かばんを持たない技術

「かばんの中身を紹介するブログリレー」という催しをnanapiメンバーで始めました。僕は普段はかばんを持ち歩かないのですが、それについて一度書いてみたかったので、9人目として参加します。前回はCTOのwadapでした。エントリーまとめは主催のyunicoのまとめエントリでどうぞ。

かばんは持たないのでポケットの中身を出します

通勤時にかばんは持たないので、ポケットの中身を出します。

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iPhone 6 とキーケースだけです。キーケースはカード類も入るやつで、紙幣と小銭も入れているので、実質的な財布です。

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キーケースの中身はこんな感じ。基本的に持ち物はこれだけです。このアシストオンのキーケースけんすうがレビューしていたのを見て、5000円程度と安かったので最近買いました。ただちょっとデザイン的に好みじゃないので、キャサリン・ハムネットのキーケースも気になっています。詳細なレビューを見る限りいい感じです。

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かばんを持たないことでいいこと

両手が空く

2つしかない手が両方、自由になります。手提げ鞄を持っていると、片手を塞ぎます。かばんを持ったままスマホを使おうとすると両手がふさがります。ノー鞄なら、いつでも両手でしっかり操作できます。

肩がこらない

重さを感じさせるものがないので、肩がこりません。肩掛けかばんやリュックは、肩や背中に負担をかけます。毎日、決まった時間、必ず負担をかけます。それがありません。

動きやすい

体の周りによけいな物がないので動きやすいです。たとえば電車のシートに座るときなどに、かばんの取り回しを気にせずに座れます。

忘れ物がない

かばんが無ければ忘れ物がなくなります。かばんの中身を自宅や会社で出し入れしていると、入れ忘れてしまうことが多々有ります。

かばんを持たなくていい

そもそもかばんを持つ必要がなければ、持たなくていいし、持ちたいときに持つことができます。

機能としてのかばんは持ち歩きたいものではなく、仕方なく持ち歩くものです。女性は例外として、男性はほとんどのケースにおいて、機能のためにかばんを持ち歩いており、ファッション性はあればあったでいいものだと思います。

以下、かばんを持たないためにしていることを暑苦しく説明しています。

必要な物は自宅と会社の両方に常備する

通勤時にかばんを持たない生活を実現している最も重要な技術が「自宅と会社の両方に必要なものを置いておく」ことです。かばんの中身によくあるものとして、常備薬、充電ケーブル、文房具などがありますが、こういった自宅でも会社でも頻繁に使うものは、よほど高価なものでなければ、2つ買って両方に置いておきます。

自宅や会社といった毎日の滞在時間の長い場所で必要になるものが用意されていれば、こまごまとした物を毎日せっせと運ばなくてよくなります。

移動中はどうするの?と思うかもしれませんが、移動中に必要になるものはほぼありません

出勤後にかばん自体が必要になったらどうするの?という問題に対しても、会社にもかばんを置いておくことで対応します。

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このように、会社デスクの足元に、ノートPCが入るサイズのかばんを常備しています。

自宅と会社の両方で使うという理由で1つだけしかないものに囚われてしまうことは、こうして避けられるのです。ただし、切迫した節約など、例外的な前提があれば別です。

モバイルバッテリーは過剰な保険なので不要

スマホを充電するモバイルバッテリーはかばんの中身の常連だと思います。僕もかばんを使っていたときは持ち歩いていました。もしスマホの充電が無くなったら困るからという理由からです。

ですが冷静になって振り返ってみると、スマホのバッテリーが切れたことは、1年以内に数回あったかな?という程度です。それも切れたからといってどうしようもない状況になったわけではありません。すぐに充電手段を見つけられたり、充電できなくても大丈夫な状況でした。

ですがこの先、どうしてもスマホの電源が必要な状況が発生しないとも限りません。そんなときは頭をを使いましょう。たとえばコンビニでいつでもモバイルバッテリーが買えます。また、ケータイショップへ行けば無料で充電させてくれます。バッテリーが切れて切迫した状況になるのが年に数回であれば、毎日モバイルバッテリーを持ち歩かずに、その都度なんとかすればいいのです。

