【9月13日 AFP】米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は12日、肺炎と診断されたライバルの民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官の回復を願うと表明した。

 クリントン氏は11日、米同時多発攻撃から15年を迎えニューヨーク(New York)で開かれた犠牲者追悼式典に出席したものの、体調を崩して途中で退席。クリントン陣営はその後、同氏が肺炎と診断されたと発表し、カリフォルニア(California)州で12、13両日に予定していた遊説を中止していた。

 これについてトランプ氏が出した最初のコメントは、同氏らしからぬ控えめな内容だった。FOXニュース(Fox News)との電話インタビューに応じた同氏は、「何かあるようだが、私はただ、彼女が回復して選挙戦に復帰し、(今月26日の)討論会に臨むことを望んでいる」と表明。同時に、自身の健康記録の詳細を近く公開する方針を明らかにした。

 CNNとブルームバーグ(Bloomberg)の報道によると、トランプ陣営の職員らは、クリントン氏の病状に配慮し、この件に関するソーシャルメディア上の投稿を控えるよう指示を受けているという。

 対立候補に対する容赦ない個人攻撃で知られるトランプ氏はここ数週間、68歳のクリントン氏が一国を主導していく上での適性にも関わる深刻な健康問題を抱えていると吹聴していた。

 インターネット上には、クリントン氏が脳腫瘍やパーキンソン病、認知症を患っているのでは、という根拠のないうわさが出回っている。

 これに対しクリントン氏の側近の一人は12日、同氏には肺炎以外に患っている病気はなく、今週半ばにも選挙戦に復帰できる見通しだと述べた。(c)AFP