前作『アマガミSS』(第13話〜第16話;Blu-ray/DVD第7巻〜第8巻収録)で、
男子中高生の想像を超える、ある意味センセーショナルだった
露天風呂での告白シーンから約一年後のおはなし。
純一は受験の最後の追い込みに、逢は水泳部の新部長として忙しい毎日を送るも、
時間を作って逢瀬を繰り広げているようです。
朝、逢が純一を起こすシーンでは、昔、谷村新司が
「『エッチ』と『スケベ』の違いは、前者は布団をはぎ取って(自粛)し、
後者は布団に潜り込んで(自粛)する」と言っていたことを思い出す。
なるほど。言い得て妙だ。件のシーンでは後者だったので、
アイツはスケベということになりますな。
一点だけ、学期末とはいえ、塾が2学期中に純一を拉致するという
実際には考えられない展開により、ストーリーが破綻ぎみになってしまったのは
ちょっと残念ですが、それ以外に関しては、部長としての示しをつけるために、
プールを訪れた純一をシメようとして結局許してしまったり、恥ずかしがりながらも
「仕方ないですね」と言いつつ純一のリクエストに根負けして、
自分のおなかを枕にして子守唄を歌ったりと、
観ているこっちが小っ恥ずかしくなるような期待どおりの激甘な話が展開されています。
また、創設祭(作中で開催されている学園祭)の休憩時間に七咲逢が
「いつの間に、こんなに弱くなっちゃったんだろう」と一人涙するシーンがありますが、
本当は元々強い性格ではなく、「両親が共働きだから私がしっかりしなきゃ」と
思って気を張っていた己の心が緩んでしまった様子がよく描かれています。
オーディオコメンタリーではゆかなさんが一貫して七咲逢を意識して
喋っているのが秀逸です。ところで、コメンタリーの中でも触れていましたが、
素朴な疑問として、自分の友達が兄と付き合っているという状況は、
妹からしたらいったいどんな気持ちなのでしょうか。美也はウェルカムでしたが、
小生のリアル妹はどう思うのでしょうか。
まぁ、たらればの話をしてもしょうがないのですが。