面、スキルパネルもドットで作って欲しかったかな。
また町などでは下画面のマップでアイコンが表示され、
それが少々親切すぎる感もありますが、とにかく親切で遊びやすくなりました。
イベントやちょっとした会話シーンに入る度に画面が暗転するのはちょっと気になりましたが。
【難易度】
システム周りが親切になった分、難易度も下がりました。
回復・セーブができる地点があちこちにできたりダンジョンがかなり短くなったりと、緊迫感は減ったかもしれません。
今まではダンジョン内でもMP温存したり、ボス戦といえば絶対に「めいれいさせろ」で1ターン1ターン詰将棋のように進めていましたが、
今回はクリアするまではそれほど詰まる事もなく、レベルも上がりやすいです。
レベルが上がりやすいため、MPがなくなった頃には全回復してくれます。
反面、敵のMPは呪文を数回唱えるとなくなるので、ボスキャラ以外の魔法攻撃はそれほど脅威でもありません。
が、全然手応えがないかと聞かれるとそうでもありません。
状態異常呪文を唱えるモンスターが比較的多く、今までの長期戦というよりは短期決戦型の戦闘です。
プレイしてて面白いと思う程度にはやり応えもあります。
正直若干の物足りなさはあるものの年を取ってゲームに割ける時間もかなり減ったため、
サクサク進んでカタルシスも得られるのは物寂しい反面現実問題として助かっています…
【すれ違い通信について】
すれ違い通信を利用して進める時渡りの迷宮関係のイベントはまさにファンサービス以外の何物でもなく、
スクエニとしても3DS版は昔からのファン向けとして作っているのだと思わされます。
とにかくいろんな意味で感動ものです。
しかし、この時渡りの迷宮攻略に関してはちょっと改善の余地ありかもしれません。
というのも、ヨッチ族の特性として、8階層くらいまではランクの高いヨッチ族を連れて行ってもやる気が80くらいまで減少してしまうのです。
8階層くらいまで潜ると一撃で40程度のダメージを食らってしまいますし、
回復や防御の概念はないため運悪く先制、更に運悪く痛恨の一撃を食らうとあっという間に全滅してしまいます。
9階層以降やる気の上限が解放されますが、それでも最大値は150程度です。
やる気上限80でダメージ床が出てくる中盤は進行が非常に困難でした。
このように彼らは非常に打たれ弱いのです。
ヨッチ族は次々手に入るので使い捨てで進めるのが正解なのかもしれませんが、
常に強いヨッチ族が手に入るわけでもないですし、探し回るのもそこそこ面倒だしで、あまりバランスは良くないなぁと感じてしまいました。
2周目、3周目やっていくとだんだん病みつきになるんですが…
新システムのスキルパネルや鍛冶・クエスト、なかなかいい感じです。
簡単すぎず、複雑すぎず。
システム面では変に時代を取り入れず、奇を衒わず、古き良きやり方で。
そんな中王道なストーリーであっと驚かされ、感動する。
ドラクエってそんなベーシックなものではなかったでしょうか。
と、自分の中の「ドラクエらしさ」を思い浮かべながらネットを見ると
11のレビューや感想で多くの「ドラクエらしい」という言葉が飛び交い、
「ドラクエらしさ」って一体？ ドラクエの定義って何だろう、と思いましたが
今回のドラクエ11は、そんな往年のプレイヤー、そして近年のプレイヤー
それぞれが持つ「ドラクエらしさ」に合わせてくれた、一つの答えを出してくれた作品だと感じました。
（PS4がフルボイスであったなら差別化という意味で更に強くそう感じたと思いますが、個人的にはドラクエには声はなくていいかな…）
新作を出す以上、FFのように時代に合わせた全く違うものを作って欲しい人も
シリーズものである以上、基本を外さないで古き良きものを守って欲しい人も
また、それについていく人も合わずに脱落する人も、いろんなプレイヤーがいるでしょう。
そんな様々な立ち位置にいるプレイヤー全員がなるべく同時に同じものを楽しめる形、
ドラクエ11はそれを完全という形ではないにしろ、叶えてくれた作品だと思います。
レビューを読んでいると逆にそれが仇となり自分と合わないものを批判する、
という悪い形で表れている方もいない事もありませんが、
