昨今、このような鋭利なエレクトロはあるだろうか。
問題作とは様々あるが、これはその中でも歴史的な傑作に思う。kid a 、ランダムアクセスメモリーズなど、リスナーの期待とは無縁に、自分達のやりたいことを最優先し大きくハンドルを切り、問題作をリリースするクリエイターは多くいる。問題作の前作などで大ヒットを記録したレディオヘッドやダフトパンクはその後の問題作でグラミー賞を受賞したりするが、それは「奇をてらった」ことによる受賞であることも事実。デビューアルバムでそれを出しても大衆から理解を得るには至らなかったように思う。評価され、多くに傾聴される奇作にはそういった経緯があるのが現実だ。
しかしこれは違う。KLFもこの作品は奇作として、自分達の他作品と色が違うものだが、ほかのとは違う。これが一発目でも彼らの名前は轟いただろう。この奇作はネームバリュー関係なく作品単位で評価され、そしてアルバム名である「チルアウト」はジャンル名になってしまった。聞けばわかるが、唯一無二だ。
ピンク・フロイドのダークサイドオブザムーンに匹敵する物語性を持つ。輪郭のはっきりしたビートなしに、耳を傾けさせる「何か」があるEDM。狙ってるのか分からないが、音の切り貼りによるコラージュワークが絶妙すぎる。そしてジャケットのアートワークとも完全にシンクロする壮大感。ここまで森羅万象とシンクロできたEDMはあとにも先にもこれだけだろう。
もっともっと評価されて、インスパイアされたアーティストが出ていい傑作。著作権云々で廃盤になったか何かで現在の若者の耳に届きずらいが、音楽の明るい繁栄のためにもぜひピックアップしていただきたい。このアルバムのエッセンスを受け継ぐことは音楽に必要だと感じました。ここで終わらせるには惜しすぎる。
奇怪な奇作でなく、これは奇跡の奇作。狙って作れるものでもないところに、カタルシスを感じる。ぜひ聴きながら世の中を酒飲みながら傍観してください!
Chill Out
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曲目リスト
1 | Brownsville Turnaround On The Tex-Mex Border |
2 | Pulling Out Of Ricardo And The Dusk Is Falling Fast |
3 | Six Hours To Louisiana, Black Coffee Going Cold |
4 | Dream Time In Lake Jackson |
5 | Madrugada Eterna |
6 | Justfied And Ancient Seems A Long Time Ago |
7 | Elvis On The Radio, Steel Guitar In My Soul |
8 | 3AM Somewhere Out Of Beaumont |
9 | Wichita Lineman Was A Song I Once Heard |
10 | Transcentral Lost In My Mind |
11 | The Lights Of Baton Rouge Pass By |
12 | A Melody From A Past Life Keeps Pulling Me Back |
13 | Rock Radio Into The Nineties And Beyond |
14 | Alone Again With The Dawn Coming Up |
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 製品サイズ : 13.97 x 12.55 x 1.14 cm; 90.72 g
- メーカー : Wax Trax! Records
- EAN : 0016581715523
- レーベル : Wax Trax! Records
- ASIN : B000003RFD
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 110,814位ミュージック (ミュージックの売れ筋ランキングを見る)
- - 100位アンビエント
- - 571位エレクトロニカ
- - 7,053位ポップス (ミュージック)
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