要するに、通勤時にモバイルバッテリーを持ち歩くのは、スマホの充電切れリスクに対して過剰に保険をかけている状態です。そもそもスマホは会社でも充電させてくれますし、バッテリーが切れる状況は回避できます。ほんの少しスマホのバッテリー状態を気にすれば、日常的にはモバイルバッテリーは不要なのです。

これはモバイルバッテリー以外でも多く適用できる考え方だと思います。折りたたみ傘などは、最たるものですね。もちろん日常の通勤という前提を崩すと、例外はたくさんあります。たとえば旅行や営業など、外にいる時間が長い状況が想定されるなら、準備は必要です。

かばんを持たないリスク

かばんを持たないことで唯一回避できないことがあります。それは、やたらと街中のキャッチセールスマンに声をかけられることです。

これはおそらく、男が夜にひとりでかばんを持ち歩いていない状況というのは、出張先のホテルから出てきた状況に見えるからだと思います。出張中の男が夜の街に遊びに繰りだそうとすれば、かばん持たずに出かけますし、ジャージなどのゆるいスタイルではなく、それなりに身ぎれいにしています。出張だけでなく旅行中ともいえますね。要するに、浮かれている人に見られがちなのです。

他にも、かばんを持たずに飲食店などに行くと「家が近所で、ここに来たんですか?」と聞かれることがあります。なぜこんなにも印象が変わるのか気になって、一度注意して街を見渡したとき、キャッチセールスマン以外でかばんを持っていない人を見つけられなかったことに驚きました。ここまでかばんを持つのが普通だと、持たないのは異常...とまではいきませんが、注意して見られた時に、違和感を感じる存在になってしまうのは、仕方ないんだな、と思いました。

コスパ厨の極み

かばんひとつでここまでめんどくさく語っちゃうのは、たぶん僕はコスパ厨の極みなんだと思います。「何かを持ち歩くこと」をかなり高めのコストとみなしたとき、得られるパフォーマンスを意識せずにはいられないのです。

持ち物は、ある状況に対して備えとなるリソースです。発生しうる状況に対して、そのリソースを運用するコストは見合うのか?というのをつきつめていったら、かばんが無くなったんだと思います。

尚、金銭コストだけを考えた場合、パフォーマンスは悪くなりがちです。ただし消耗品であればだぶついてもバッファぶんが大きくなっただけです。(2014-12-12 追記)

かばんは無くせなくても、入っている物は減らせるかも

かばんの無い生活はたいへんお勧めですが、いきなりそれをやるのは無理だと思います。僕もかばん時代にいきなり言われたら、いくらでも常にかばんを持つ理由を並べ立てたことでしょう。

かばんを無くすのはありえないとしても、身軽な生活に興味があるなら、まずはかばんの中身を見なおしてみましょう。それを最後に使ったのはいつですか?移動中に使いますか?自宅と会社の両方に用意すれば事足りるのではないですか?ひとつひとつ自問してください。いくつかの物がかばんから無くなることでしょう。

もしかしたら、そのうちかばんの中身がゼロになるかもしれません。そのとき、かばんを持たない自由を持つことができます。

(かばんの中身ブログリレー、僕の次は12月12日アップ予定のsaisoです)

コメント / トラックバック

コメント / トラックバック 5 件

  1. あーちゃん より:

    参考になりますが弁当族なんですよねぇ

  2. harvest より:

    小銭は?

  3. ttr_hamasaki より:

    自分もかばん持たない族なのですが、周りからは怪訝な目で見られます(笑)
    逆に なんで かばん使ってるの?と質問してみると、弁当,汗拭きタオルなどで必須だったり、仕事人としての体裁,風評だったりを気にしてるなど、なるほどなあと思ったりもします。

  4. transam より:

    自分以外にも手ぶら族がいたことに驚きました(笑)同僚に「カバンは?」と聞かれることにも慣れてきました。海外ドラマなんかだとそういう人いっぱい登場するんですけどね。

  5. さささ より:

    コスパ厨と言いながら、周り(上司、同僚)から奇異の目線に晒されるというデメリットを軽視しているというあたりに、各々の目指す場所の差をひしひしと感じる。