せっかくこんな恐らく二度とできないような形で「誰もが」楽しめる「ドラクエ」が出たんです、
自分にはこれが合ってる！ と思えるモードでドラクエを楽しみたいものです。
PS4と3DSどっちがいいか？ ではなく、どっちが自分に合っているか、が大事なのではないかなと。
開始からずっと2Dモードでプレイしていますが、
イベントによっては3D、PS4で見てみたいと思えるものもいくつかありました。
プレイ前は上述の通り、正直PS4のグラフィックを気に入っていませんでしたが、
動いているのを見るとこちらでもプレイしたいなと思えてきますし、連携技などシュールで笑えます。
そして物語中盤以降のいくつかのイベントでは、不覚にもPS4版の演出を見て涙してしまいました。
2Dは2Dで、先を行くロウを追いかける際に画面外に出るくらい距離を開けるとロウが足を止めこちらを振り向く演出や、
テキストとドット絵に想像力を刺激され、涙腺が潤みましたが…
60時間、レベル65程度でようやくクリアした時には非常に達成感、満足感に満たされ
100時間越え、レベル99で裏クリアした後はこのドラゴンクエストというシリーズを遊んできて本当に良かった、と思わされました。
一応プレイしてクリアしてちょっとやり込んだりしたけれど内容を多少忘れてるナンバリングもあって
それらは話も音楽もぶっちゃけ印象に残ってなかったりするんですが、11はどのキャラもイベントも音楽も深く深く心に刻まれています。
この時代にこの作品を作ってくださったスタッフの皆さんに感謝の念が沸き上がりました。
王道なストーリーの中、笑い、悲劇、絆、そういったものを取り入れた正当な進化を遂げたドラクエでした。
久し振りにビッグタイトルをここまで楽しめています。
本当にありがとうございました。
以下、クリア後の微ネタバレ？感想です。
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・
・
裏ボス倒しました。
表クリア後、残してきた彼らを思うとしばらくの間借り物のデータで遊んでいるような寂しさがありました。
本編はキャンプ地点の多さやダンジョンの短さなどだいぶ難易度が下がったという印象でしたが、クリア後はなかなかの手応えです。
今まで訪問した町やダンジョンほぼ全てをもう一度回るくらいのイベントが用意されており
最強装備を集めるための素材・レシピ収集なども含めると
ひょっとしてクリアしてからの方が長いんじゃないか？という程に長く遊べます。
ストーリーに関しては多少気になる部分もありますが、シリーズの集大成として今後これ以上のものは作れないのではないかと思う程、実に綺麗にまとまった名作でした。
大好きな5や4、1～3のロト編を超えるドラクエはもう出ないだろうと半ば確信にも似た思いがずっとありましたが
11にもなって、しかも買うかどうかすら迷っていたというのに、
まさか私の好きなドラクエランキング上位に食い込む程、いや3位以内には確実に入る程好きになるとは思ってもいませんでした。
最近は何でもかんでも課金、DLC、バグがあれば後からパッチでそれが当たり前になっていましたが
クリア後のお楽しみ、やり込み要素も加えてすべてがこの一作品で完結しており、
ユーザーに対してとても誠実だと感じますし、美しい作り方だと思います。
現在レベル99ですがまだやれる事は残されています。
このバランス調整も考えて作られているとすると、
最後まで一つ残さずこのドラクエ11というゲームを遊ぼうと思えば、
レベルすらも99まで上げ尽くしてしまえるくらいに隅から隅まで楽しめる…
隅から隅まで遊び尽くして欲しい、という作り手の気持ちがこのレベル調整に込められている気がしました。
残るは時渡りの迷宮と鍛冶、レシピ収集、ですが余すところなくきっちり遊び尽くそうと思います。
最後に、一人でも多くの方に最低限のネタバレでドラクエ11をお勧めしようとした結果こうなってしまったわけですが、
こんな長いレビューを読んでくださってありがとうございました！
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