【3月4日 AFP】女子サッカー元米国代表のブランディ・チャスティン(Brandi Chastain)さんが3日、死後に脳振とうなどの頭部負傷の研究のために、自身の脳を提供する計画を立てていると明かした。

 1999年の女子サッカーW杯米国大会(FIFA Women's World Cup 1999)決勝のPK戦で、優勝を決めるシュートを蹴り込んだ後のセレブレーションで名をはせたチャスティンさんは、脳を提供することで「有益な変化」が訪れることを期待しているという。

 1988年から2004年にかけ代表戦192試合に出場したチャスティンさんは声明で、「私の経験と自分が出来る恩返しで、自分が始めたころよりもサッカーがより良い地位を築いていくことを願います」と語っている。

「小さいころからサッカーをプレーしてきて、どれくらいヘディングしたか見当もつきません。ものすごい回数でしょう。私は脳振とうの診断を受けたことはありません。ヘディングと潜在的な脳振とうについて考えることは恐ろしいものですが、分かることは望ましいことです」

 チャスティンさんは、高校入学前の選手のヘディング導入を止めるキャンペーン活動、「より安全なサッカー」を支持している。

 昨年12月、米国サッカー連盟(USSF)は脳振とうや他のけがから選手を守る新たな安全計画として、10歳以下の子どものヘディング禁止を発表した。

 脳振とうの防止策には、11歳~13歳の選手はヘディングを1週間30分以内、1人あたり15回~20回にとどめるという項目も含まれており、テクニックの向上を重視して、けがを避けてほしいとしている。(c)AFP